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何度も読み返したい素敵な文章の数々 vol.2

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#編集note

「わたし」と「あなた」を区別する

「わたし」と「あなた」を区別する

「よそはよそ、うちはうち」

子ども時代に、こんな印籠を親に見せられたことはありますか?

わたしは「みんな持ってるんだよ!」という子どもの説得あるあるセリフを吐いたことが、おそらくありません。だから、そのセリフを親に言われた記憶もありません。当時から、レッツゴーマイロードな子どもだったので。

ただ、子どもの頃に教えられる(諭される)、この「よそはよそ、うちはうち」という感覚って、大切なのではな

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物語は終わらない

物語は終わらない

めでたし、めでたし。ハッピーエンドで終わる物語の締めの一文です。

子どもの頃、この言葉で終わる物語に、一体どんな感情を抱いていたのかは、あまり憶えていません。ほっとしていたのかなあ。それとも、物語が終わってしまうことを残念に思っていたのかな。

大人になって思うことは、ハッピーエンドなんて、死ぬそのときまでない、ということ。

当たり前だけれど、白雪姫だって、シンデレラだって、「めでたし、めでた

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ひとつの物事は、着させた服で白にも黒にもなる

ひとつの物事は、着させた服で白にも黒にもなる

同じ内容であっても、伝え方次第で全然本意ではない伝わり方になってしまうことって、あるよね。

言いたいことは同じなのに、表現のしかたひとつで、ポジティブにもネガティブにもとらえられてしまう。「この人、ネガティブにとらえられてしまうような伝え方ばかりをしているなあ」と感じるとき、わたしは「もったいないなあ」と思っている。

「あの人はああいう風に言うけれど、本当はとてもいい人なんだよ」というセリフが

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情報ではないもの

情報ではないもの

情報化社会と呼ばれるように、今は濁流のような情報が毎日ひっきりなしに溢れている時代だなあと思う。

好きではない言葉のひとつに“情弱”があるのだけれど、そうした言葉が生まれるくらい、今は多くの情報があり、知る人と知らない人の差が激しいのだろうなということがわかる。

「人生は、知るか知らないかだけだ」……というコピーがあったのは、デスノートだったっけ。まあ、そういう側面があるのは否定できないひ

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その重さがあるから深海に潜れる

その重さがあるから深海に潜れる

ある物事のとらえ方は、ひとによって異なる。

……ということは、至極当たり前のことすぎて、あらためていうようなことでもないのだけれど、最近しみじみと、そう思う。

誰かにとっては些細なことだとしても、それは万人には当てはまらない。こころの奥底で、がっちり受け止めて、何ならそのひとの人生に影響を及ぶような、そんなとらえ方をするひとだって、いるんだ。

たとえば、ネタをネタとしてわかってもらえないと嘆

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