石川 豪士(ゴウシ)

世迷言です。 @goshi0921 会社員/ソムリエ/雀士

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最近の記事

ゴールドマン

今一番欲しいものはなんですか、と聞かれたら迷わずこう答えるだろう。ゴールド免許。 ゴールド免許は5年間無事故無違反という偉業を達成した者のみに与えられる称号で、他の追随を許さない。まさに交通界の金メダリスト。 レジェンド・オブ・ドライバーである。 私は18で免許をとってからというもの、この金の称号を得たことが一度もない。幸い大きな事故こそ無いものの、駐車違反、一方通行侵入違反、時間外区域侵入違反などで小刻みに免許を傷つけてきた。 その昔誕生日の近い父に、更新のハガキが来

    • 欠席裁判

      欠席裁判という言葉がある。文字通り、裁判を欠席し当事者が不在のまま行われること。転じて本人の意見が述べられずに物事が決定したり、不利な状況になることである。 大学の頃、同じクラスの友人とよく行動を共にした。酒を飲まないのに居酒屋で働く友人にはそこで出会った年下の彼女がいた。彼女はよく話に出てきたのでどんな人なのか大体想像できたし、エピソードをおかしく話すので仲良くやってるんだなと思っていた。当然彼女の方にも自分の話はしているはず。大学でどんなことが起きて、放課後どこに行って

      • 台湾Lovers

        先日、出張で台湾に行きました。日本で台湾料理屋を展開する得意先のオーナー様が度々視察に行っており、貴重な機会なのでお供させていただきました。随筆で少々長文&駄文ですが、お付き合いくださいませ。Let's Taiwan!! 台湾。イメージではグルメな街としか浮かばないド素人がこの視察で何を吸収できるか、期待に胸を踊らせてその日を待ちわびていた。 とうの昔に切れてしまったパスポート。次はいつ日本から出るか分からないので5年にした。飛行機やホテルなど諸々の手配は先方がやってくれ

        • イニシャル「A」

          道端に「ア」が落ちていた。 どこかの店から外れてしまったのだろう。普段ならなんてことなくスルーであるが、その日はなぜかやけに気になった。 この「ア」一体なんの「ア」なのか? こちとらいい大人なのでこれくらいの謎解きはして当たり前、解いて男前である。 早速探偵は推理に入る。まず何の店から外れたものなのか。コンビニ、飲食店、美容室、歯医者、整体、介護施設etc…。 しかし美容室であればもう少し色味や字体にこだわるだろうし、飲食店にしてはサイズがデカイ気がする。歯医者のPO

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        • ロング世迷
          3本
        • ショート世迷
          13本

        記事

          冷静と情熱のあいだ

          さて、年末である。 飲み会シーズンど真ん中。 コロナの影響で大分大人しくなった忘年会も、今年あたりから再びその熱を取り戻してきている。そしてまた飲みすぎて悪夢のようにやらかし、深い井戸のような穴に入りたくなっている人もいるのではないだろうか。 これは、それでもなお戦い続ける酒場の戦友(同じ穴のムジナ)へ贈るアンセムである。毎度の事ながら世迷言なので時間が売るほどある人だけ見てください。では乾杯。 先日兄と飲んでいる時、酔い方についての話になった。なんだかんだこういう話は楽

          冷静と情熱のあいだ

          ストロング

          先日、久しぶりの先輩と飲みに行った。そんな中での会話。 石「普段晩酌ってするんですか?」 先「ああ、ちょこっとね。1日2本て決めてる」 石「節制してるんですね、偉いなぁ。」 先「3本飲むと腹膨れちゃうから」 石「ビールですか?」 先「ううん、ゼロ。」 石「ノンアルですか、ますます健康的!」 先「違う違う。ストロング、ゼロ」 口に含んでいたハイリキを吹き出した。 ストゼロってメシの最中に飲む人いるんだ。 この時点で一気に火がつき飲みが俄然楽しくなってきた。色々聞いてみる。

          孫の手

          久しぶりに煮えた記事を見かけたのでノートを書きました。あくまでも個人的な見解(世迷言)なのであまり気にしないでください。 それは今日の朝の記事。ある学生がグリーン車に乗って出かけたところ、いきなり高齢男性が現れ、席を譲れと詰め寄ったとのこと。そして学生が自分の席だと切符を見せ、高齢男性の切符を見ると自由席で、別の車両だと説明するとそんなん知らねえよ、席譲れと再び迫ったらしい。 ヤバくないですか? これのヤバいところって3つあって、まずグリーン車のシステムを知らないこと。

          フリースタイルバトル

          数年前、会社の先輩が突然フリースタイルバトルに出る、と言い出した。ものすごい角度からの発想だなと思ったが、少年のように目をキラキラさせていたので、へぇ、いいじゃないですかと話を聞いていた。 どうやらYouTubeでバトルを見るのにハマったらしく、鎮座ドープネスやばいよな!とか呂布カルマのパンチライン半端ないよな!とかで熱をあげていた。 とは言うものの、見るのとやるのでは天と地の差。さすがに無理があるので冗談だろうと話半分に聞いていた。しかし、具体的な試合日程をすでに調べあ

