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茶道お稽古帳

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茶道を習って感じたことをつれづれに書きます。
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娘2歳半と茶道お稽古場へ!

娘2歳半と茶道お稽古場へ!

私は産前から茶道を習っている。産後はばあばに子守りしてもらってお稽古場にでかけていた。けれど娘みーちゃん(その頃2歳)がお留守番に猛烈抵抗するようになって、泣く泣くしばらくお稽古は見合せた。

そんなみーちゃんも半年もすると少し成長して、人見知りが和らいだようだ。
そこで私は、思いきって茶道のお稽古場にみーちゃん(+ばあば)を連れていってみることにした。

茶道のお稽古場にこどもを連れていっていい

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こんな茶道具あったらいいな

こんな茶道具あったらいいな

私は趣味でのんびり茶道を習っている。月3回のお稽古を5年習って一人前だと聞いていたけれど、月1回×7年たったいまでも一人前にはなってない。そんな感じののんびりさだ。
そんな私が書くのはちょっと恥ずかしいけれど、言霊ってやつで運良く叶うかもしれないし、誰かがよいことを教えてくれるかもだし、勇気をだして書いてみる。

おしゃれな茶ふるい缶、
があったらいいなぁ。

茶ふるい缶とは、ステンレスの筒に網目

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茶事の前から茶事ははじまる

茶事の前から茶事ははじまる

先月、茶事の稽古に参加する機会があった。
「茶事」はラフなお茶会とは違って、正式な手順と入念な準備を行う、本気モードの場だ。
というか、茶事が本気モードなことを、今回の稽古ではじめて知った。

ある日家のポストに一通の手紙が入っていた。
封筒を開けて目を丸くした。
中から江戸時代がひょっこりでてきたのかと思った。巻き紙に筆と墨でさらりと書かれた、茶事の案内状だった。
時候の挨拶にはじまり、いついつ

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茶道でお客は威張らない

茶道でお客は威張らない

スーパーで買い物をするとき、はたまた保育園の先生にみーちゃん用コップの行方を訪ねるとき時になんとなく丁寧な対応を取るようになったのは、茶道のお陰だ。
というのも、茶道にはお茶会を催してもてなす亭主の作法だけじゃなくて、お茶会に招待される側のお客の作法もあるからだ。

お客の作法もあんがい忙しい。
お茶会が始まったら礼(おじぎのこと)をする。
お菓子やお茶を受け取ったら、感謝のお辞儀をする。
出され

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茶道は「いまここ」を思い出させてくれる

茶道は「いまここ」を思い出させてくれる

連日プレッシャーで頭がずしんと重いなと思っていたら有休をもらえた。
ブラボー。こうなったらしっかりリフレッシュしたい。娘みーちゃんは保育園に託し、たまっていた用事を片付けてることにした。

(あ、そうだ、茶道の練習もしとこう…)
先月のお稽古で、先生が家での復習用にとお道具を貸してくださったのだ。なにもやらずにまたお稽古に伺うのはちょっと決まりが悪いし。

出してきたのは、茶入れという、抹茶をいれ

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お稽古にいけない日は自主練してみる

お稽古にいけない日は自主練してみる

今月もなんだかんだでお稽古にいけないことに。でもいつもと違い、お父さんが一緒の休日があったのでお父さんにお願いしました。
「今日は練習したいからみーちゃん見ててくれる?」
そんなこと言わなくてもいつもがっつりみーちゃんと遊んでくれてるお父さんは快諾してくれました。ありがたや。私が私でいられるのは家族のお陰です。

家で茶道のお稽古をする方法は2つ。

ありもので見立てて実際にやってみる

ノートに

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芸の心得はじまりと終わり~利休百首

芸の心得はじまりと終わり~利休百首

茶道を習い始めるといくつか道具を揃えることになる。
そのひとつがこちらの扇子。

手のひらに収まる、小さい扇子だ。
稽古で先生とはじめと終わりの挨拶をするときに使う。体の前に刀を横たえるように置いて、「ありがとうございました」と礼をするのだ。

開けてみると、まぁ文字がびっちり書いてあること!

