Dらじ「その人の誕生前から最期まで」名古屋の頼もしき病院ラジオ

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Dらじ「その人の誕生前から最期まで」名古屋の頼もしき病院ラジオ

Voicyで配信している音声コンテンツのテキストアーカイブです(https://voicy.jp/channel/3632) 社会医療法人宏潤会 大同病院は、名古屋市南区あり、高度急性期医療と地域包括ケアを推進する、404床の病院です。

最近の記事

患者さんと医師がじっくり向き合う在宅医療

医師が自宅へ来てくれる「在宅医療」の重要性がますます高まっています。 定期的な訪問で、診察・検査・薬の処方などを行うほか、緊急時には往診もしてくれる。 「自宅では●●ができないから、退院できない」という理由での入院長期化をできるだけ解消し、住み慣れた地域で過ごせるように、今日も医師たちが奔走しています。そんな在宅医療に、急性期の医療機関で関わっている医師がいます。だいどうクリニック在宅診療部の柳瀬成希医師に話を聞きました。(2024年3月6日配信) 病院医療と在宅医療 イ

    • 今日より悪い明日は来ない

      脳卒中や交通事故などで、脳の一部を損傷することで、言葉や記憶、感情といった人間が持つ高度な機能に障害が出てしまう「高度脳機能障害」。その原因や症状、社会でどのように受けて止めていくべきか、もう少し具体的にお話をします。ゲストは大同病院 高次脳機能障害センター長の深川和利医師です。(2024年3月1日配信) 今日より悪い明日は来ない~後遺症は改善する イズミン 高次脳機能障害の原因やきっかけについて教えてください。 フカガワ この障害の診断基準(内容的には障害の認定基準)

      • 完璧主義をやめれば、障害があっても生きやすい~高次脳機能障害の場合~

        脳卒中や交通事故などで、脳の一部を損傷することで、言葉や記憶、感情といった人間が持つ高度な機能に障害が出てしまうことがあります。外見は元通りなのに「なんだか変な人」というレッテルを貼られて、その人が“生きづらい”状況に置かれていることがあります。それを解決するヒントは、実は、だれにでも関係のある社会のあり方につながっています。 大同病院 高次脳機能障害センター長の深川和利医師にいろいろお話を聞きました。(2024年2月28日配信 #完璧主義をやめる) 高次脳機能障害とは?

        • 風邪に抗菌薬は効かない!

          抗菌薬、抗生物質といったお薬は、細菌に作用するものです。もちろん感染症を治すのに一役買ってくれるのですが、ウイルス感染で起こる病気に使ったり、いろいろな種類の菌に幅広く効いてくれる薬をむやみに使ったりしているうちに、薬が効かない「薬剤耐性菌」というものが出現するようになりました。抗菌薬は適切に使うべし…という活動をしている薬剤師・岩田聡さんとお話しました。(2024年2月21日配信) 抗菌薬とは? イズミン 抗菌薬、抗生剤、抗生物質と呼ばれるお薬。それはどんな薬ですか?

          脳や心臓に大接近する、血管造影検査とは?

          血管に造影剤を注入してX線で透視する血管造影検査。 脚の付け根(鼠径部)などからカテーテルという細い管を挿入し、心臓や脳などの患部に到達させてから、直接、その部分の血管に造影剤を注入するため、効率よく画像を写し出すことができます。そのとき、いかにクリアに血管を見えるようにするか、その放射線検査中の患者さんへの被ばく量の管理など、大事な役割を担っているのが診療放射線技師。大同病院 放射線診断科の水野克彦さんに、検査について教えてもらいました。(2024年2月14日配信) 血管

          一人ひとりの患者さんにとって最善の方法を選ぶ

          抗がん剤は、どんどん進化している分野。その作用の仕方によって、いくつかの種類に分けられます。ちょっとマニアックになりますが、大同病院 腫瘍内科の高山歳三医師に解説してもらいました。(2024年2月9日配信) イズミン 抗がん剤は、とにかくいろいろな方法があり、すごく進化している分野だと思いますが、とても難しいので、種類などについて、ぜひ教えてください。 タカヤマ はい。まず抗がん剤は、大きく四つのタイプの薬に分けられます。殺細胞性抗がん薬、内分泌療法、分子標的薬、免疫チェ

          抗がん剤治療について知ろう!

          国民の2人に1人ががんになる時代、ちょっと知っておいていただきたいお話です。抗がん剤治療は、手術による根治が見込める場合にその前後に行う補助的な療法、もしくは転移などによって手術による治療が困難な場合の延命・症状緩和を目的とした療法です。 大同病院 腫瘍内科の高山歳三医師が、丁寧に解説しました。気になる副作用についてもお話しています。(2024年2月7日配信) 抗がん剤治療とは? イズミン まずは化学療法と呼ばれる、抗がん剤治療とはいったいどういうものですか? タカヤマ

          献血にご協力をお願いします!

          輸血のための血液製剤は、いまだ人工的には生産することができません。それは、無償で提供される人の血液、すなわち「献血」からしか作ることができないのです。 その「献血」について、大同病院輸血センターの臨床検査技師、稲生千絵美さんとお話しました。(2024年1月26日配信) 血液製剤は献血が頼り!! イズミン 血液製剤は、やはり献血が頼りなんですね。 イノウ はい、血液はまだ人工的に作ることができず、研究段階です。そのため輸血する血液製剤は、健康な人が無償で血液を提供してくれ

          血液型はコミュニケーションツール?!

