見出し画像

ヤドカリ放浪記2012〜伊吹-彦根編〜

11月8日
AM4:10
道の駅伊吹の里
パチッと目覚めてしまった寅一つ刻
お腹が痛いみたいで厠に駆け込むも出る気配がない…
六時半頃再び就寝
AM8:02
起床

生憎の天気で伊吹山は姿を現さない
この時間まで粘ったのに残念である
ラジオ体操で体を解してから道の駅を後にする
AM8:44
井之口分水
伊吹山系流で湧水豊富な伊吹
静岡の柿田湧水にも負けない水量ではあるが柿田湧水ほど綺麗な水は湧いていない
円形の中央部より水が湧き、農業地に分水している
他にも湧水スポットがあるらしいが、それは又今度
AM9:08
佛心水

仏の心·大慈悲を意味する佛心
中山道沿いに湧く井戸で馬頭観音が近くに祀られている
江戸後期に建立された馬頭観音に対してこの井戸は旅人の喉を潤すだけではなく御仏の慈悲の元で旅人の道中の安全を祈願した様な意味があるらしい
他に事例が見当たらない事中山道の要所にある事から非常に貴重な物と推測される

井戸の中には『佛心水』と刻まれている
此を観るだけでも価値はありそうだ♪
AM9:21
鶯ヶ端

西方の眺めが特に良く、はるか山間には京都の空が望める事で有名だったらしい
平安時代の歌人で中古三十六歌仙の一人である能因法師が『旅やどり ゆめ醒井の かたほとり 初音もたかし 鶯ヶ端』と詠んでいる
AM9:25
見附跡

中山道六十一番目の宿場町の番所があった場所
桝形の位置に建っていた
その先から宿場町
AM9:28
醒井宿

中山道六一番目の宿場町
東山道時代から宿場町として栄えていた醒井宿
木曽路名所図会にも『この駅に三水四石の名所あり 町中に流れ有りて 至って清し 寒暑に増減
なし』 と記されるほど清らかな水が流れる事で知られた宿場町だ
そんな町中に流れる清らかな地蔵川にはハリヨと梅花藻が生息し、ハリヨと梅花藻の町として繁栄している
古い建物も多く宿場町風情も満喫出来る町並みだ
AM9:30
木彫美術館駐車場
宿場町を一気に西口付近まで移動し、観光客用の無料駐車場に入る
此処はそんな醒井宿の観光拠点
またこの駐車場は明治天皇御駐輦所になった庄屋を務めていた江龍家の屋敷跡でもある
AM9:38
御料理多々美家

旧旅籠屋
べんがら塗りの建物は昭和初期に建て替えられた物
軒先の石灯籠が素晴らしい
AM9:42
ヤマキ醤油

明治後期創業の老舗
醤油屋喜代治商店
白壁軒卯建が印象的で店内も当時の面影を残す貴重な建物
AM9:48
お茶壺本陣跡

お茶壺道中によるお茶壺行列の宿泊駅であった旅籠越後屋
越後屋には専用の門や書院が設けられ、茶壺を置く上段の間まで設けられていた
殿様に献上するお茶の扱いってスゲーな💦
AM10:05
和cafeたち季

風情ある佇まいの喫茶店
カフェと言うより高級料亭
ちょいと一服して行きたかったけど定休日でごわした
そんなカフェの向かい側にゲージを張られた湧水ポイントがある…
何故(; ̄Д ̄)?
AM10:09
鮫島中将歌碑

台湾で倒れた北白川能久親王が冷たい水を所望
しかし水がなく、付き添っていた中将が醒井の水を思い起こし、詠んだ歌が刻まれている
あらばいま 捧げまほしく 醒井のうまし真清水 ひとしずくだに
加茂神社に湧く居醒の清水横に建つ
AM10:14
居醒の清水

平成名水百選に選ばれている清らかな清水
醒井宿三水の一つである
またこの清水には伊吹山に住みついた大蛇を退治するよう命ぜられた日本武尊にまつわる伝説が残っている

大蛇の毒に犯された日本武尊だったが、この清水で体を冷すと不思議なことに高熱が体調が戻ったとの事
そこでこの清水を居醒の清水と名付けたそうな…
またこの湧水を起点に地蔵川が流れる
湧水地には蟹石なる石も存在する
AM10:22
加茂神社