利休百首という、茶道心得の俳句が扇子の表裏に書かれている。いや、ひゃくて、多いなぁ…

何が書いてある

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初釜は新年の喜びでいっぱいだ

初釜は新年の喜びでいっぱいだ

1月10日は初釜。今までなら成人式の振り袖に負けず、私も訪問着で華やかに通りをすいすい歩いたものだ。
ちなみに今年の初釜は、結局遠慮することにした。最近娘みーちゃん1歳の後追いがすごいものだから、いま預けて外出は無理かなぁと諦めた。とほほ。焦らずいこう。

行事に行けなかったやるせなさはnoteで晴らそうというのが私の流行りです。というわけで初釜編Let's Go!

初釜の好きなところ床飾りがめ

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【新年おめでとう】2年ぶりに着物にチャレンジ

【新年おめでとう】2年ぶりに着物にチャレンジ

私にとって正月は茶道と縁が深い。
初釜という新年最初のお茶会があって、そこでは普段は洋服でお稽古場に行くところを、和装の正装になる。
色とりどりの着物に金の刺繍。
お酒とお食事、花びら餅。
晴れがましい、楽しい一日だ。

ご時世なので普段よりは慎ましやかになるが、今年は開催されるとのこと。

「私も着物を着ていきたいですねぇ」

新しい先生にそうお稽古で溢した。
妊娠からかれこれ2年ほど着物を着れ

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茶人の手から受け継がれるもの

茶人の手から受け継がれるもの

さる日、茶道人生の大恩人であり師匠たるお方との永訣の日を迎えた。さすが先生、牡丹のようなきっぱりとした去り際であられたそうだ。

そして残された末の弟子の手のひらに、託されたものが一つ。

「黄瀬戸の虎香合」

そう、黄色くなった包装紙には書いてあった。



茶道の楽しいところと聞かれた時にベスト3に入る気がするのが、茶会を彩る芸術品ー茶道具を鑑賞すること。
お茶会では一期一会を大切に演出する

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寒さで紅葉して美しくなるー茶道で出会った名言たち

寒さで紅葉して美しくなるー茶道で出会った名言たち

冬に段々向かっていくこの時期にお稽古に通うと、この掛け軸が床の間に飾られている。

20代中頃、初めて感じる仕事の責任の重みでしんどいときもあった。
けれどこの掛け軸の前で正座して先生のお言葉を聞いているうちに、
胸の痛みも悪いものではないかも、と思えたのだった。

ーーー

楓葉経霜紅

ふうようはしもをへてくれないなり

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冬の厳しい寒さを経て楓は紅く色づき美しくなる。
人間も厳しい逆

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雪間の若芽に春はくる~茶道で出会った名言たち

今日はお稽古の日だったので茶道ネタをひとつ。
とても綺麗な言葉を教えていただきました。
利休さんの侘び茶の精神の例えにだされたと言われる句だそうです。

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花をのみ待つらん人に山里の
 雪間の草の春を見せばや
(壬二集・六百番歌合・藤原家隆・304・12世紀)

花の咲くのばかり待っている人に、
山里の残雪の間に萌え出る、
若草の春を見せてあげたい。
  ※引用

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すてきな響きの日

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おうち抹茶を引き立てるお菓子3選

おうち抹茶を引き立てるお菓子3選

遅めの夏休みでnoteがはかどるこの頃。
今回はのんびり茶道を習っている私が出会った、抹茶に合うお菓子について書く。

抹茶について語った前回の記事はこちら。

抹茶を用意してこれから紹介する和菓子をお伴にすれば、上質なおうち時間のひとときが流れる…はずっ。
抹茶がなくても煎茶やペットボトルの濃いめお茶(綾鷹など)でもグッド。

抹茶を引き立てるお菓子って抹茶を引き立てるお菓子の特

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おいしい抹茶でおいしいお茶を

抹茶って、おいしい。

何を突然。

でも抹茶っておいしいんですって言いたい気分だ。(今日は茶道のお稽古だった。)

町中にコーヒーショップが溢れるように、
抹茶ショップ、日本茶ショップが溢れてもいいんでないかい?
そう妄想する。
コーヒー、紅茶もそうだけれど、抹茶も芳醇な香りが口一杯に広がる。

抹茶には優しさがある。
コーヒーのカフェインは飲み始めて30分経つと
スイッチが入ったように興奮して

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