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ひとりよがりエッセイ

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ひとりよがりな話をしています。
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記事一覧

自分のためと他人のためと

自分のためと他人のためと

私のアウトプットは基本的に自分のためである。
評価されたい、いいねがほしい、それは第一目的ではない。
勿論、見てもらえて、いいねしてもらえれば嬉しいのは間違いない。ただし第一目的、ではない。

それはつまり、排泄と同じである。内側に溜まったものがパッションであれ恨みつらみであれ、それを吐き出した塊が私のアウトプットなのだ。

でも。自分のための行動故に、頭打ちになっている気がしてならない。
自分の

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大体の人は「代替」を「だいたい」と読まない

大体の人は「代替」を「だいたい」と読まない

「代替品」「代替クーポン」

「だいがえひん」「だいがえクーポン」
と読まれがちである。
辞書によると、この読み方も正しいらしい。そして漢字文化資料館によると、意外と長く使われている読み方のようである。

たしかに文章はともかく、音声で「だいたい」と聞いて頭に浮かぶのは「大体」の方だ。音で聞くのと、文字で見るのとではわかりやすさが違ってくる。

その昔ファーストフード店でのアルバイトしていた頃、

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買わないと後悔するセンサー

買わないと後悔するセンサー

「買わないと絶対後悔するセンサー」が働くことがある。
大概の物欲は2、3日もすると落ち着くが、このセンサーに引っかかったものは買わないと後悔する。ヘタすると年単位で引きずる。

その年単位で後悔したもののひとつが、Suicaペンギンと鳥獣戯画がコラボした御朱印帳である。ずっと心に引っかかっている。
このペンギン×鳥獣戯画コラボの商品はどれもこれもかわいいのだが、どこで使うか? 具体的な想像ができな

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クモにはたらく第六感

クモにはたらく第六感

アラクノフォビア、即ちクモ恐怖症である私には第六感がある。たぶん。
それも「クモを感知する第六感」である。
精度は100%ではないが、過去に何度か「第六感」としか説明できない場面があった。

つい先日のことだ。
退社時に何らかの気配を感じて天井を見上げると、1.5cmほどのクモがいた。つい避けながら退社したが、クモはじっとしており、無害であった。

また、ある時は葬儀場にて。
トイレへ行って、なぜ

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未来が見えなくなった

未来が見えなくなった

大げさなタイトルである。
私は超能力者ではないし、モナドも持ってない。私は未来を夢で見ていた。いわゆる予知夢だ。

昔は予知夢のような夢を見ることが多かった……という話は以前にも書いた。このときは正夢と書いている。
予知夢と言っても本当にちょっとしたものなのだ。行ったことのないお店に行って誰かと話したり、遊んでいたりする断片的な場面が見えるだけという、ささやかなものなのだ。
人生の指標になるような

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見上げるスカイスクレイパー

見上げるスカイスクレイパー

PRINCESS PRINCESSの曲、『DIAMONDS』の一節に
「針が降りる瞬間の 胸の鼓動焼き付けろ」
とある。この「針」というのは「レコード針」である、という指摘を見て、長年の疑問が氷解した。

「針って時計の針? シンデレラのこと? でもシンデレラは0時に帰るから「針が降りる」のもおかしいよな……門限の6時? デートの別れ際?」
これが昔の私の思考の跡だ。レコードの存在や原理を知っても

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小説読むとスターシステム適用されがち

小説読むとスターシステム適用されがち

手塚治虫の漫画に「スターシステム」というものがある。

漫画の登場人物を俳優や子役に見立てて、漫画の中でその役を演じているものとして、多数の作品に登場させるのだ。
これにより、手塚治虫作品には「見た目は同じで中身は全然違うキャラクター」がたくさん登場する。

