年に数回。

ポツン、ポツンと忘れたころに整体指導を受けに来られる方がいる。

いったいどういう周期で来室されているのかしらと不思議に思っていたら

どうやら寝つきが悪くなるとぼくの整体指導室を思い出すらしい。

毎回、愉気をおこなっていると全身から発汗しだした彼女のいびきが部屋中に響き渡る。

帰宅すると起きていられなくて毎回爆睡されているんだそう。

生活の中に眠りを取り戻すために整体指導を活用されている。

最初、来室されたときはあまりの手術回数の多さに

心身の在り方に対してお手伝いできることがあるんだろうかと思っていた方がいる。

驚いたことに今では最初とは見違えるように変化されたので

そんなに頻繁に整体指導に来なくていいんですよとお伝えしたら

「わたしは先生のところに寝に来ているんです！」

と、ドヤ顔で言い返されてしまった　(>_<)

寝るだけだったら自宅でだって眠れるでしょうに・・・

言い返されて思わず、彼女らしい言い方に笑ってしまった。

自称、整体指導室に寝に来ていますと宣言された第一号。

整体指導で愉気を受けるとものすごい勢いで寝落ちされる方がいる。

意外にも普段は全然緩まらないんだそう。

その方から先日、告白された。

「先生、家内と母のふたり。たぶん年内です。」

奥さんは末期癌、お母さんは寿命。

「ふたりとも覚悟はしていたけど、ふたり同時はキツイです。」

それを裏付けるかのように最近は心身が緩みにくくなっていた。

それでも愉気を受けるとすぐに寝落ちされる。

おそらくぼくは今回の彼の人生で一番大変な時期に出会って

愉気させていただく機会をいただいているんだと思う。

少しでも彼に安らかな眠りが訪れるよう

心身が壊れないように愉気をさせていただくこと。

ぼくに出来ることはそれに尽きると思う。

鬱で悩まれていた方が整体指導を受けたあとに

仕事以外の自宅ではこんこんと眠り続けたと報告してくれた。

心身が辛いときに深く眠れるってことはおそらく最も大切なサポートになる。

これからどうなるんだろう、

そんな心配思考すら脳内でいじくれないほどの睡魔に襲われて

前後不覚に意識を失ってしまえば心身が回復を始めるのは間違いない。

そう考えると眠りを欲して整体指導を受けに来る人って

自分の現在の状態をちゃんと捉えられているよね。

深い眠りに勝る休息はないものね。

※あわせて読むといい記事