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利他の「愛(love)」を考えてみる「カブールの燕たち」

<文学(9歩目)>
戦火のアフガニスタンから、究極の「愛(love)」をお届け。

カブールの燕たち
ヤスミナ・カドラ (著), 香川 由利子 (翻訳)
早川書房

「9歩目」はアフガニスタンを舞台にした「イスラム原理主義のタリバン政権下のカブール」にかかわる衝撃的な作品。

舞台背景は強烈で、まさに数年前のシリア・イラクで活発に活動していたIS(イスラム国)政権下のシリアのアッカの様なカブールの世界。

※でも、狂信的な原理主義者たちのお話しは、この作品の「背景」であり、メインは「人間」。とりわけ「利他」の「愛(love)」です。

この作品でヤスミナ・カデラさんに「ガツン」と打ちのめされたのは「究極の愛」です。

「利他の気持ち」の表れって何なのか?今までの人生の中で読んだものの中では、色々なテーマがありました。

空き時間で徹底的な多読をしていて、作家が考える結末をある程度予想する様になってきたのですが、私の陳腐な予想を完璧に裏切られ、ノックアウトされました。

ヤスミナ・カデラさん、恐るべき才能です。私の心はノックアウトです。
至らぬ自分自身がよく理解できた作品でした。

「愛」を考える際にとてつもなく参考になる本でした。

「文字」で読み手の心を動かすって、こんなことなのか!?とあらためて、文学の偉大さを実感する作品でした。

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