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祖父の死と不思議な夢
父方の祖父が倒れ入院した日のこと。
「ね… 悪いんだけど明日病院に泊まってくれない?」
「え〜 明日?」
電話口の母は申し訳無さそうな声で私に言った。
母は家事をするために週に一度は家に戻るので、その時は私や兄弟に助けを求めてきた。
祖父は無口な人で、いつも無表情。笑った顔をあまり覚えていない…
働かない人だったので、祖母は大変苦労をしたそうだ。
私の記憶の中では一度だけ公園に連れ
児童養護施設から来ていた2人の男の子との出会いと別れ
1.出会い
「裕くんは落ち着きがないし、友達を叩くし、言うことを聞かないから大変だよ」
大げさなジェスチャーを混ぜながら少し興奮気味に、裕くんがクラスでどれほど悪さをして、どれほど苦労したかを切々と語る愛先生。
春休み中の静まり返った教員室の窓から少し冷たい風が入り込んできて愛先生のサラサラのセミロングの髪がふわっと揺れた。
問題児と言われていた裕くんを前年度受け持った愛先生は私の2歳上で小
意地悪な人
人から意地悪された時に、怒りながらその人の話しを母にすると
「かわいそうな人だね…」
いつもそういう。
私の怒りの持って行き場がなくなり
「かわいそうなのは私だよ」
そう言っていたけど、母の言っている事が分かるようになった。
やっぱり意地悪をする人はかわいそうな人なんだって…