湧水池を渡るとその境内に入る
御祭神に別雷神命を祀り、農業の守護・雨乞い・開運・厄除けの御利益がある神社
創建は不詳だが、醒ヶ井の氏神として古くから信仰されてた
創建当初は現在地より南に鎮座していたが名神高速が通る事になり、現在地に遷座している
軽く本殿を見学、そして参拝する
AM10:28
願い橋

小さな石鳥居が建つ先に架かった石橋
地蔵川を跨いで架かる
そこには日本武尊が体を冷やした時に座った腰掛石や日本武尊が鞍を置いた鞍懸石が並ぶ

また紫石灯籠が下流に建つ
AM10:33
醒井延命地蔵堂

花崗石を丸彫りした半跏像が御本尊のお堂
大型の丸彫り地蔵尊は全国でも類例少なく滋賀県ではここが唯一の半跏像らしい

境内脇には居醒の清水が流れ一口飲んでみる
冷たいが特別旨い訳ではない
しかし清らか♡
また地蔵川に生息するハリヨが水槽で観る事が出来る
ハリヨって十五℃前後の清らかな湧水でしか生息しないんだって…
AM10:44
醒井公会堂

宿場町風情からかけ離れる明治建築物らしき建物
国登録有形文化財である
鬼瓦に醒の文字が彫られている
AM10:48
丁字屋

菓子処となっているがパン屋さんかな?
町名物梅花藻を使った梅花藻ソフトクリームが売っている
寒いから買わないけど
AM10:50
本陣跡

現・本陣樋口山なる料亭
仕出しもしている
当時の関札が保管されているらしい
AM10:53
米原市醒井宿資料館

旧醒井宿問屋場跡
無料で見学出来るスポット
当時の生活を覗く事が出来る

また醒井宿を描いた絵画も展示している
AM10:58
久保田呉服店

お休み処としても開放している店
居醒の清水で淹れたコーヒーが100円で楽しめる
せっかくなので一杯、わらびもちと一緒に頂く

AM11:15
十王水

平安中期、天台宗高僧がこの水源を開き仏縁を結んだと伝わる湧水ポイント
近くに十王堂があった事からこの名が付いた
醒井宿三水の一つである
AM11:19
子供狂言上演場
醒井宿の各町に一基ずつある曳山
地蔵盆には宿場内を引き回し、子供狂言が奉納されていた
此処はその上演場所
ただの民家前ですが…
AM11:22
西行水

醒井宿三水の最後の一つ
水琴窟も楽しめる
最後に此処の湧水を行く
AM11:34
旧醒井郵便局

異人さんの設計で建てられた大正建築物
基本的に内部構造は当時のままらしい
現在は米原市醒井宿資料館として開放している有料施設だ
国登録有形文化財である
AM11:37
松尾寺政所

御本尊に空中飛行観音を祀るお寺
玄関は明治時代の醒井小学校だった物を移築
雄大な唐破風に力強い龍を飾った鬼瓦は小学校の物とは思えない佇まい!!
AM11:44
醒井水の宿駅

醒井駅の隣にある道の駅的スポット
敷地内には飲用可能な湧水も湧く
過去に何度か訪れた事のある施設だ
しかし宿場町だったとは知らず水だけ汲んで先に進んだんだよな
こんな見応えあるエリアだったとは知らなかった…
PM0:07
番場宿

中山道六十二番目の宿場町
東山道時代から続く山間の小さな宿場町
今もその静かな町並みがヒッソリと佇まむ
PM0:12
番場宿問屋場跡

宿場町に入ると最初に現れる史跡
琵琶湖に米原湊が開設されると物資の往来が盛んとなり天保年間には問屋場が六軒も存在していた
此処はその内の一軒
PM0:19
番場宿脇本陣跡

