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【西都リイチ】感想・考察などの記事まとめ

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映画、ゲームなどエンターテイメントの感想や考察をまとめているマガジンです。
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記事一覧

【小説感想】江戸川乱歩「人間椅子」 劇中小説はどこまで真実なのか?

【小説感想】江戸川乱歩「人間椅子」 劇中小説はどこまで真実なのか?

江戸川乱歩の小説「人間椅子」の感想

劇中に出てくる小説の内容は、どこまでが本当でどこからが嘘なのか?
この問いは、研究者の中でも意見が分かれると聞いたことがあります。

みなさんはどう思われたでしょうか。

私は

…と思いました。

以下、内容把握のためにざっくりまとめた個人的あらすじと、小説「人間椅子」の感想です

「人間椅子」 個人的あらすじ屋敷に住む女性作家に一通の手紙が届く
原稿用紙だ

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【感想】この癖がすごい! 漫画「夜桜さんちの大作戦」作者の“ 凶一郎愛 ”がすごい

【感想】この癖がすごい! 漫画「夜桜さんちの大作戦」作者の“ 凶一郎愛 ”がすごい

『この癖がすごい!』のお時間です。

エンタメの中から、“製作者の癖がすごいな…”と思ったものを紹介します。

さて、今回取り上げる作品は、ジャンプで連載中の漫画「夜桜さんちの大作戦」

アニメ化も決定し、今年4月から放送予定です。

さて、『この癖がすごい!』のコーナー
今回は…

作者・権平ひつじ先生の「凶一郎が好きすぎる」癖がすごい!という話をします。

作者の「凶一郎愛がすごい」

あのー

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【小説感想】芥川龍之介「杜子春」は勇者と魔王の物語!?

【小説感想】芥川龍之介「杜子春」は勇者と魔王の物語!?

「杜子春」の表テーマ・裏テーマ芥川龍之介による文学小説「杜子春」が面白かったので感想を書きます

名作には表テーマと裏テーマがあると言いますが、杜子春の場合は

上記の内容なのではと思いました。

杜子春と老人は、お互いウィンウィンの関係になったというか、どちらの立場にとっても爽やかなハッピーエンドなんですね。杜子春の裏の主人公は老人だと思った

「蜘蛛の糸」との対比
【主人公の行動がドラマを生む

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【感想】ゲーム「ファイアーエムブレム エンゲージ」没案を採用した実験作?

【感想】ゲーム「ファイアーエムブレム エンゲージ」没案を採用した実験作?

だいぶ前に、ゲーム「ファイアーエムブレム エンゲージ」クリアしました。面白かったです。
発売一周年記念として、感想記事を書きました。

さて、このゲーム、過去作の「没になった要素を採用して作成したゲーム」のように感じました。

どういう要素を没案だと感じたかをまとめます。

「FEエンゲージ」過去作の没案を採用しているように感じた箇所戦闘時の顔グラ廃止、3Dモデリングを表示する

パラメータ「体格

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共感性羞恥から、「過去に何で恥をかいたか」分析できる?

共感性羞恥から、「過去に何で恥をかいたか」分析できる?

共感性羞恥は、「恥ずかしいと感じた自分の記憶を思い起こして、他人の行動を見て恥ずかしく感じる」ということで発生するらしい。

だから、共感性羞恥を感じる場面を分析することで「その人が何を恥だと感じているか」「過去にどんな恥をかいたのか」がわかるのではないかと考えました。

「共感性羞恥」は、自分自身だったり、キャラクターだったりの分析に使えるのではないかと。

自分の場合

私が、エンタメを見てる

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【ゲーム考察】「幻想水滸伝3」  ナッシュが唯一アドリブを入れない演劇とは…

【ゲーム考察】「幻想水滸伝3」 ナッシュが唯一アドリブを入れない演劇とは…

psゲーム「幻想水滸伝3」と「幻想水滸外伝」の内容について記事を書きます。
ナッシュについて。

「幻想水滸伝3」のミニゲームの中に、『劇場』があります。
仲間を自由に配役して舞台を上演し、キャラクターごとの個性あふれる台詞を楽しむミニゲームです。

ナッシュは舞台でのアドリブが多いキャラなので、セリフに注目したんですが、そこで気づいたことを書き留めます。

ナッシュ、一切アドリブを入れない演目が

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【お笑い】観客の笑いを誘う「相好を崩すテクニック」12個   考えてみた

【お笑い】観客の笑いを誘う「相好を崩すテクニック」12個 考えてみた

数ある「お笑い方法論」の1つを素人が考えてみた

『想定した感情を超えた時、人は笑う』と聞いたことがあります。

だから辛いことがあった時にもヘラヘラしてしまう。思わぬ失敗が続くと、ため息をつきながら笑ってしまう。
楽しい時以外にも、人は笑うんですね。

これってつまり「相好を崩されたとき、人は笑う」ということなのかなと思うんです。

観客の相好を崩すことができれば、笑いを起こしやすくなるんじゃな

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【感想】漫画「鋼の錬金術師」エドの“やんちゃで頭いい”設定は革命!

