文旦の皮は待っている。 文旦ピール(砂糖漬け)になることを待っている。 水にさらされ、茹でこぼされ、砂糖シロップで煮詰められ、乾くのを。 暖かい場所を探して部屋の中をウロウロ。 ヒーターの前を陣取り、オーブンの発酵機能でひたすら乾かされる。 つまみ食いから逃げながら。