胃が痛子

胃腸が弱く、メンタルも弱いおばさんです。いつもどうでもいいことで傷ついています。そんな…

胃が痛子

胃腸が弱く、メンタルも弱いおばさんです。いつもどうでもいいことで傷ついています。そんな気持ちを詩にしたためて、日々吐き出しています。いわゆるイタイ人間なのだと思います。歳をとればまともになるかと思いきや日をおうごとにイタさは増すばかり。なんだかごめんなさい。

最近の記事

とどかない

いくら背伸びをして手を伸ばしたって 地平線に向かって突き進んだって 「空」に触れることはできなかった 「あともう少し」 すぐそこに空はあるのに 行けども行けども 空は常に私の先にあった どこからが空で どこまでが空なのか ひょっとしたら 私はもう空の中にいるのかもしれない 私はいつも 実態のないものを探し求めて この世をさまよい続ける どこまで行っても満たされず どこまで行っても寂しい もっと もっと もっと そう言い続ける どこまで行けば

    • 渦巻き

      行き先を見失う どこへ向かっていたのか どこへ向かうつもりだったのか 分からずただひたすらに歩き続ける 引き返そうにも どこから来たのかすら 思い出せない 行き交う人々の波に身を任せ とことこと とことこと 後に続く 人々がどこに向かっているかなんて そんなのどうだっていい 一人で歩かなくてすむのなら この道が間違っていたとしても そんなことはどうだっていい この人々の波には先頭がない 一番後ろもない それぞれがそれぞれの後に続く 円を描き ぐるぐると ぐるぐる

      • 落とし穴

        目の前に広がる 深く深く真っ暗な穴 どこまで穴が広がっているのか 身を乗り出し中を除く つるっとスベって 世界が反転 落ちる落ちる落ちる どこまでも落ちていく 真っ逆さまに落ちていく どこまでもどこまでも落ちていく 私は一体どこまで落ちていくのか ただただそれを眺めるだけ 「落ちるだけ落ちたらあとは上がるだけ」 そう言うけれど それも落ち切らなければ意味がない 底なしの穴の奥へ まだまだ奥へ 落ちていく もう光は見えない 真っ暗闇 「これだけ落ちたらもう

        • 私だけの楽園

          怒らないからって 腹が立っていないわけじゃない 泣いていないからって 傷ついていないわけじゃない 何も言わないからって 何も感じていないわけじゃない ただ抗うことが無意味だと感じているだけ 言っても伝わらない 行動してみたところで変わらない 「言ってみなきゃ分からないじゃない」 「行動に移してみなきゃ分からないじゃない」 そう、簡単に言うけれど 言葉にすればするほど事態は悪化し 行動にすればするほど追い込まれる そういうときだってあるでしょう? だからただ

        とどかない

          幻影

          このハリボテの世界で ツギハギだらけの世界で それぞれの役を演じる私達 全てが嘘で 全てが非現実的で 全ては幻で どれが真実なのか 答えを探すけど 答えなんか見つかるはずもない 「この痛みだけは本物」 本当にそう? その痛みすらも幻なのではないか 全てが滑稽で 全てがくだらなくて 与えられた台本通りに過すだけ 何もかもが正解で 何もかもが不正解 夢なのか現実なのか 全ては人間が作り出したもの きっとどこにも真実はない あるのは幻影 だから私は 耳をふさぐ

          まちぼうけのねこ

          私はねこ 「あなた」の大切なねこ 「あなた」の腕に優しく包まれていた私は ゆっくりと冷たい地面に降ろされる 『いつか迎えに来るからね』 泣きながら「あなた」は私から離れていった 待つよ 約束は忘れない いつまででも待つよ 「あなた」の腕の中に戻れるのなら いくらだって待てる 通りがかりのねこが言った 『君は捨てられたんだよ』 君の言葉は聞こえない 必ず帰れる 幸せだったあの頃に でもこんなボロボロになった私を見て あなたはどう思うだろう?

          まちぼうけのねこ

          私を殺さないで

          あなたの言葉は私を殺す こびりついて離れない いつだって私の後をついてくる 思い出しては何度も殺す あなたの一言で 永遠に逃れることのない地獄をさまよう あなたの一言が あなたの身勝手な感情が ぎりぎりを歩いている私を崖へと突き落とす 弱いなんて言わないで ぎりぎりを歩く私には 受け止めることはもうできないの 誰かを不幸にしたいと思う心は 伝染病のようにひろがって 周囲の人を巻き込んでゆく 病魔におかされた人々は 健全な人間を痛め付け排除する 「お前こそが病原

          私を殺さないで

          間違い探し

          どこで間違えたんだろう 私の何がいけなかったんだろう そんなことを時間を巻き戻し 考えて、考えて そうすると 私がこの世に生まれたことすら 間違いであったことに気付いてしまう 「私がいなければ」 そんな今となってはどうしようもないことを 考えてふと我にかえる 「どこで間違えたかなんて考えても意味がない」 きっとどうやったって父と母は出会い 私の意に反してこの世に生まれ そして同じ失敗を繰り返し ここに辿り着く きっと失敗なんかなくたって ここに辿り着く いつだっ