【感想】漫画「鋼の錬金術師」エドの“やんちゃで頭いい”設定は革命!

漫画「鋼の錬金術師」の主人公エドワード・エルリック。通称エド。
エドの、「やんちゃな性格で、頭が良い」という設定は革命(後のエンタメに影響大)だという話をします。

漫画「鋼の錬金術師」は荒川弘先生によって2001年8月号から2010年7月号まで連載された作品です。
連載開始した2001年からすぐに大きな話題になりましたね。

…そう、2001年ごろ。
この年あたりから、少年漫画の「主人公像」に変

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感想「M‐1グランプリ2023 」大会と調和

感想「M‐1グランプリ2023 」大会と調和

M-1グランプリ2023の敗者復活戦・決勝戦・M-1ネクストデイの感想

ネタの内容ではなく、大会全体について感じたことをまとめた記事です。

振り返ってみると M-12023は、敗者復活戦の審査方法変更が一番良かった。

マイクの調整についてまずは大会全体のこととして、マイクの調整について。
敗者復活戦・決勝戦、ともにネタ中の声が聞こえにくく感じた。
敗者復活戦は大きな会場だから声が拾いにくいの

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【エッセイ】料理は生まれ持った才能が重要?

【エッセイ】料理は生まれ持った才能が重要?

大人になってから、やっと料理をまともにするようになりました。

自分で一から十まで台所環境を回す、という形で料理に真剣に向き合った結果、料理の向き不向きは「衛生観念が理解できるかどうか」で決まるということに気づきました。あくまでも個人的な考えですが。

料理って、やればやるほどうまくなる!みたいなキラキラしたイメージを持っていたんですが、実際は少し違って。料理は先天性の能力がとても重要だと思いまし

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【漫画感想】「予言のナユタ」  少年が大人になる成長物語

【漫画感想】「予言のナユタ」 少年が大人になる成長物語

読み切り漫画「予言のナユタ」の感想を書きました。
予言のナユタって、主人公が大人になる通過儀礼を行う成長物語なのかなと思いました。

ジャンプ公式YouTubeで、無料のボイスコミックという媒体で見ました。動画は前後編に分かれています。
藤本先生の読み切り「ルックバック」が面白かったので他の読み切りをみたくて辿り着きました。

内容の個人的要約

ナユタが予言では「死を運ぶ存在」で、周囲の人々はナ

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【映画感想】「崖の上のポニョ」子供が秩序を作り変える話?

【映画感想】「崖の上のポニョ」子供が秩序を作り変える話?

ポニョのスタッフロールはあいうえお順

ジブリ映画「崖の上のポニョ」のエンディングのスタッフロールが「あいうえお順」であることが気になってました。

珍しいですよね。普通は役割でスタッフロールの名前の順番が決まってますから。最後に監督の名前がダーンと出たり。

崖の上のポニョは「一度秩序が崩壊して、『子供の秩序に作り変えられた』」という話なのではないでしょうか。
だからラストのスタッフロールがあい

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「二面性」は過剰適応によってつくられる?

「二面性」は過剰適応によってつくられる?

人間の二面性は、環境に過剰適応しようとした結果つくられるものなのでは? という話をします。
考え中の仮説なんですけど、ひとまず書き留めておきます。

「自らの気質と違う集団」で育つと過剰適応で二面性ができあがる?

当人の気質とかけ離れた集団に身を置いた時、その集団に溶け込もうと過剰適応する。すると本来の気質とは違う振る舞いを繰り返すので、二面性ができあがる。
仲間としてその集団から浮かないように

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M-1グランプリの良さを改めて語りたい!「間口の広さ」と「予定不調和」そして…

M-1グランプリの良さを改めて語りたい!「間口の広さ」と「予定不調和」そして…

もうすぐ漫才日本一を決める大会「M-1グランプリ」決勝が開催されますね。
お笑いが好きなので毎年楽しみです。
今年は12月24日(日)クリスマスイブに開催されるとのこと。

M-1グランプリはすっかり大きな大会になりましたね。

【今年、おらが村で採れた一番出来のいい作物を皆こぞって持ち寄り、お笑いの神に奉納する神聖な儀式】みたいになってきたように思います。伝統的な祭りみたいな。

おらが村のとっ

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