ヒガクレ荘

静岡県静岡市にある本屋、ヒガクレ荘です。 新刊書籍/貸本棚/雑貨など

ヒガクレ荘

静岡県静岡市にある本屋、ヒガクレ荘です。 新刊書籍/貸本棚/雑貨など

最近の記事

[延長!4/7まで】春の桜フェア3店で開催中!

春の桜フェア開催!三寒四温といいますが、まだまだ寒い日の割合が多いですね。 とはいえ3月の中旬!まもなく迎える春本番を前に 一足早く春を先取り。 ハヒフヘ舗の3店舗(ヒトヤ堂、ヒガクレ荘、喫茶コマガタ) では「桜」をテーマにした限定メニューやグッズが 楽しめるフェアを開催中です。 ぜひハシゴしてお楽しみくださいね♪ ※2024年3月29日更新 今年は桜の開花が遅いことを受け、 4月7日まで延長が決定しました!! 喫茶店の一部メニューは、 なくなり次第終了です、ご了承ください

    • 張子をしようと決意した新年の午後

       このところ、消しゴムを彫る手もパソコンで文字を綴る気力も失っていた。  消しゴムについては(私は趣味で消しゴムはんこを作っている)23年の夏頃から顕著に制作意欲を失っていて、いろいろ考えてみたのだけど、単純に疲れたという結論に達した。  店でポストカードを販売したり、自社製品のパッケージや依頼で制作することもあるのだが、私のポリシーで「店では絶対に作らない」という縛りがある。インクで本を汚してしまう恐れもあるし、会社員として働いているため他のスタッフたちが一生懸命、喫茶店を

      • 2月2日 光嶋裕介・青木真兵 トークツアー 『つくること と なおすこと』2024年

        『つくる人になるために  若き建築家と思想家の往復書簡』(灯光舎) 刊行記念トークイベント 『つくること と なおすこと』 日 時2024年2月2日(金) 19:00〜20:30頃まで ※開場は18:40頃を予定しています。 場 所|泊まれる純喫茶ヒトヤ堂 (静岡県静岡市葵区七間町16−8) 参加費|2000円(1ドリンクつき) 出演者|光嶋裕介, 青木真兵 主 催|ハヒフヘ舗 ご予約|ヒガクレ荘のInstagram

        • 【銅版画WS・蔵書票をつくろう!】ヒガクレ荘周年企画第一弾

          ヒガクレ荘は2月3日(だっけ・・・)で3周年を迎えます。 周年企画、たくさん準備中です! その第一弾はワークショップ! 銅版画で『蔵書票』をつくります。 【蔵書票とは?】 自分が所有する本の見返し部分に貼って その本の持ち主だと表すための紙片のこと。 つまり、あなただけの 「本のマーク」! ■日程:2024年2月3日(彫りの日) 2月17日 (刷りの日)の二日間 ※それぞれの日程で1ドリンクつき ■時間:12:30-14:00(90分) ■場所:HOTELニューマス

        [延長!4/7まで】春の桜フェア3店で開催中!

          おふろ文庫会員、大募集!〜つぎの誰かに渡す本〜

          お久しぶりです、ヒガクレ荘の小島です。 今日は「おふろ文庫」についての投稿です。 おふろ?文庫?はてな、という方のために はじめてでも分かる「おふろ文庫」! 「家にある要らない本、捨てたくないけど 売るのもな・・・」と思っている方 ぜひ最後までご覧ください。 「おふろ文庫」はHOTELニューマスターチ内・図書室 ヒガクレ荘が所属する(株)ハヒフヘ舗。 現在3店舗を運営しています。 ■ヒトヤ堂・・・喫茶店とゲストハウス ■ヒガクレ荘・・・貸本棚、新刊書籍、雑貨 ■ニューマス

          おふろ文庫会員、大募集!〜つぎの誰かに渡す本〜

          やる気がずっと見つからない

          やる気がずっと見つからない。最後に出会ったのが六月の初旬だったので、かれこれ二ヶ月ほど見かけていない。さすがに三十一年も自分をやっているので、やる気の出し方についてはいくつかの必勝パターンを持っている。例えば、やる気が出るまでとことんドラマなどを観てリラックスする、とりあえず机に向かってみる、湯船に浸かるなど。だが、今回は何をしても無気力な、胸の奥に熱いものが灯る感じがしないのだ。  そもそも、何にやる気をだしたいかと言うと、自分の制作だ。私は年中けしごむはんこを彫っている

          やる気がずっと見つからない

          眠れない日の明け方のチュンチュン

           眠れない。寝付けない。  そんな夜もあるけれど大抵の場合は、寝る前の3時間前に珈琲を飲んでいた、とか単純明快な理由が多く、0時からゴロゴロして遅くとも1時くらいには浅い眠りにつける。  それが、どうだろう。一切眠りにつくことがなく、明け方4時にひとり静かに目を覚ましている私がいる。  この日、(株)ハヒフヘ舗の全スタッフで近所に新しくオープンした一棟貸しの宿へ泊まっていた。元倉を改装した客室には、プライベートサウナに風呂(もちろん水風呂も完備)、冷蔵庫には無料のクラフトビー

