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好きを詰め込んだ日の記録

お盆期間は取引先が休みになるから、いつもに比べて仕事が落ち着く。 一年のうち数少ない定時退社チャンス期間だ。 8/16、定時チャンス最終日。 退勤後の時間を、私は自分の好きを詰め込む時間に決めた。 去年に引き続き今年もキングダムが公開中。 私はキングダムが大好きなので、今年も観に行く。 仕事終わりにレイトショーで観るのが、大人な感じがして良い。 去年は日本橋で観たけど、今年はお台場にしよう。 お台場海浜公園駅へ向かう電車に揺られ、映画のチケットを購入。一人で観る時はたい

    • 悲しい夜を過ごすあなたへ

      嬉しい出来事は、嬉しいなぁ〜って噛み締めて、 それ以上でもそれ以下でもないのに、 悲しい出来事に直面したときほど、考えてしまう。 なんでこうなったのだろう? あの時ああしていればよかったの? どしたら抜け出せる? そう言う時ってたいてい前向きな気持ちを忘れてしまっている。 だからぐるぐる考えているうちに、 負のループに陥って自分を責めて、追い込んでしまう。 そんな時に私は、冒頭のフレーズを口ずさむ。 この曲は落ち込んでいる自分の弱さを肯定してくれるし、何とかなるよと気持ち

      • 花は色そして香り、人は心そして優しさ

        中学生くらいの時だったかな、 祖母の家に行った時、祖母は私に一通の封筒をくれた。 「少しずつ大人に近づいているからね。生きていくうえで大切なことを書いたのよ」と。 その封筒の中の一筆箋に書かれていたのが、 この言葉だった。 「花は色そして香り、人は心そして優しさ」 調べてみたら、堀口大学という詩人の詩にある一節だそうだ。 「人は心そして優しさ」 人としての美しさは、人を思いやる心できまる、 ということだろうか。 とっても良い言葉だなぁと思った。 人が困っていたら見

        • 自分の声は自分にしか聞こえないから

          日々更新されるインスタグラムのストーリー。 友達と遊んだ、恋人と出かけた、美味しいものを食べた、、、 私たちは画面上で指を右から左へスライドさせるだけで、誰かの日常のハイライトを目にすることができる。 人のハイライトを素直に「楽しそうだなぁ」とチラ見して、良くも悪くもそれ以上興味を持たず流していくのが一番健全だ。 でも最近の私は、他人の充実した様子に羨ましさを感じてしまい、 ストーリーを見た回数だけ自分の心に爪でサッと引っ掻いたかのような傷がついていくのを感じていた。 何

        好きを詰め込んだ日の記録

          ネガティブな自分を誇ろう

          小さい頃からポジティブに憧れていた。 起こってもいないことは心配しないで、 何が起こっても「なんとかなるさー!」って笑い飛ばせる人だったら良いのにって思っていた。 私は心配性でネガティブだ。 起こりうる良くないことに想像を膨らませるのが得意で、1人でハラハラドキドキして、結局取り越し苦労に終わる。 その分、リスクヘッジが上手いとも言えるが、 心配している時間はやはり心はすり減るし、 チャレンジしたくても足がすくむし、 人生損してばかりだなぁと思っていた。 それに、人はみんな

          ネガティブな自分を誇ろう

          頑張れない自分を責めないで

          頑張れてないって、時として辛い。 何かを頑張っている人は輝いているし、えらいねって褒められる。 熱量を注げる何かを見つけて、努力を継続することは大変なことだ。 時には挫けそうにもなる。 だから、頑張る姿は素敵だ。 それに比べて、何も頑張れてないということを 怠惰だ、楽している、みっともないと 思ってしまうことがある。 他者からそのように評価されることもある。 でも、頑張れていない事実が情けなくて嫌気がさすことは、頑張りたい気持ちの裏返し。 頑張りたいけど、今はどうしても

