ホンマハヤテ┃おかしなこうじや/丹波のちょっと不思議な麹屋さん

兵庫県丹波市で、"おかしなこうじや"というちょっと変わった麹屋を営…

ホンマハヤテ┃おかしなこうじや/丹波のちょっと不思議な麹屋さん

兵庫県丹波市で、"おかしなこうじや"というちょっと変わった麹屋を営んでます。 2021年にできたばっかりで、右も左も分からない状態ですが、 日本で一番変で面白い麹屋を目指して頑張ります。 お店アカウントは@okashinakojiya

最近の記事

何者になりたいのだ?と聞かれた時

久しぶりにただのエッセイです。 いい酒に酔ったただの吐露。 何者になりたいのか。 2年後3年後、いや、5年後10年後。 その先に何者になりたいのか、何を得たいのか。 目標であり目的でありロードマップ。 たまに聞かれる。聞いてもらえる。 「どうなりたいんですか?」って。 僕の答えはきまって 「いやぁ、考えてないッス」。 シンプルに、中身が無いセリフである。 いやぁ、雑だね。全く。 でもまぁ、一応、本心からそう思っている。 僕は、やりたいことを概ね、この人生ではや

    • 自家製みりんは違法!その理由とセーフな代替案

      結論から。 自家製でみりんをつくるのは違法です。塩入れたらセーフと言う人がいるけどどっちも違法です。 「そもそもみりんって自家製でつくれるの?」と思われるかもしれませんが、意外とつくれます。 用意するのは米麹ともち米と焼酎。 これを混ぜて1年以上熟成させるだけでできちゃいます。思ってたより簡単ですよね。 ただ、みりん(本みりん)はアルコールが含まれた飲料というカテゴリにあるので酒税法で規制されています。 みりんをつくるためには税務署で定められた免許が必要で、酒造会

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      • 麹づくりに納豆菌が厳禁な理由

        まずはじめに結論として、納豆菌は麹づくりに持ち込まない方が良いです。 イコールで、酒蔵や麹屋、味噌屋さんを訪問する際に納豆を食べない方がよいです。 なんなら細かいこと言うと、土とか砂、枯れ草、もみ殻みたいなとこにも納豆菌の仲間(枯草菌)は居るので、それらも持ち込まない方が良いでしょう。 これは原理とか機序以前に、訪問させてもらうマナーとして、という話でもあります。 ただでさえ、人間というのは雑菌の塊です。 不特定多数が発酵や醸造の現場に訪れるとそれだけでも影響をうけ

        • おかしなこうじやが大切にしていること

          新年あけましておめでとうございます。 昨年は開業という人生のひとつの節目を迎えたこともあり、多くの方々に大変お世話になりました。本当にありがとうございました。 人間としても、事業主としても、まだまだ未熟な若輩ではありますが、自分の手の届く範囲から少しずつではありますが、精進して参りたいと思います。 本年も何卒よろしくお願い致します。 新年の抱負、というほどではないのですが。 おかしなこうじやが大切にしていることについて、すこし書いてみたいと思います。 少し長くなってしま

        マガジン

        • 麹の話
          3本
        • 随筆
          1本
        • ※これはフィクションである。
          4本

        記事

          ロゴに込められた想いなど

          どうも。 「おかしなこうじや」という不思議な屋号で麹屋をしております本間です。 この「おかしなこうじや」という屋号にもいくつかの想いと願いが込められているのですが それもまたおいおいと。 このロゴ、 たった一つのこのロゴをつくるのに、実は2ヶ月くらいかかってしまいました笑 でもまぁ、屋号は決めるのに一年かかったので、それに比べればマシな方です笑 このロゴのうち、「麹」という文字と「おかしなこうじや」という屋号に関しては言うまでもないとは思うのですが、 上のマー

          麹屋が儲からないことは、僕が麹屋をやらない理由にはならない。

          どうも。丹波市の片田舎で不思議な麹屋をやっています本間です。 6月に開業、8月から本格稼働を始めた弊事業でありますが、 開業にあたって、最初の二ヶ月間、経営計画書とみっちり向き合いました。 正直、軽く病みかけるくらいには数字と向き合いました。 その結果、分かったことは 「麹屋って儲からねー笑」 ということ。 そう。 麹屋は儲からないです。 麹屋は、つくった麹を売って稼ぎを得る、ものづくり、もの売りの商売です。 なので、必ず元手がいります。 原料である米や、資

          麹屋が儲からないことは、僕が麹屋をやらない理由にはならない。

          海を渡る、という決断をしない、という決断について。

          本間です。 さて、色んな人にご心配をおかけしてしまったようです。 海外へのチャレンジ、 海を超えてSAKEをつくるという期待、 なんか、そういうものを感じさせてしまったのかな、という気がします。 結論としては、僕は日本に、丹波に残ります。 いつか何かのチャンスがあれば、行くかもしれませんが、少なくとも、それは今じゃない。 今やるべきことじゃない。 実は、僕は海外への憧れは殆ど無いです。 中学生の頃、アメリカに2週間ほどですが、ホームステイしました。 刺激的

          海を渡る、という決断をしない、という決断について。

          麹は、好きか嫌いかの二択なら好きだけど、自由回答ならそのどちらでもないです。

          返事に困るけど、より正確に答えようと思うととても長くなるので 「あ…ああ、そうですね。」ととりあえず肯定してしまう。 という質問がいくつかあって、 たとえばそれは 麹が好きなんですね! とか 麹菌は子どもみたいにかわいいですか? とかだったりします。 じゃあ麹が嫌いなんですか?かわいくないんですか? と聞かれるとそれも違います。 僕にとって麹は、 好きか嫌いかの二択なら好きだけど、自由回答ならそのどちらでもないです。 まぁでも、強いて言えば好きです。 と

