地球星人

テレビブロス書評『地球星人』公開。

6月号のテレビブロス「ブロスの本棚」にて、村田沙耶香さん著「地球星人」の書評を寄稿させていただきました。そちらの全文を載せたいと思います。許可を下さったテレビブロスさんに大感謝ですし、こうして不定期ながらちょこちょこ文章を書く仕事をいただけるのは自分の性分にも合っているのでありがたい限りです。機会があったら普段書いているコントのように、セリフやト書きを使ってオススメの本や映画を紹介する、みたいなこ

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自由に生きることは、人間をやめることなのかもしれない。 ー村田沙耶香「地球星人」

どこかのメディア媒体で紹介されていたのだと思う。
友人がそのあらすじを偶然見たらしく、「絶対好みだと思うよ」とおすすめしてくれた作品。村田沙耶香さんの「地球星人」。

芥川賞を受賞した彼女の作品「コンビニ人間」は以前読んだことがあり、とても好きだったのを覚えていた。(これについてはまたいつか別の機会に改めてまとめたい。)
昨年の夏休み、日本に帰国して本屋に直行・購入。読了しまず思ったこと。

「怖

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地球星人 -村田沙耶香との遭遇-

「地球星人」を読んだ。
「コンビニ人間」で芥川賞を撮った村田沙耶香氏の、受賞後初の著作となる。
「コンビニ人間」は買ったもののまだ読んでおらず、氏の作品を読むのは初めてだが、とても素直な文章ですんなりと入ってくる感覚が心地よかった。

これは抑圧の物語だ。
世間、常識、社会と対峙する一人の女性の生き様だ。
いわゆる「純文学」を構成する要素の一つとして、その時代における社会の歪さを取り上げ、問題提起

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「地球星人/村田沙耶香」

ポハピピンポボピア?

出張帰り空港からのバスで東京の街を眺めていると、ビルにぎっしり詰まった四角い箱が「蜂の巣」のようにみえたことか私にもあって、もし巨人だったらあの窓を一つ一つ丁寧に指で突いて割って遊ぶだろうなと何の気なしに思った夜があった。決して荒んだ心でもなく、落ち着いて、むしろ幸福な気持ちを持って私はその明るい窓を見つめていたわけだけれども。ふとそんなことを思い出した。

ポハピピンポボ

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10/4 『なにがあってもいきのびること』村田沙耶香「地球星人」

村田沙耶香さんの「コンビニ人間」を読まずして「地球星人」に入ってしまいました。

日常の生活のなかで、一般では考えられない考え方や世界観がある。

そんな、日常のなかの非日常が好きな人は、村田さんの世界観を好きになれるんだと思います。

新潮社のHPはこちら。

公式の紹介文は、

地球では「恋愛」がどんなに素晴らしいか、若い女はセックスをしてその末に人間を生産することがどんなに素敵なことか、力を

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虐待されて「わたし壊れちゃった」というあなたへ。小説『地球星人』を読んでみて、スカッとするよ

芥川賞作家・村田沙耶香さんの『地球星人』を読んだ。子どものころ息を殺して生きてきた自分としては、グッと来っぱなしだった。すごくよかった。

まずは、ざっくりあらすじを。

これは虐待を受けていた小学5年生の少女が、世間の常識から逃げて逃げて逃げまくり、とても痛々しくはあるが「自分だけの幸せ」を見つけるまでのお話である。

彼女の日常に、味方はいない。虚弱な姉ばかりひいきする両親。少女のことは「でき

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はい、ホットコーヒー☕をどうぞ。今日も充実しますように
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蒲田健の収録後記:村田沙耶香さん

自分はポハピピンポボピア星人

村田沙耶香さんの最新刊「地球星人」

“地球星人”という一見普通名詞のようでありながらその実国語辞典には

載っていないであろうどこか奇妙な響きのするタイトル。

テレビの動物番組に興味があるという村田さん。“○○という動物は

かくかくしかじかの特徴を持つ繁殖活動を行っている”という類型化がされ

紹介される。普段特に違和感も感じずにその説明を受け入れるわけである

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“小説を書いている時だけは自由になれる”村田沙耶香が語る『地球星人』。

芥川賞受賞から2年。

村田沙耶香が満を持して送る最新長編小説

『地球星人』(新潮社)

“人間自身も気づいていない生態とか、そう言う部分が知りたい”

“これまでの村田沙耶香の全部を盛り込んだ全部載せの丼のような小説”

“少女の虐待の物語をずっと描きたかった”

自身そう語るこの『地球星人』。

魔法少女は、やがて成長し、この人間工場とどう向かい合って行くのか・・・

“「コンビニ人間」で私

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※試聴版です。オリジナル版(40:55)は購入後に視聴できます。

今回お迎えするエキスパートは、作家の村田沙耶香さんです。2003年、『授乳』で群像新人文学賞を受賞しデビュー。2016年には『コンビニ人間』で芥川賞を受賞。ご自身コンビニでバイトを続けているということも大きな話題となりました。今回は、新潮社刊『地球星人』を基に伺ってまいります。