現在は田中家住宅が建つ
しかも現代家屋で面影は無い
左横には三軒目の問屋場跡がある
PM0:21
番場宿本陣跡

現在は内山家住宅
此処もまた当時の面影は無い
向かい側にに四軒目の問屋場跡がある
PM0:22
明治天皇番場御小休所

べんがら塗り家屋の北村家住宅
五軒目の問屋場跡でもある
PM0:24
石州流茶道教室
酒井家住宅
六軒目の問屋場跡でもある
PM0:29
蓮華寺

聖徳太子の建立と伝えられる古刹
重厚な山門下には血の川なる物騒な名称のスポットがある
京都合戦に敗れた六波羅探題北條仲時は東国へ落ち延びる為に中山道を下る途中で南朝軍の重囲に陥り、本堂の前で四百三十余名自刃する
その鮮血が滴り流れて川の如くになった為にそう呼ばれる様になった
この寺はそんな古戦場史跡でもある
境内に入るには入山料がいる為、見学せず…
そんなこんな番場宿でのひと時
さて次行くか
PM0:56
某川湯

番場宿を出てから鉄分豊富そうな川を見付けた
しかし浸かれそうな場所が無かったので先に進んでいたら、ついに中山道から少し外れた場所に浸かれそうなポイントを発見した♪
泉質は分からないが簡単に言えば鉄冷泉
こんな季節に入れる様なモンじゃないが今逃せば今度いつ訪れれるか分からないがスポット
なので冷たいのを我慢して浸かるw
半身浴だけですが
久し振りに楽しい一湯でした♪
彦根36です(≧ω)b
PM1:22
鳥居本宿

中山道六三番目の宿場町
石田三成の居城であった佐和山城の城下町として栄えたらしい
当時旅人に道中合羽を製造販売していた店の古い木製看板や万病に効くと言われる道中薬を江戸時代から製造販売している有川家等に旧街道の名残りがみられる
その中でも様々な屋号を持つお店が多数あるが全部拾って行くのは大事なので目に付いたスポットだけをピックアップする
PM1:30
棒屋跡

主に農具等の棒柄を製作·修理をする昔ならではの店
現在は当時の面影残す茅葺屋根のままで田中家住宅
PM1:31
赤玉神教丸有川家

1658年創業の道中薬本舗
現在も昔ながらの製造法で薬を作っている
有川家の先祖は磯野丹波守に仕え鵜川を名乗っていたが有栖川宮家への出入りを許された事から有川姓を名乗る様になる
中山道を往来する旅人は競って赤玉を買い求めていたらしい
建物はかなり立派な宝暦年間建造
明治天皇御小休所にもなった由緒ある家柄

鳥居本宿随一のスポットである
PM1:40
湖東焼自然斎旧宅

米屋の屋号で旅籠屋を営んでいた岩根治右衛門が若かれし頃より絵の師匠である中島安泰より絵を学んだ絵付け師の旧宅
民間で湖東焼の絵付けをしていたが街道の往来も少なくなると安曇川へ移り、そのまま永住
現在は集会所になっているが旅籠屋時代の風情が残る
PM1:47
合羽所木綿屋

雨合羽の名産地であった鳥居本宿は最盛期で十八軒もの合羽屋さんがあった
この木綿屋もその一軒で現在も当時の看板が掲げられている
PM1:50
鳥居本宿本陣跡

寺村家が勤めていた本陣
寺村家は観音寺城六角氏の配下であったが六角滅亡により小野宿の本陣役を勤めていたが小野宿廃止に伴い鳥居本宿に宿場が移り引続き本陣役を担う事になる
明治に入り、大名宿舎に使われた部分は売却され新たに住居部分は醒井郵便局を設計した同じ異人さんが設計し洋館になった
そんな洋館横の倉庫には本陣門が流用
微かに本陣遺構が残っている
PM1:59
鳥居本駅

1896年に彦根-貴生川間に開通した近江鉄道
その後彦根-米原間も開通すると同時に本駅舎建設
1931年に当時の建築様式を継承し建て替えられた洋風建築駅舎である

そんな中山道には関係無いスポットw
PM2:05
鳥居本宿脇本陣跡

再び街道筋に戻り、宿場町散策
問屋も兼ねていた高橋家が勤めていた
べんがら塗り家屋ではあるが当時の物かは些か不明
PM2:08
十内跡
宇治原家住宅
何の店だったのでしょう?
PM2:09
松屋

