でべそさん

たぶん前歯が人より長いです

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  • What You Must Not Do at UMass

    マサチューセッツ大学に短期留学していた筆者の、圧倒的に役に立たない留学体験記。留学をしたことがある人もない人も、どうか笑ってください。

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インターンシップで爆睡

留学をしたら、インターンシップで爆睡した。 留学前、私はいくつかの企業の夏インターンシップに参加していた。その中でも八月から九月の初めにかけて参加した大手広告代理店のインターンシップは5daysと銘打ちつつも時間外にかなりの頭脳と体力を消費する充実した内容であり、最終プレゼンを渡航三日目に控えた私は経由地のカナダ・バンクーバー空港でslackを開きながらメンバーたちと意見交換をしていた。 なぜ、アメリカ留学記が日本のインターンシップのエピソードから始まるのか。わからない。書き

    • あとがき:ミドルオブノウウェア

      私の留学先は、ミドルオブノウウェアと呼ばれている。 直訳すれば、無と無の間。どこに向かっても、その先には何もない。 私は、それが好きだった。 初めてその言葉を聞いた時、自分はなんとすばらしい場所に来たのだろうと感動したのだ。 私にとって、それまでの生活は常にどこかからどこかへの間だった。中学校に入れば、高校に入るための勉強。高校に入れば、大学に入るための勉強。大学に入れば、社会に出るための勉強。ある目的地に到達したかと思えばその先にはまた別の目的地があり、私は乗り物を換え乗り

      • そして私たちはさよならをします

        私はたった一学期間だけ、マサチューセッツ大学に留学していた。 なぜ私は一学期だけの留学を選んだのだろうか。これにはちゃんとした理由がある。しかし、留学してからの私は常にこの選択を悔やんでいた。 留学の四か月は、短すぎた。英語力もそうだが、海外での生活に慣れ始めたタイミングで帰国しなくてはならないのは、なんというか、おにぎりの具が見え始めた段階でそのおにぎりを何者かに強制的に取り上げられたような気持ちだ。しかしこの場合はその何者かが過去の自分なのだから、どうしようもない。 【

        • アメリカでスマホを紛失する

          アメリカ留学で一番印象に残ったことは何ですかと問われたら、スマホを紛失したことですと答える。 具体的なシチュエーションに置き換えて考えてみよう。 おしまいである。そもそも、スマホを紛失したことを最も印象的な留学の記憶だと捉えてしまうあたり、スマホよりももっと大切な何かを失ったとしか思えない。 その日、私はサンクスギビングデーの休みを利用して友達の実家に泊まらせてもらっていた。前々回の話を読んだ人にはお分かりだろうが、私は友人のご実家で発熱し、友人、ひいてはそのご家族に大変

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          9本

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          ひとり漫才を添削する

          今回は、ひとり漫才を自分で添削して楽しもうと思う。 皆さんは、いったい何のためにこのページを開いたのだろうか。他人の留学体験記を見て今後の留学の参考にしたいから?他人の海外経験を見て異文化への理解を深めたいから?残念、皆さんはでべそな筆者が書いたひとり漫才に自らツッコむところを見るためにここにいるのですよ。 私は留学先での最終課題に、ひとり漫才(Standing up comedy)の台本を書いて提出した。覚えているだろうか、「社会におけるコメディーとユーモア」という、初回講

          ひとり漫才を添削する

          アメリカでフィーバーする

          留学するなら、体温計を持っていったほうがいい。 これはアメリカで四回発熱した私からのアドバイスだ。ちなみに私は体温計をもっていかなかったので、ここでの「発熱した」は「よくわからないが体が熱い/ひどく寒気がして頭がもうろうとして全身が痛い」状態に陥ったことを指す。私は月に一回の頻度でこの状態に陥っていた。 子どもの頃は体が弱かった私だが、雨の日も雪の日も毎日放課後にマラソンがある中学校、人呼んで「檻のない少年院」に通っていたおかげで、一年に一度熱を出すか出さないか、程度の健康は

          アメリカでフィーバーする

          差別が近い、戦争が近い

          壁のカラフルな落書きに、感動したことはありますか。わたしはあります。 前回ちょっと不真面目というか、どうせあんた留学先で目標もなくへらへら楽しくやってたんでしょ、親のすねかじりが!と言われてしまいそうなことを書いたので、今回は真面目に私が留学先で学び、感じたことを書こうと思う。自分に対してこうも辛く当たってしまうのはなぜだろう。人と楽しく会話していると突然神妙な面持ちで、りりこさんって自己肯定感がすごく低いよね、と指摘されてしまうときがあるが、それはわたしが自虐的に口にする

          差別が近い、戦争が近い

          カオスとリベラル?のフラットパーティー

          「留学生活は勉強が八割」とはいいつつも、アメリカに来たら一度はパーティーに行ってみたいと思っていた。しかし、フラットと呼ばれるアメリカの大学のパーティーは私が思い描いていたパーティー(いわゆる、シャンパンとかオリーブのピンチョスとかが並ぶ豪華なもの)とは異なるものだった。 フラットとは学生たちが何人かで管理している一軒家のことで、ここで管理人のフラットブラザーたち(シスターがパーティーを開くときは時は別に呼び名がある)が毎週パーティーを企画、開催する。地下室でガンガン音楽をか

          カオスとリベラル?のフラットパーティー

          ミドルオブノウウェアにやってきた

          私の大学は田舎にある。大学を中心として町が形成されているためか都会と比べて娯楽が極端に少なく、学生たちに「ミドルオブノウウェア(意訳:まじでなんもない)」と呼ばれている。正直、私も初めてここに来たときは、大学内の潤沢な設備に比べ、大学外に出ると娯楽と言える娯楽(日本人目線だと、カラオケとか)がほとんどないことに少なからずがっかりした面もあった。 では、この大学で私はどんな経験をしたのか。先ほどのトピック「インターンシップで爆睡」でかなりの分量を使ってしまったので、ここからは簡

          ミドルオブノウウェアにやってきた