このシステムを知っているからか、小説を読む時は色々な作品から登場人物の容姿を借用してしまう。

例えば少し前に『銀河ヒッチハイク・ガイド』を

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本は題名が9割

本は題名が9割

『心配事の9割は起こらない』
なんて簡潔で分かりやすいタイトルなのだろう。

私は心配性である。
旅行のときは余分に着替えを持っていくし、
駅のホームでも(いま誰かがぶつかってきたら線路に落ちてしまうかもしれない……)などと考えたりする。
しなくていい心配をし、余計に備えてしまいがちだ。

だが心配しすぎるのも疲れる。
疲れたときにこの本の題名を思い出すと少し落ち着く。

『心配事の9割は起こらな

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“アレ”が食べたい欲

“アレ”が食べたい欲

ときたまアレが食べたい、という欲求にかられる。

アレとは具体的にマルチャンのワンタンしょうゆのこともあるし、単なる食材で肉や玉ねぎのこともある。
特定の食材が食べたいときは、たぶん体がその栄養素を求めている。近頃は玉ねぎがひたすら食べたくなり、帰宅後に玉ねぎを調理する生活を続けていたら肩こりが少し楽になった。玉ねぎパワーで血行が良くなったのだと思う。
舌が、いま必要な栄養素を含まれた食材を求めて

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ゴッドプレスユー

ゴッドプレスユー

空のペットボトルはラベルを剥がし、洗って、潰す。この、潰す工程が妙に好きである。

普段ならモノを大切にする、というのが道徳的正解だ。私は基本的に物持ちがいいので、以前のスマホはガタガタになるまで5年ほど使い倒したし、小学生の頃から使っている文房具もいくつかある。モノは大事に使う方だと思う。

しかしペットボトルは潰してリサイクルに出すのが望ましい。潰してかさを減らし、一度に多くの量を運べるように

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動画が性に合わない

動画が性に合わない

動画を見ることが基本的に好きではない。
ご飯を食べながらテレビやYou Tubeを見ることはある。小さい頃から親がそうしてきた影響だろう。それ以外では積極的に動画を見ない。

You Tubeだのアマプラだの、動画が席巻する時代になぜこうなのか。
答えは動画の楽しみ方が、受動的であることにある。動画は受け取るだけで、こちらが能動的に動くことがない。

私の他の趣味では、例えばゲームなら自分が動かさ

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読書は共感という治療

読書は共感という治療

名刺代わりの10冊は選ぶのが難しかった。またやったらきっとラインナップは変わる。
今まで読んだ作品から選ぶと咄嗟に『星を継ぐもの』と『ぼくのメジャースプーン』が浮かぶ。好きな作品は沢山あるが、このあとを選出するのが難しい。なにがしかの影響を受けた作品を中心に選んだ。

読書家かどうかを読む冊数で定義するなら、私は読書家ではない。
物語を楽しむ手段は本以外にも口伝や漫画、ゲーム、映画、舞台と多種多様

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赤いスイートピーマン

赤いスイートピーマン

以前、農協で買ったピーマンが2日後には赤くなり始めた。ツイッターで「赤くなるのは熟してる証拠、緑のものより甘みが強くて美味しい」と聞いていたのでそのまま肉詰めにしたら、たしかに甘かった。
また、他のピーマンからは生きた芋虫が出てきた。虫もろとも真っ二つにならなくて良かった。しかし、スーパーで買ったときに生きた虫がついてきた試しがない。葉野菜に死んだ虫がくっついていたことはあるが、生きた虫は初めてで

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認めたくないけど、私は繊細さん

認めたくないけど、私は繊細さん

私はHSP気質であることを自覚している。いわゆる「繊細さん」というやつだ。
ただ人にはこのことをあまり言わないし、言う気もない。繊細であることが悪い事のように感じてきたからだ。

たぶん、悪い事だと感じる理由の一つに、繊細チンピラという造語がある。小野ほりでいさんが作った比較的新しい造語だ。(調べたら10年ほど前の言葉だった)

記事が出た当初はなかなか話題になっていたと記憶している。私も当時は、

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