          頑張れない自分を責めないで

          心が綺麗なのではなくて心持ちが綺麗なのだ

          相手の良いところを素直に褒めて 相手の幸せを自分ごとのように喜び 見返りは求めずに人に手を差し伸べる。 嫉妬や嫌悪という感情とは無縁。 そんな人になれたらどんなに良いだろう。 「心の綺麗な人」と聞くと、 水晶玉とか底が見えるほどの綺麗な水みたいに 「濁りなく透明でキラキラ輝く心の持ち主」 をイメージする。 でも、本当にそうなのか。 人と比べすぎるのは良くないことは誰だってわかっているけど、 それでも比べてしまって、隣の芝生が青くて、 落ち込んだり嫉妬したり。 相手に頼ら

          心が綺麗なのではなくて心持ちが綺麗なのだ

          ファンタジーが生まれるとき

          人生のバイブルと言える本は?と聞かれたら、 私は迷いなくこう答える。 角野栄子さんの「ファンタジーが生まれるとき」だと。 小説ばかり読む私だけど、バイブルであるこの本はエッセイ。 誰もが知る名作「魔女の宅急便」の制作秘話について、そして作者である角野さんご自身の人生経験について語られている。 物語の素晴らしさについて、優しくまっすぐに語られているから、物語大好きな私の人生のバイブルになるのも必然なのかもしれない。 私がこの本に出会ったのは中学一年生の時。 ジブリで一番好き

          ファンタジーが生まれるとき

          わたしが本を読む理由

          大学に入ってから、読書が習慣になった。 年に何百冊と読むような読書家ではないけれど、本を読むことが好きな時間だと、 胸を張って言える。 私が読むものは9割が小説、1割がエッセイ。 ほぼ物語の世界に浸っているのだが、 どうしてこんなにも小説が好きなのか、 自分なりに考えてみた。 色んな理由があるけれど、その中でも大きいのは次の3つ。 ★表現との出会い 作家さんは言葉の魔術師だ。 本に書かれている言葉は、別に小難しい言葉ではない。 自分が知っている語彙なのに、組み合わせでこん

          わたしが本を読む理由

          水に生かされている

          ちょっとしたことがきっかけで、遠い過去の記憶を思い出すことがある。 先日、家で『日日是好日』という映画を観た。 茶道を習っている主人公の語りの中に、「お湯はとろとろ、水はきらきらって聞こえる」という表現があった。 その時、水にまつわる記憶がよみがえってきた。 幼稚園生のころ、祖母の家に遊びにいったとき、近くの公園へ散歩に行くのを楽しみにしていた。その公園には大きな池があって、そこで泳ぐカモたちを何時間も飽きずに眺めていた記憶。 小学生のころに読んでいた子供向け新聞で、

          水に生かされている

          ワインを作るみたいに手紙を書いて生きていたい

          私は手紙が大好きだ。 理由は、もともと文字を書き連ねることが好きだというのもあるけれど、それだけではない。 相手のことを思い浮かべながら便箋に向かい、照れくさいことも「どうせ封をして渡しちゃえば自分は読めないからいっか〜」とか思いながら、普段よりも素直になってことばを書き連ねる。出来上がったら封筒にいれて、少し緊張しながら封をする。 この一連の動作に、ときめくのだ。 手紙の良いところは、書いて渡してしまえば自分の手元からは消えるところと、書く前に感情の「熟成期間」があると

          ワインを作るみたいに手紙を書いて生きていたい

          遠い国から、自分色の鱗を切望する

          私はこの9月から、交換留学生という身分で留学中だ。 大学の授業が始まってから1週間経った。 日本とは何もかも勝手が違い戸惑うことも多く、生活を軌道に乗せるにはまだ時間がかかりそうだ。 こういう宙ぶらりんな状態は、ちょっぴりストレス。 それに言葉の壁はまだまだ高くて厚い。 それでも日本にいては経験できないであろう、 ささやかな幸せを感じる瞬間も確かにあり、 そういった瞬間を支えに毎日過ごしている。 もともと私は変化というものを楽しめる性質ではなくて、一度収まったところからは

          遠い国から、自分色の鱗を切望する