          麹は、好きか嫌いかの二択なら好きだけど、自由回答ならそのどちらでもないです。

          会ったら普通の陰キャコミュ障です。

          おかしなこうじや、 なんて屋号でやってるもんだから、 「変態麹屋さん!」 とご紹介いただくことがあって、恐縮だなぁと思っています。 僕は割と自然体ですごしているだけで、特殊なことをしているとは思っていなくて、 ちょっと変だけど、割と普通な人間だと思っています。 なんなら、ただの陰キャコミュ障です。 昔はもっと「変」になりたいと思っていた時期もありました。 変になって、マイノリティな人間になれば、 希少性の高い、特別な人間になれるような、そんな気がしていたからで

          なんで事業はじめたの?という問いへの回答は、「特にない」です。

          見出しは昔つくった栗麹の写真。 懐かしいなぁ。 また作りたいですが、今年は間に合わないかな。 でも、栗甘酒はやりたいなと思っています。 −−−−−− 麹屋と言う、マニアックな仕事を始めたからか、よく「なんで麹屋さんになろうと思ったんですか?」 と聞かれることがあります。 それに対しての僕のお返事は 「特にないです」 という内容になってしまいます。 前職を辞めて2年半くらいフラフラしてたんですが、 もういい加減働かないと死ぬなーというところまで行きまして。 でも組

          なんで事業はじめたの?という問いへの回答は、「特にない」です。

          黒麹を仕込みました。

          どうも。 変な麹屋をやっています、本間です。 今日は黒麹をテスト仕込みしました。 という訳で、黒麹の与太話を。 一般的に、黒麹は焼酎や泡盛の仕込みに使われる麹菌です。 普通の味噌や甘酒、日本酒などに使われる黄麹とは性質の違う菌です。 これらの醸造に使われる黄麹は主にオリゼ(A.orizae)という菌※が使われますが、 (※醤油など一部はA.sojae) 黒麹菌や、そこから派生して生まれた白麹菌はルチエンシス(A.luchuensis)という別の名前がある別種の菌

          甘酒のお話

          どうも。おかしなこうじやという屋号で変な麹屋をやってます、本間です。 今日は甘酒の話。 甘酒は3種類あって、一つは酒粕を使った甘酒、二つ目は米麹でつくった甘酒、最後はそれら両方を使った甘酒です。 正月に神社とかで振る舞われる甘酒はだいたい1つ目の酒粕の甘酒です。 酒粕をお湯で溶いて、砂糖で味を調えて、仕上げに生姜なんかを入れて出来上がりです。 ほっこりあたたまる甘酒ですが、酒粕にアルコールが含まれてるので、けっこう酒の香りが残ります。 酒粕の質で美味しいかどうかがか

          お知らせ│麹屋を開業しました。

          ご無沙汰してます。 どうも。本間です。 この度、自分の麹屋を開業しました。 "おかしなこうじや"という何とも気が狂ったような屋号を掲げまして、 不思議で、面白くて、変で、ユニークで、楽しい麹屋をやっていきたいなと思っています。 詳しくは麹屋アカウント側の こちらに簡単に書きましたので、どうぞご覧くださいませ。 あっちのアカウントとこっちのアカウント、どう棲み分けていくかまだ悩んでますが、 雑多な内容でややこしいのはこっちに、比較的ライトで読みや

          発酵あんこに関する考察など

          丹波で麹屋を始める準備をすすめてます本間です。 諸般の事情があって、発酵あんこ(発酵あずき)に関する試作をしていました。 目標とするものの半分にも到達できてませんが、 ・ひとまずここまでの軌跡を残しておく ・自分の中の思考の整理 以上2点を主目的としてnoteにまとめておこうかと思いつらつらと指を弾いております。 さて、発酵あんことはまずなにか、ということですが、 要は茹でた小豆と米麹とを混ぜて甘味を出したあんこ様の食べ物、 ということになりますでしょうか。

          みなさんへの手紙~うつになった自分と共に生きていくと決めて。最大限の御礼と、感謝を。~

          本間速です。 大変ご無沙汰してます。 あるいは、いつもお世話になっています。 お元気でしたか? お蔭様で、僕は元気です。 いつかに比べると、大変元気にやっています。 元々元気が有り余るタイプではないので、無理しすぎると貧血みたいになりますが、 肩の力を抜いて、程よく元気にやっています。 いやぁ、その節は、大変心配をおかけしました。 本当に、本当に。 たくさんの方に、ご心配をおかけしてしまいました。 2年半前、ある日膝を抱えたまま立ち上がれなくなって、軽く

          みなさんへの手紙~うつになった自分と共に生きていくと決めて。最大限の御礼と、感謝を。~

          獺祭等外が好きという話。

          獺祭等外が、好きだ。 立場上、色んなお酒をイベントで扱ったりするので、 特定の銘柄を褒めたり、逆に貶めたりしかねない表現は日頃からとても気をつけている。 のだけれど、まぁ、そろそろ古巣を辞めて長くなるということ、 酒から少しだけ距離をおいた事業を行っていくことになりそう。 ということがあって、少し自由に言葉にしていってみようか。 と、思い始めている。 そんな中で、さて今回、ずっとずっと言葉にしたかったことを書いてみたい。 獺祭等外が、大変好きだという件である。