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【読書感想文】石原慎太郎「天才」

こんばんは!
リクエストには絶対応える男、小栗義樹です。

本日は読書感想文を書かせて頂きます!
読んだ本を題材にして感想文を書き、この記事に触れてくださる皆様に「手に取ってみたい!」と思ってもらえたらめっけもの!という試みです。

本日の題材はこちら!

石原慎太郎「天才」

東京都知事で有名な伝説の政治家「石原慎太郎」が、これまた政界の革命児「田中角栄」になりきり、その生涯を綴った他伝小説です。いや、難しいですね。半自伝小説?憑依小説?言い方がわかりません(笑)

石原慎太郎といえば政治家というイメージをお持ちでしょうか?小説家のイメージをお持ちでしょうか?とにかく多才で本当に頭が良いです。いや本当に。この言葉しか当てはまらないくらい、頭が良いです。

この本は、とあるnoteアカウントを運営されている方から「リクエスト」を頂きました。やり取りをしている中で「石原慎太郎の、生還や再生が好きなんです」って話をしたら、天才で感想文を書いて欲しいですというお言葉を頂き「了解です!」とひとこと。

その足で本屋に行き、中古で天才を購入し、本日中に爆速で隅から隅まで読み、読み終わった勢いで記事を書いております。

ニュース感想文や読書感想文では、たまにこうしたリクエストを頂くのですが、ご挨拶にも書かせて頂きました通り、僕の興味の有り無しはあれど、基本リクエストにはお応えさせて頂きます。

もう1件、夢と金の感想文をリクエスト頂いているのですが、こちらも天才のあとに改めて読み直し、記事を書く準備はできおります。来週書くので、お待ち下さいね!

さて!この記事はリクエストですので、リクエストを下さった方に向けて書かせて頂きます。いつも記事を書くときは、身内に聞かせるつもりで書くようにしているのですが、今回は明確に、その人に向けてのメッセージだと思って書くつもりです。若干言葉遣いなどが変わるかもしれませんが、よかったら読んでもらえると嬉しいです。

天才、めちゃくちゃ面白かったです。事前情報は無しで、フラットな気持ちで本と向き合ったのですが、石原慎太郎が田中角栄の事を書く理由が分からなくて、思わず調べてしまいました。

読み終わった時点での感想は、めちゃくちゃ生意気かもしれませんが「よく調べてある」でした。経歴だけでなく、田中角栄の気持ちまで理解して、面持ちまで文章に落とし込んでいるのですから、相当なものだと思います。

ただ、

それだけでは片付けられない何かが、同時に僕の中にムクムクと湧き上がってきました。政治家として同じ時間を共有した後輩が、偉大な先輩政治家を憑依させて書いた本ということでは説明がつかないくらい、細部までよく書き込まれているように感じたからです。

僕が、石原慎太郎が田中角栄の事を書く理由を知りたいと思ったのは、こんな感覚があったからでした。

調べる前に仮説を立てました。僕の中の石原慎太郎は、政治家というよりは執筆家。どんな政治をして、どんな政治家人生を送り、どんな日本を描いていたのかについては、実はあんまりよくわかっていません。それは、田中角栄も同じです。

表層的な事は知っていますけど、ネットでたまたま触れた程度のことで、偉大な政治家であるという事くらいのものです。

そんな僕ですが、1つだけ確実だと言える事がありました。それは、石原慎太郎が田中角栄を尊敬していなかったということです。正確に言うと、尊敬していない時期と尊敬した時期があり、強烈に意識していた存在だということになります。

ただ尊敬しているだけなのだとすれば、こんな本は出来上がらないでしょう。強烈に意識していたからこそ、田中角栄という人になりきることができたのだと思います。

調べてみたら、この仮説は当たっていました。石原慎太郎は、田中角栄の事を再評価していて、もはや当たり前の存在となるレベルまで輪郭をはっきりさせているのであろうと思われる発言がいくつか出てきました。

この本は、そういう本です。読んでいるだけで、そういう背景が想像できるくらい、いわば仕上がっている本なのだと思います。

ちなみに、僕は石原慎太郎の政治家としての顔を知らないと言いましたが、安倍晋三さんと問答を繰り広げている石原慎太郎さんの動画を観たことがあります。

頭が良いと言うしかないと思うくらい、とてつもなく頭が良いと感じたのは、この問答を動画で観たときです。(語彙力が無くてすみません)

頭の良い人の共通点は、発言に信念があるか・ベースが一貫しているかで決まると思います。どれだけいろいろな物事を知っていたとしても、そこに自分の考えがあるかどうかが、頭の良さを決めると思うのです。

データや知識を並べても、一貫してなきゃ発言が入ってきません。頭の良い人は、常に周囲に話を聞かせるだけの説得力があるからこそ、頭が良いと認識されます。

石原慎太郎さんは日本の事を本気で愛し、日本が発展するためには何が必要なのかを常に考えていた。発言からそれを読み取ることは簡単でした。

天才を読むと、田中角栄さんが圧倒的な愛国者であることがわかります。

2人の大きな違いは知見なのか?考え方なのか?

多分どちらも不正解で、この2人はどちらも凄く日本が好きで、違うのはその手段だったのではないでしょうか?

だからこそ石原慎太郎は、同じ愛国者である田中角栄になりきり、歳を重ねたことで田中角栄の手段を許容し、天才と称することができたのではないかと思います。

この本は、政治的な本ではありません。田中角栄という人間を、自伝以上に深く認識させることができる他伝の本です。合ってるか間違ってるかではなく、田中角栄という人間の魅力を刻み込むことができる最良本です。

今一度、田中角栄という人間を再検証してみてもいいのではないか?という問いに対し、100点満点の解答を出した本だと言っていいと思います。

胸を張って、多くの人に広めたい本です。かつての日本にいた2人の偉大な政治家を、多くの人に知ってもらいたい気持ちになりました。

また、これからより苦しくなる日本に、こんな政治家が現れてほしいと思わずにはいられない、そんな問題提起を発信した素敵な文学でした。

教えて頂けて、本当に良かったです。僕の人生が、より濃く、より彩り豊かなものになりました。

感想文は以上です。
またリクエストください!
素敵な本の情報交換が出来ることを楽しみにしております!

というわけで、本日はこの辺で失礼致します。
また明日の記事でお会いしましょう。
さようなら〜

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