          眠れない日の明け方のチュンチュン

          人間顔認識能力の低下

           わたしは人の顔が覚えられない。幼稚園に通い始めてから自覚している。 最初に断っておくと、その人に興味がないとか好きじゃないとか、そんなことは一切関係がない。人間の顔が覚えられないのである。もはや猫の方が顔が覚えられそうだ。  物事を画像で覚えることが極端に苦手で、人の顔を覚えるときは「眉毛の下にホクロ、パーマ、唇が厚い」のように、言葉で3つほど覚えるようにしている。なので、「パーマ」が「黒髪ストレート」に変化してしまうとアウトである。  学生時代は本当に苦労した。クラス替え

          人間顔認識能力の低下

          感動したい人生(後編)

           映画か、ドラマに携わる仕事をする。 それは生まれて初めて、本当に心の底から願った夢であった。進路を決める時に、到達点に一番近そうな、武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科を志望することにした。無事に現役で合格し、在学中に美術制作会社へインターンで働くことができ、程なく「映画のエンドロールに名前が載る」という夢を達成した。達成したはずだった。  その頃から、自分のやりたいことと掲げていた目標にずれを感じていた。撮影所で大量の廃棄物を見るたびに、明け方まで続く撮影に、不規則な生活

          感動したい人生(後編)

          感動したい人生(前編)

           将来の夢は、これまでに4回変わっている。 お花屋さん、絵本作家、映画の仕事につく、自分の店をもつ。 このうち、後半ふたつは達成された。前職は撮影スタジオの美術スタッフ(塗装)で、今はヒトヤ堂とヒガクレ荘という店を行ったり来たりしている。  お花屋さんは初めて掲げた夢である。 幼稚園の時、誕生日に書く記念の記入式の絵本に、「将来の夢は」という欄があった。半ば強引に夢を決めなくてはならなくて、知っている職業を言ったまでだ。大体の女の子が「お花屋さん」か「ケーキ屋さん」と書いて

          感動したい人生(前編)

          店名に込められし想い(はあるのか)

           はじめまして。私は静岡県静岡市で 「ヒガクレ荘」という本屋を運営しています、 株式会社ハヒフヘ舗の小島と申します・・・。 新規のお取引をメールで依頼する際の、序盤の文章だ。 ここで大抵の人は、「ひがくれそう?のはひふへほ?」と困惑すると思う。 明らかにやり手のベンチャー企業ではないどころか、すっとこどっこい臭が漂う。 さらに姉妹店にヒトヤ堂・・・ひとやどう、 明らかに地名である「人宿町(ひとやどちょう)」を由来とした 喫茶・ゲストハウスと、急に安直な「喫茶コマガタ」(所在

          店名に込められし想い(はあるのか)

          いい声の鳥が鳴いている

          今の家に引っ越してきてから、はじめての春。 いい声の鳥が鳴き始めた。  前の家は、近所で有名なカラス屋敷のすぐ近くにあった。 ある日から、屋敷の敷地内にドッグフードが撒かれ始めたのだ。カラスの餌だ。 カラス達は頭が良く餌がもらえると分かると、どんどん増え始めた。 はじめは5羽くらいがウロウロしていたのが、引っ越す前には30羽以上と雀たちが集まり、それは盛大なパーティー会場と化していた。 家に帰るまでの道は、カラスのフンで白くなり、雨の日にはじめっとした鶏小屋の臭いが漂ってい

          いい声の鳥が鳴いている

          春は花粉がひどいから

           静岡県静岡市に移住して、この春で5年となった。静岡の好きなところを聞かれれば、いくつも答えが浮かぶが、嫌いなところは、ただ1つ。唯一にして、最大の欠点である。花粉が多い。  東京に住んでいた頃も花粉症ではあった。高校時代の春、友達と制服のまま多摩川を散歩する「いかにも青春」をして遊んだ帰りに、鼻がムズムズし始めた。そんなことは今までなかったので、それが花粉症であることに気がつかなかった。その日の晩に、鼻水とくしゃみが止まらなくなっても、何か新しい風邪かと思っていた。1日にし

          春は花粉がひどいから

          選書訓練記

          「ここにある本って、どうやって選んでるんですか」 よく聞かれる質問のひとつだ。どうやって選んでいるのか、1年経った今も分からず日々悩んでいる。  ヒガクレ荘が始まって、1年ほどは入荷に関しての業務は全くやっていなかった。それ以前に、本屋をやりたいと思ったことがなかった。  語弊があるかと思うので少し詳しく書くと、やりたい、やりたくない以前に「できない」と思っていた。本屋に勤務した経験もないし、自分で読む本はジャンルも偏っていて、大した知識もない。本屋を開く、いやいや、無理でし

          選書訓練記

          とても個人的な静岡と東京日誌

           町田駅に到着すると、「バカーーー!」と叫びながら、猛ダッシュで駆け抜けていくおじさんがいた。ああ、故郷に戻ってきたのだな、と少し嬉しい。  静岡に移住し、店をはじめて今年で5年。いまだに出身はどちらですか?と尋ねられる。「東京です」と言うと「どうして東京の人が静岡に!」という顔をされる。「東京・・・と言っても町田市ですが」と答えると、大抵、なーんだ、町田か。と安堵の顔をされる。  東京都町田市、私が生まれ育った街である。 「町田は神奈川ではなくて東京」論争は有名であるが、町

          とても個人的な静岡と東京日誌