小説 マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」
未知と半同棲していた大学2年生の頃は、週に3,4回セックスをしていた。あれから5年経ち、今では月に1回するかどうかだ。でも、そんなことが俺が未知を好きじゃない理由とは関係ない。
そんなことを帰省帰りの電車の中で考えている自分はおかしいのだろうか。しかも、手術のために入院する母を見舞ったその帰り道だというのに。でも、帰り際の父の後ろ姿が頭に浮かぶ。
大切なこと何も言わない父。
明日母が手術をするというのに、父は優しい言葉一つもかけやしない。
病室でも変わらず、いつも通り無言