合羽所
松屋松本宇之輔店は丸田屋の分家
此処も当時の木製看板が掲げられている
PM2:12
さんあか

中山道鳥居本宿交流館施設
観光案内所かと思ったが無料休憩所みたい
無人の施設だった…
今更ながら鳥居本宿のマップを手に入る
PM2:32
道標
左中山道 右彦根道と刻まれた石碑
彦根道は徳川家康が関ヶ原合戦後の上洛に使用した道であり朝鮮通信使が通ったことから朝鮮人街道とも呼ばれている
そんな彦根道に少し中山道を外れて進む
PM2:37
金亀公園

彦根市金亀町に位置する市民公園で園内には野球場·テニスコート·ゲートボール場等が整備されている
また釣りも出来るポイントもあり、外来魚回収BOX何かもあり多種多様に楽しめる公園だ
PM2:42
旧池田屋敷長屋門

彦根藩中級武家屋敷の典型をなす貴重な長屋門でこれまで伝承でしかなかった馬屋の跡を近年発掘
市指定文化財であるが無料で見学出来る
PM2:48
彦根城

徳川四天王の一人井伊直政の嫡男井伊直継が築城した城
日本百名城の城であり、新日本観光地百選の一つ、月明彦根の古城の名も持つ
ただいま世界遺産登録申請中の名城
PM2:50
表御門

元祖ゆるキャラひこにゃんが十五時から登場するらしく開かれたエリア
十五時になると自分で門を開け此方を覗く様子で登場するひこにゃん

そのゆるい動きに皆歓喜
しかしこんなユルい動きで三十分持たすのか
充分写真撮ったし彦根城を後にする

彦根城は以前たっぷりと観て廻ったので今回はよしとする
PM3:35
佐和山遊園

石田三成居城佐和山城から迎えてくれる
天守閣下にはチンケな石田三成像がある
また入口には殿間を再現した石田三成の館や五重塔が…
城下町と謳うエリアに続く山門を潜ると様々な如来像が並ぶ

その中に何故かバイオリンを弾く少女像がw
石田三成創建の寺瑞岳寺本堂となる佐和山金閣寺・瑞岳寺鐘楼が建つ

何ヵ所かある佐和山美術館はカビ臭く、天井も崩れている無法美術館w
桂小枝のパラダイスに応募出来るスポットかもw
しかし此処はヤバいぞ…
変なのが憑いて来ちゃった…💦
ちなみに本当の佐和山城跡は道路向かい側である
PM4:09
ピアゴ松原店
今宵の晩飯を購入する
前日買い過ぎたので白菜・もやし・豆腐と購入して124円也
後はお酒を少々(ノω`*)
酒類は別会計なのだw
PM4:39
宮脇書店
ちょいと情報収集に立ち寄り
ちょいと情報収集に立ち読み
京都か…
まだ紅葉は綺麗かな
PM4:58
ヤドカリ帰還
買い物した食糧を置き運転席で寛ぐ
翌日のルート考えたり何やりと過ごし日が暮れるのを待つ
PM6:07
玄宮園

江戸時代初期に彦根藩四代藩主井伊直興が整備したといわれる庭園
国指定名勝である
期間限定で錦秋の玄宮園ライトアップが行われると知り、訪れるが十日からだった…
なので彦根城周辺のライトアップを見て廻った
ライトアップされた石垣ヤベ〜な

すっかり石垣フェチのハートに火が付いてしまったゼ
PM7:10
ヤドカリ帰還

夜の散策を終え、塒に帰る
安鍋を作り、晩酌
ビデオを観ながら晩酌
今宵のお供は神開と富鶴のワンカップ♪
チビチビ呑んで気付けば二十三時過ぎていた…
俺にしては夜更かしなのだw
どおりで眠い筈だ…
なのでとっとと寝る
そんな宿場町三宿と彦根城周辺での一日
中山道…
先が見えて来たな

この記事が参加している募集

ご当地グルメ

至福の温泉

よろしければサポートよろしくおねがいいたします クリエイターとしての活動費にしたいと思います