青山真治

【映画】現代日本映画のメインストリーム

近年、多くの日本映画が海外の国際映画祭に出品され、高い評価を受けています。青山真治、黒沢清、万田邦敏は、国内外から高い評価を受ける、現代日本映画を語るのに欠かせない監督陣です。

このnoteでは、青山真治監督『Helpless』、黒沢清監督『CURE』、万田邦敏監督『接吻』を比較分析し、現代日本映画の共通点について論じていきたいと思います。

1. 映画監督

 ① 経歴

まずは青山真治、黒沢

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【映画】青山真治『Helpless』における消滅と空白期

『Helpless』は、青山真治監督による 1996 年の日本映画で、彼の劇場用映画監督デビュー作品です。

『Helpless』

1. 舞台背景

 ① 「左側」の消滅 (国外)

舞台は、1989 年の福岡県北九州市です。1989年の当時、世界で、また日本でも、社会的・政治的「消滅」が起こっていました。

同年 11 月 9 日、ドイツではベルリンの壁が崩壊しました。ベルリンの壁は、第二次世

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平成のベスト映画31

割とすんなり選べた。50音順。プラス、1個は映画を観るという面白さを教えてくれた恐らく生涯のベスト映画。どうしてもドラマ編とクリエイターは被ってきちゃうな、好きな台詞回し、好きな笑いの取り方、好きな気持ちの高め方、というのがこの25年間の人生で固まってきたのだな、と。令和には多分同世代の作り手がいっぱい出てくるんだろうなぁとワクワクしている。

1.アフタースクール

寡作の名監督・内田けんじによ

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自分が何者であるか?を演じないアンチキャラクター演技

PFFの「たむらまさき追悼特集」で『ユリイカ』(青山真治監督)を観ました。

もちろんこの映画はDVDで何度も観ている大好きな映画だったのですが、フィルム上映で巨大なスクリーンで観る『ユリイカ』はなんというか・・・モンスターのような映画でした。

とにかく撮影監督 たむらまさき さんの奇跡的な映像に圧倒される3時間37分で、映像について語りたいことは色々とあるのですが、このブログは演技に関するブロ

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嬉しいです!
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「見る/見られる」ことの官能〜『東京公園』

「撮る/撮られる」「見る/見られる」という関係は、映画やスチール写真の撮影現場では日常的に発生しては解消されていくものでしょうが、よくよく考えてみれば人間の社会自体がそのような非対称的な視線によって織り成された世界なのではないかとも思えます。むろんそこで「撮る/撮られる」という時には、本物のカメラを構えている必要はありません。意識的あるいは無意識裡に、あえてクサい表現をすれば心のシャッターのような

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