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スミスマシンに乗ったブラピがオバマを許すのか系映画なのか?

昨日の予告通りウォー・マシーンを見たので感想を書きたい。予告は一切してないんだけど。ヘッダ画像をお借りしています。

果たしてウォー・マシーンとは戦争の話である。ぼくは戦争の物語なんてマジで見たくない。戦場のピアニストとプライベート・ライアンを見たことがあるが、もう腹一杯だ。助けてくれ。と言いたい。

好んで戦時の恐ろしさ愚かさ暴力性など見てはならない。そんなものはエンターテインメントにならない。と思うぼくにとって、ウォー・マシーンは素晴らしい物語だった。コメディと指定されているようだがカテゴライズほど馬鹿なことはこの世にない。これも立派に戦争のひとつの形であるのだ。

ウォー・マシーンの評を見ているとこの持って回ったブラッド・ピットの話し方、あほみたいな歩き方、常に苦虫を噛み潰しているような顔が不評であるようなのだが、こと戦争を表現するにあたりあのいつもどおりのブラピのすまし顔を披露したのでは意味がないんじゃないか?アメリカ人でもないのにブラピのあの演技を過剰だと言ってのける連中とはよっぽどブラピを見ているのだろう。

じゃないと人が人に違和感を抱くなんてありえない。ブラピが演じたグレンは戦争屋の中で一番偉い奴である。そのような男をいつものブラピが演じたのでは笑えるものも笑えなくなるだろう。といいますか違和感しか呼ばないんじゃないだろうか?

だってぼくはそのためにわざわざ別のブラッド・ピットが出まくってる映画を見て比較したほどだ。それはマネーボールであり、ブラピは中年の役でこそあったらしいがウォー・マシーンのそれは最早60代ぐらいのじいさんを演じなければならなかったはずで、いくらなんでもあのように白髪を作りまくって苦虫を噛み潰したような顔をして持って回った喋り方をしなければ成立しなかったはずだ。

だって(きちんと調べてないけど、物事には「調べない権利」「知らないでいる権利」だってあるはずだ。だってこれは別に論文はおろか評論でもなんでもないのだ)ウォー・マシーンとはワンスアポンアタイムインハリウッドより前に撮られたっぽいが、ワンスアポンアタイムインハリウッドのブラッド・ピットはあまりにも若々しい。

60歳(だとぼくが勝手に思ってるだけだが)のグレンを演じた者がワンスアポンアタイムインハリウッドのブラピであるなんて誰が信じるだろう?

トータルで見て、ブラピはあの様相を選んだのである。あの意地悪いティルダ・スウィントンが扮した教科書どおりの物事しか言えない情けないドイツの政治女(どうしてティルダ・スウィントンはこれ系のうかつな馬鹿女ばかりの役回りばかり与えられるのか?コンスタンティン然り、バーン・アフター・リーディング然り。同情する)を見てくれ。

あの同盟国の女政治家というクソ面倒な相手にたじるアメリカ軍司令官をいつものブラピがやったのでは何の説得力もない。映画完成して、台本が仮完成して、これ普通の俺がやっちゃったらただの場違いな馬鹿じゃね?と多分ブラピは思ったのだろう。

それにしてもウォー・マシーン、バーン・アフター・リーディング、マネーボールどれを見てもブラピはジムに通うと言いますか、スミスマシン的な物を使わされる役なのだがなぜなのか……しかもそれぞれ軍人なのに会話で物事を解決しようとする優しい男、おかまみてえだけど憎めない底抜けのアホ、冷酷で狡猾でクールな男とすべてまるで属性が違うのに。ワンスアポンアタイムインハリウッドのブラピは鷹のように普段は爪を隠しているけど隠さなくなった爪を平気で震えるブレーキ壊れた俺の心臓みたいな男でしたね。

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