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文化財保護活動のために文化財について学びたい

「私はこれを心の底から素晴らしいと思う。私は感動した。多くの人に伝えたい。そして、多くの人にこれを見てもらって、よりよく後世に遺すために協力してもらいたい!」
毎回強く思います。私の中ではふつふつとエネルギーが湧き上がります。ですが、残念なことに、どこがどう素晴らしいのか、説明しようにも言葉が足りない感じがして、ブログに差し支えない場所の写真を上げたり感想を書いたりする以外の行動を起こせないでいます。もっと活動したいと思えるほど、これは素晴らしいのです。

人生も後半に差し掛かる頃に文化財めぐりに目覚めました。まずは京都市内をめぐり、奈良にも足をのばし、やがて、関西中の文化財をめぐりたいと思うようになりました。何故、関西かというと、かつて天皇が関西各地に転々と都を置いたと聴いたからです。言うまでもなく、京都には千年都がありました。文化財めぐりと書きましたが、古都めぐりを兼ねて、文化財めぐりをしたいと思っています。

日本の建築物は紙と木でできています。これが、地震国でありながら、台風の多い国でありながら、夏と冬で寒暖の差の激しい国でありながら、湿度の高い国でありながら、残っているのが、それだけで、とても不思議です。山の上の建築物は、あの時代に、こんな条件の厳しいところに、どうやって作ったのか、何故、残せたのか、不思議です。庭園にしても、何故、その形のまま残っているのか。技術のある人たちが脈々と何代にも渡って大切にお手入れしてこなければ、凝った形を残せるわけがないのです。ただ、ただ、圧倒されて凄いなぁと思います。歴史だけでも圧倒されるのに、そのひとつひとつが本当に美しいです。建築物・庭園に加えて、仏像や歴史的に価値のある備品等、関西には文化財がたくさんあります。私は今は千年都の京都に住んでいますが、ちょっとした小さな神社や寺院にも大変な歴史があり、何らかの見応えのあるものが多いです。京都市は毎年、たくさんの古民家を壊さざるを得ない状況らしいですが、街を丸ごと文化財として保存してほしかったと私は思います。
失われつつある街だけではありません。あちこちの文化財を見てまわって衝撃だったのは、京都市内の指定文化財や歴史的に重要な場所ですら、経年による傷みが修繕されずに荒れているところが多いということです。文化財を有する神社・寺院・庭園を早く保護する必要があります。長い年月を経て現存する貴重な文物を、私達の代で壊してしまうわけにはいきません。それらを、できるだけ遠い未来に伝えていくことは、現代に生きる私達の務めと感じています。

より素晴らしさを感じるために、よりよく感じたことを伝えるために、そして、具体的な文化財保護活動をするために、文化財について大学で学びたいと思っています。私が高校生の頃に文化財について知っていれば最初から選んだのに。こんなに長い年月勉強できていれば、どんなに知識が増えたでしょう、何らかの活動もできていたかもしれません。日本の学校教育にももっと文化財保護の視点が入るといいなぁと思います。文化財は一度壊してしまったらもう戻らない、大切に保存していかなければならないもの。技術・歴史・存在する環境・美しさ・多くの人の努力・希少性、いろいろな意味で日本の文化財は日本の誇りですから。

記事を読んでいただきまして、ありがとうございます。サポートいただけましたら、文化財めぐり・寺院に寄付・文化財の勉強・出版・撮影機材や執筆機材・取材・会社設立経営等の活動費に使わせていただきます。ありがとうございます。