          フリースタイルバトル

          じゃんけん

          古くから日本に伝わり、決め事を簡略的に一発で決定してしまう伝統のゲームがある。そう、じゃんけんである。このじゃんけんは、短時間で公平に物事を決定できる点から、最もポピュラーなものになった。 じゃんけんは完全に運なので、勝てる確率と負ける確率は50%といったツラをしている。だが、私はこれを完全に否定する。じゃんけんは、いわば力と力のぶつかり合い。パワーゲームなのだ。 なぜこんなことを言うかというと、私はじゃんけんが絶望的に弱いからである。体感では、生涯勝率はいいところ20%

          ボジョレー・ヌーボー

          11月 第3木曜日。混沌と熱狂の日。 そう、ボジョレー・ヌーボー解禁日である。 毎年このくらいの時期から、しなりしなりと近づいてくる足音が聞こえる。 この日は恒例の現場に集合し、関係者10名あまりで卓を囲む。会は新酒の解禁を祝うことが目的のため、ヌーボー以外の飲み物は基本的に飲まない。とりあえずビール!ではなく、しょっぱなからフルスロットルでヌーボーを水のようにかっ食らうのだ。 本来、今年の出来はどうだとか、10年に1度の傑作だとか、色々とウンチクを語りながら上品に飲むの

          ボジョレー・ヌーボー

          バンド

          若かりし青春時代。誰しも一度は憧れ、やってみたい、やれんのか?と思うのがバンドである。 高校時代、普段死ぬほど長い朝礼を聞いている講堂で、文化祭で思いっきり同級生がブッ放しているのを見て、心が震えた。そして急いで地元の友達を集め、バンドを結成することにした。 ギターのKとはアコギで弾き語りのようなことをやっていた時期があったので、バンドへの移行は割とスムーズだった。当時流行りのスリーピースバンド。あとはドラムという最後のワンピースだった。 部活を引退したタイミングで、T

          恋はあせらず

          小学生の頃、織田裕二主演の恋はあせらずというドラマにハマっていた。 簡単なあらすじとしては、沖縄から上京してきた織田裕二扮する、喜屋武(きゃん)アキラがビッグな男になるため、銀座のバーテンダーとして様々な苦難を乗り越えていく、というもの。 毎週楽しみに観ていて、次の日には誰かに話したくてうずうずしていた。しかし、当時小学五年生でトレンディドラマをみている友達がおらず、歯痒い思いをしていたのだった。 ある日、あまりに話したかった少年は隣の席の当時好きだった子に、我慢できず

          フリーマーケット

          要らないもの。捨てたいけど微妙に価値がありそうなもの。価値はあるけど着れないもの。これらをまとめてイベントのノリで一掃してしまおうというのがフリーマーケットである。 今やオンラインによる買い物が激化した時代。手売り?フリマ?なにそれ、美味しいの?の時代である。 しかし、フリマでは様々なドラマが生まれる。こんなしょうもないものが売れちまった!!といった感動や、買ったものを即装備するRPGのようなトキメキがある。 大学の頃、兄が友人とフリマをやっていて、お前も要らないもんが

          フリーマーケット

          KFC(ケンタッキーフライドチキン)

          フライドチキン、といえば何が思い浮かぶだろうか。ファミチキ、シャカチキ、モスチキン、からあげくん。しかし、その群を抜いてケンタッキーなのは有名な話である。 学生の頃、一時期ケンタッキーでバイトをしていたことがある。忘れもしない池袋西口店。初めてのアルバイトだった。 チキンは、リブ(あばら)、ドラム(足)、キール(胸)、ウイング(羽)、サイ(腰)の5部位あり、リブ、ドラム、キールは1ピース、ウイングは小さいため0.5、サイは大きいので1.5扱いとなっており、複数個の場合はこ

          KFC(ケンタッキーフライドチキン)

          蒙古タンメン中本

          辛うま、といえば何を思い浮かべるだろうか。そう。中本である。これは街頭アンケートをとってもかなりの票を獲得できるのではないだろうか。 自分の中本との出会いは高校2年の頃。当時仲の良かった友達グループが中本にハマっており、放課後よく連れていかれるようになった。 高校が東中野にあり、総武線で一駅の大久保駅で降りる。韓国街を抜けて10分程歩くと、目的地の中本新宿店につく。 放課後なのでまだ夕飯には早く、ほとんど並ばずに入れていた。しかも中本は提供スピードがめちゃくちゃ早く、回

          蒙古タンメン中本

          枕雀士

          まくらのじゃんし。 春は麻雀。ようやく長い冬を越え、新生活がはじまる頃、心を弾ませて打つ麻雀は一際いいものである。打牌も弾む。いい音がする。そんな気がする。 夏は麻雀。炎天下にさらされ、一日中汗をかいた身体に冷たいシャワーを浴び、隙だらけの格好で雀荘へと向かう。すると空調のきいた部屋でアイスコーヒーが待っている。いとうまし。 秋は麻雀。金木犀が香り、もの悲しさを感じる季節に、じっくりと打つ麻雀には趣がある。鈴虫とともに鳴き仕掛け。出前のコール。夜は長い。 冬は麻雀。暖