          日本人は血液型による性格診断が大好き。自己紹介に、血液型を盛り込めば、なかなか当たっていると感じることも多く、良いコミュニケーションツールにもなっています。けれどもこれは、日本人はA型4割、O型3割、B型2割、AB型1割とバランスよく分散しているから成り立つのだとか。では血液型とは何でしょうか。輸血製剤とは? そんな話を、大同病院 輸血センターの稲生千絵美さんとしてみました。(2024年1月24日配信) 輸血センターで扱う血液製剤とは? イズミン 輸血では血液製剤を使うと

          鼠径(そけい)ヘルニアと臍(へそ)ヘルニア

          小児外科で最も一般的な病気「鼠径(そけい)ヘルニア」、そして「臍(へそ)ヘルニア」(いわゆる出べそ)について、大同病院 小児外科部長の千馬耕亮医師に聞きました。(2023年6月23日配信) お腹の一部がポッコリしていたら要注意! ~鼠径ヘルニア イズミン 小児外科で一番代表的な病気って何ですか。 チバ 一番数が多いのは鼠径ヘルニアですね。 イズミン 鼠径ヘルニアとはどんな病気か教えていただけますか。 チバ 鼠径ヘルニアは、いわゆる「脱腸」です。成人でもありますが、足

          よくある便秘・めずらしい胆道閉鎖症

          便秘は年齢問わず多くの人を悩ませる。また意外な病気が隠れていることもあるので、軽んずるべからずである。子どもの場合も然りだが、小児独特の病気がある。その後のうんち生活を健やかに送るため、注意することもある。一方「胆道閉鎖症」は1万人に1人程度の大変めずらしい病気なのですが、命を落とすこともあるということで、ぜひ知っておいていただきたい病気です。大同病院 小児外科部長の千馬耕亮医師がお話しました。(2023年12月20日配信) 子どもの便秘 イズミン 便秘というと、老若男女

          子どもの成長を助ける小児外科医

          子どもが病気になったらまずお世話になるのが小児科。しかし外科的な処置・手術が必要な場合には、小児外科医の登場です。おとなの20分の1ほどの小さなカラダの不具合を、できるだけ小さなキズあとで治す小児外科医、千馬耕亮医師に話を聞きました。3回に分けてお届けします。(2023年6月21日) 小児外科って何ですか? イズミン 小児外科というのは、小児科とも違うし、一般外科とも違うんですよね。 チバ 小児外科は、もとは外科のなかで小児を診ていたグループが分かれてできました。なので

          胃がんの手術~人間vsロボット

          がん患者は年々増え続けていますが、胃がんの患者はその原因の多くを占めていたピロリ菌感染対策が進んだこともあり減っているとのこと。しかし依然として胃がんによる死亡者数は多く、治療の重要性は高いです。早期ならば内視鏡で治療できることもあるけれども、リンパ節転移の可能性や胃壁への浸潤度合いによっては外科医の登場です。 大同病院では早くから腹腔鏡によるお腹を切らない手術に力を入れてきましたが、そこに2022年秋、手術支援ロボット「ダヴィンチ」が導入され、その治療は進化しています。消化

          繊細な手の機能を再獲得する

          食事、家事、字を書く、絵を描く、パソコンを操作する、楽器の演奏、テニス、ゴルフ…わたしたちは、あらゆるところで手を無意識に使っています。また握手する、手を振るなどコミュニケーションにも欠かせない部位。常に露出しているから整容面も気になります。 そんな手の不具合を治す手外科医の篠原医師。その手術後に欠かせないのがリハビリテーションです。作業療法のなかでも「ハンドセラピー」という手のリハビリを専門にする工藤さんに、話を聞きました。(2023年12月22日配信)《作業療法について2

          生活動作のプロ「作業療法士」

          ”その人らしい”生活を再び獲得するリハビリテーション。なかでも日常生活動作の再獲得をめざすのが作業療法(Operational therapy:OT)です。その作業療法とはいったいどういうものなのか、大同病院リハビリテーション科の作業療法士・工藤啓介さんに話を聞きました。(2023年12月20日配信)《作業療法について1》 生活動作の機能を回復し、QOLを上げる イズミン 作業療法士というのはどんな役割をもっていますか? クドウ 一言でいうと僕は「生活を見るプロ」だと思

          病気よりも差別や偏見と闘うHIV/エイズ患者たち

          12月1日の「世界エイズデー」をきっかけに「Dらじ」でHIV/エイズに関する話題を取り上げました。ゲストは、大同病院 感染症内科でエイズの治療に取り組んでいる林 雅医師です。 HIV/エイズは治療を開始さえすれば感染性を制御できる病気となりましたが、未診断でいるうちは他の人を感染させてしまうリスクがあります。検査に一歩踏み出せないのは、いまも続く差別と偏見であり、また高齢化という新たな問題も出てきているといいます。HIV/エイズ患者さんが抱える #生きづらさを語る ことにも挑