          間違い探し

          逃避

          自己嫌悪と 自分の不甲斐なさで 息ができなくなる 「逃げてもいい」そう言ってくれた人もいた 「あなたを大切にしてほしい」 そう言ってくれた人もいた でも 本当に逃げてもよかったんだろうか? もっとやれたんじゃないか 一度の無責任で今まで積み上げてきた 信頼も、頑張ってきた時間も、 全て全て崩れ落ちていく あのとき耐えた自分が 全て無駄になるのではないか そう思えて 頑張った自分にただただ申し訳ない なんで我慢できなかったのか なんで なんで なんで なんで 考えたっ

          救済

          助けを求めれば良かったのにって 簡単に言うよね? 溺れそうな人に助けを求めたって 一緒に溺れるだけじゃない 回り見渡せば みんな溺れそうだったじゃん 誰に助けを求めればよかった? 溺れた私を見下ろして 頭を押さえつける人もいた 私の足にしがみつく人もいた あとはもう沈むしかなかった 誰もが分かる結末に なんで「気付かなかった」って言えるの? 私のもとに唯一、かけられた梯子すら 蹴飛ばしてあなた達は何言ってるの? 折れた心はもう戻らないんだよ

          あなたのために

          「あなたのために」と言いながら 本当にあなたのためだったことは どのくらいあったのだろう 「あなたが心配だから」と言いながら 本当にあなたを心配していたことは どのくらいあったのだろう いつも自分のため いつも自分の心配 人のことなんて 本当は分からない 私のためになったことが あなたのためになるとは限らない あなたはあなた わたしはわたし 誰かを自分の思い通りにするために 「あなたのために」なんて言わないで 誰かに何も言わせないために 「あなたが心配」なんて言わ

          あなたのために

          正直に生きる

          「正直に生きたい」 誰に対して? 家族?友人?全ての人に対して? 子どもの頃 嘘はつかないこと 正直に生きることと教わった 大人になったら 嘘がつけない人は 社会不適合者と呼ばれていた だからできる大人になるために たくさんの嘘をついてきた やがて私は器用な大人になった いい人 大人しい人 穏やかな人 と くくられるようになった 窮屈なその檻の中で 私は私にも嘘をつく いい人だ 大人しい人だ 穏やかな人だ 本当は 意地汚く 意地悪で 激しくて 怒ってばかりの人間

          正直に生きる

          記憶

          嫌な記憶は 鍵をかけて 奥深くにしまいこもう 思い出す必要なんてない 良い思い出にする必要もない 時間が解決なんてしてくれない 忘れることなんてできないけど 引っ張りだしてまた自分を傷付けるなんて 馬鹿でしょう? なにかある度に それを引っ張りだして 向き合おうとするなんて そんなことする必要ない 過去のことは ただ起きただけのこと 自分が思い出さなければ 何もなかったことになるでしょう? 記憶なんてとても曖昧なものに もう振り回されない

          陽のひかり

          冷たい空気が ぴりぴりと私の肌を突き刺す 吸い込んだ空気が私の 鼻もツンとさす 涙で視界がゆらぎだす 太陽の陽が ゆりゆら きらきら あたたかい涙が 私を溶かす あたたかい光が私を溶かす 目を閉じて もっと陽の近くへ 遠く離れていても感じるの 目を閉じても感じるの 私を暗やみから連れ出す陽のひかり この世に生まれてからずっと 私はその陽のひかりに導かてれる きっと死ぬまで私を明るいところへ 導いてくれる 白いため息をつく 覚悟を決めて足を一歩ふみだす 凍った

          陽のひかり

          海月

          毎日毎日 ただぷかぷかと 浮いているだけ 流され流され どこにたどり着くのだろう 目的地なんてない 何も考えることもできず 何の感情も抱かず 食べては出して 吸っては吐いて 寝ては起きて 寝てるのか 起きてるのかさえ 分からない 生きているのか 死んでいるのかすら 分からない そんな人間に囲まれながら 私の思考も止まる そして魂がぷかぷかと浮遊し始める どこに行けばいいか もう考えるだけ無駄なんだ 胸に消えそうな小さな火を灯しながら ぷかぷかと浮遊し続ける なん

          幻想

          人は 見たいものを 見たいように 見たいだけ 見ようとする 私は 見たいように見られ 見たいときにだけ見られ 私の知らない私になっていく 私も 私を見たいように見て 見られたいように見せて 私の知らない私になっていく 誰も私を知らない 私も本当の私を知らない 誰もあなたを知らない 本当のあなたを知らない みんな自分が誰であるのか 知らない あなたは私で 私はあなたで きっとみんな私であり 私はあなたなのだと思う あなたがどれだけ傷ついているかなんて 分かりはしな