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しみじみエッセイ

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半笑いの表情で書いています。
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#日記

道いっぱいのツツジ

道いっぱいのツツジ

外に出れば、道いっぱいのツツジに出会う。
濃いピンクのものから、薄いピンク、それから真っ白なものまで。

私が小学生のころ、友達から「ツツジの蜜、あまいよ」と教えてもらってチューチューと吸っていた記憶がある。そのことを思い出して息子にも教えたのだけど、あとで調べたらツツジには毒がある種類のものもあるので、吸っては駄目なのだとか。あとから青ざめる、みたいな体験は子育てにはつきものなのかもしれない。

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なにかに夢中になるだとか

なにかに夢中になるだとか

ちかごろはとても、とてもゆっくりと、静かに過ごしている。
それはきっと薬効のせいでもあるし、調子良くて上が90という低血圧のせいでもある。しずかぁに、まるで物音をたてないよう気をつけているかのような慎重さをもって、日々をやり過ごしている。

以前はもっと、何かに急かされるように生きていた。
腹の奥底から湧き上がってくる衝動に促されながら、人に「疲れない?」と心配されたりもしながら──でもそれを是と

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自分の限界がみえてきた

日進月歩という言葉が好きだ。
きっと明日は今日より何かしら良くなっているはずだし、
悪いことがあってもそれはそれで、何かの糧になるはず。

まず普通にならなければ。それは小さい頃からずっと思っていた感覚だ。日本語を5歳から学び始めた私にとって、「遅れをとっている」という感覚は常につきまとっていた。

生まれてから37年が経つ。ようやっと、普通の生活を送れるようになってきた。
今に満足している。

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ちかごろ楽しいことを列挙する

ちかごろ楽しいことを列挙する

カーテンから差す朝日が優しい。

我が家のキッチンにある掃き出し窓では、レースカーテンを二重にしている。遮光カーテンon刺繍のレースカーテンである。
キッチンは暗くある必要がないし、レースonレースはオススメである。
たぶん寒いけどね。

さて、本日は機嫌がよいので、ちかごろ楽しいことを列挙していこうと思う。

・ゆる言語学ラジオシリーズこんなに字幕をつくるのが大変そうな動画もなかなかないと思う。

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名前のある家事なら機械にさせよ

名前のある家事なら機械にさせよ

メイクというのは非常に、非情に工程が多い。

まず肌を更地にする。それから土台作りがあり、基礎工事があり、
ようやっと装飾に着手できるのだ。

だがこれらは基本的に、職人の手作業によってしか成し得ない。
手と筆はオートメーション化されていない。今のところ。

名前のない家事、という言葉がある。
シンクの残飯受けに網をかけるやつだとか、干し終わったハンガーをしまう作業だとか、「足生えてます?」と言い

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ラからはじめりゃなんとかなる

ラからはじめりゃなんとかなる

はぁぁい、小林益川理論〜。こんばんやしますかわりろん〜。こんばんやわん〜。こんばんにゃわ〜。こんばんわ。

・バッハの『メヌエット』を弾いたんですの。
えぇ、もちろん初めてですわよ。初見プレイですことよ。

ピアノなら習ったことはなくってよ。
幼稚園の頃に強制的に参加させられる何かしらの習い事の中に「オルガン」があって、その教室で鉄筋を叩いていた記憶だけがあるわ。忘れもしない、猛練習の日々。課題曲

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コンビニの店員さんを侮ってはいけない

コンビニの店員さんを侮ってはいけない

おっすおっすー!
おはよう、おはよう、おはよーう。
連休明けたわね。やんなっちゃう。
せめてテンションだけでもぶちあげてく?

・暑い。ここは水底の世界か?
どうやって息するんだ。呼吸器だけでは明らかに足りない。
だが水温上昇にあえぐ水底の生き物だって同じ気持ちに違いあるまい。我々は運命共同体なのだよ。心の中で生態系へのパワハラをひとりごちる。

・「あちぃ」コンビニの喫煙所で声に出す。
ふと横を

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代えがきく存在

代えがきく存在

代えがきく存在でありたいと思っている。
ありたいというか、実際そうなのだろう。
私一人がいなくても、この世界はなにも変わらない。

って大きな話をしてもここで終わっちゃうだけなので、もう少し身近なことについて話してみよう。

私はマンガ情報サービス「アル」でライターをしている。
この「アル」では作品を好きな気持ちを全面に押し出すことができるので、「この作品について書きたいです!」というとかなりの確

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歯が痛いので、家出をしました

歯が痛いので、家出をしました



正露丸ではだめだった「歯が痛かったんだけど、正露丸をつめたら治った。正露丸ってすごいね!」
「歯医者に行け」
「はやく歯医者へ」

いつも書き込むチャットの掲示板で正露丸の威力について語ろうとしたところ、すごくまっとうな答えが返ってきた。
みんなの歯リテラシーは高かった。

(石黒正数先生の『響子と父さん』で菜箸の話をしようとしたお父さんみたいだな…)

『響子とお父さん』を読み返そうかしら…

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