内と外

「塩田千春展:魂がふるえる」を見に行って、考えた。作品レビューではないなにか。

皮膚とはなにか

内と外 (2009年 塩田千春)
人間の皮膚(ひふ)が第一の皮膚、服が第二の皮膚、部屋の壁や窓が第三の皮膚 と考えた、窓の作品。

まずは人間の皮膚。皮膚は、身体の表面をすっぽり覆っている。自身の領域の最も外側を隔ている境界線にあたる、存在である。
他者からみれば、皮膚の内側にいるのがその人自身であ

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存在の在処 そんざいのありか

高橋アンテナさんが書かれた小説【思い出すクスリ】のレビュー。クランチマガジンより移転

中途半端に終わってしまった過去。しかも過去の出来事なのに、〝現在という自己〟の支柱になっている過去。
その上、支柱となっている柱を共に支えている相手は既に不在。

過去に決別したくてもできず、支柱だから過去を潰したり、消滅させることも不可能。支柱の崩壊は自己の崩壊を意味するから。

そして彼は薬で過去を書き換え

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人が欲望する対象は、誰でもが欲望できる対象である。 『不十分な世界の私―哲学断章―』〔23〕

人は、誰もが持ちうる欲望、他人の欲望でもありうる欲望を、「自分自身の欲望として」欲望する。それが他人にとっての欲望の対象でもありうるから、それは誰においても欲望の対象でありうるのであり、つまりそれは「自分自身においても欲望の対象である」ことができるものとして、その対象に対する欲望が、他者に、そしてまた一般的に、「欲望として承認されうる欲望」となる。
 『欲望』とは、まず「欲望というもの」があって、

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来るんかい、いや来ぇへんのかーい!!

まさかの展開ではあるものの、これは仕方ないことではあるからして、堂々と伝えていこう。

なーーーんーーーとーーー。

南斗(六星拳)
北斗(神拳/琉拳)
元斗(皇拳)

あたたたたたたたたた(あ痛たたたたたたたたた)

いやー、不徳のいたすところ。ちがう。
不在のいたすところだな、これは。
すべては僕が家に不在だからなわけで。

いかに住んでないことによって古民家問題の解消を難しくしているのかとい

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業務の改善

さらに 業務の価値 の続きを書く。

警備の仕事において
巡回は肉体的な負担が大きい割に
特に犯罪防止という面では効果が薄い。

商業施設が巨大化しても
警備の人員は大して増えないし、
傾向として経費削減のために削られつつある。

万引きをする者は
警備士がいる前で「着手」する訳がなく
普通は不在になった隙をつく。

そうなると
頼りになるのは防犯カメラであり
それを効率よくモニターする人間になる

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空席は語りかける

アベルは死にましたが、信仰によってまだ語っています。 
                          ヘブライ人への手紙 11:4 新共同訳

そのおっちゃんは、闘病一か月ほどで死んだ。
酒が三度の飯より好きだった。酒が進むと、わたしがお茶を飲んでいても
「まあ呑みなはい」
まだ飲み終わらぬ湯飲みに酒を注いだ。

おっちゃんは酒と並んで教会が好きだった。とくに集会のない日でも、仕事のついでと

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【連載詩集】No.30 わたしの心の中の空席。

わたしの心の中には空席がある

 しかし、そこには

 誰も座っていない

 いつからか

 その空席は

 ぽつねんと

 わたしの心の中にあった

 あの空席は

 なんのためにあるのだろうか

 誰かをむかえるために

 あるような気もするし

 たんなるオブジェとして

 用意されているだけのような気もする

 わたしの心の中に

 ぽつねんとある

 しずかな空席

 今日も

 誰を迎

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