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成長期のバレーボール医学

今の子ども達がバレーボールを始めたきっかけは、漫画やアニメの「ハイキュー‼」の影響が多いそうです。

私もアニメを観ましたが、非常に面白かったです(笑)

主人公の日向 翔陽くん、身長164㎝で最高到達点が333㎝って・・・❗❗

私なりに勝手ながら分析させて頂きました(笑)

164㎝のバレーボール選手の※指高は、平均210~215㎝ぐらいで、日向くんの最高到達点は333㎝ということは、1m20㎝ぐらいジャンプしているという計算になります❗

※ 指 高 
立った状態で、腕を上げた時の指先までの高さのこと

驚異のジャンプ力ですね(笑)

ハイキュー‼は高校バレーの物語ですので、そんな選手が高校生にいたら、ただものではありません(笑)

バレーボールは身長の高さが有利なスポーツといわれていますが、身長が低い選手が身長の高い選手に勝るためには、スパイク・ブロックでのジャンプ力は必要な能力になります。

そういった意味では、ハイキュー‼の1つの魅力として日向くんのジャンプ力ではないでしょうか。

子ども達にとって、それがバレーボールの1つの憧れになるのだと思います。

昔、アメリカのNBAバスケットボールの黒人選手に、そのぐらいジャンプする人がいたような・・・


では、本題に入ります。

「子どもは大人のミニチュアではない!」

これは小児科領域の格言として知られている言葉で、スポーツ医学の領域でも使われており、子どもの体の本質を表しています。

骨の成長過程では、一般的に骨の成長が完成するのが、だいたい20歳前後(女性は少し早い)といわれています。

成長段階の子どもでは、骨が未完成のため柔かくなっており、言い換えると大人より外力の衝撃に弱い構造となっています。

とくに、筋肉が骨に付いている部分(筋付着部)は大人よりも衝撃の負荷に弱くなっています。

つまり、とくに小・中学生、あるいは高校1年生までのバレーボール選手に関しては、練習量が増えたりしてくると、大人よりもケガ・故障率が高くなっていくことが多いです。

成長期においてバレーボールに関わらず、運動やスポーツは体力の向上のみでなく、精神的な発達の面、教育としても重要です。

ですが、逆にケガ・故障のリスクもあるため、スポーツに関わる人にとっては、成長期のスポーツ医学に対する知識を知っておいたほうが損はありません。

今回は「成長期のバレーボール医学」ということで、現代の子どもの特徴、子ども発育と成長、骨の成長、成長期特有のケガと故障、成長期の女子選手の特徴などについて、スポーツ医学的に私の経験を交えながら書いていきます。

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