soil 〜自然の力で農業を救う〜

父が作った有機JAS認証の液体肥料(健土-308) を多くの人に知ってほしくて、not…

soil 〜自然の力で農業を救う〜

父が作った有機JAS認証の液体肥料(健土-308) を多くの人に知ってほしくて、noteを始めます。 #有機JAS #有機野菜 #オーガニック #土壌菌 #omj

最近の記事

エコ畜事業と有機JAS 2

前回のエコ畜事業と有機JASという記事に、いくつかの質問をいただいたので回答も含めながら第二弾を書こうと思います。 前の記事をまだ読んでいない人は、先にこちらを読んでみてください。 有機JAS取得までの道のり 前回の記事には詳しく書きませんでしたが、有機JASの資格は畑を登録したらすぐに取得!とはなりません。 牧草の場合は「最後に肥料や農薬を使った次の日から2年」は有機扱いにはならないのです。(ちなみに普通は3年ですが酪農への普及が急務だという理由) 最初の1年が経

    • エコ畜事業と有機JAS

      皆さんお久しぶりです。今日は「有機JAS」のお話し。 自分には関係がない…と考える酪農家さんも多いと思いますが、かなり密接になって来ます。 今回は有機JASの概要と、メリットを。更に何をしたら良いの?を大まかにお伝えしたいと思います。 有機JASとは? 一言で言うと「オーガニック」です。 世の中に出回る「有機」「オーガニック」は漏れなく、有機JASの規格をクリアしています。 国の規格になっていて、法律にも関わるくらいの強さを持っているんです。詳しくこちらを↓↓↓ 酪

      • 新事実・フン尿で作る優しい窒素。

        お久しぶりです。今日はタイトルにあるように新しく知った「窒素」の話をお届けします。 私たちが扱う「MOOCAL-700」の可能性のお話しにもなってしまいますが、読んでくれると嬉しいです。 フン尿+土壌菌=アミノ酸 今までアンモニアと、硝酸態窒素だけを植物は使える!と書いていました…が、他にもありました。 それがアミノ酸です。 アミノ酸と言えばうまみ成分だったり、二日酔いに効くというのが一般的。実は植物はこれを窒素として吸収できるんです。(目からウロコでした!) フン

        • soil laboを経て。

          土・牛・微生物を連続して書いていましたが、休憩会。たまには日常のことも書かせてもらえたらと思います! 今日、soilでは近隣の酪農家さんや業者さんを招いて土の勉強会をしました。 その名を「soil ラボ」みんなに研究してもらえたら良いなという思いを込めて。今日こられた方の半数以上が放牧で経営されている酪農家さんでしたね。 今回目合わせしたかったことは 「僕らにとっての良い土とは?」という点と、 「土を良くするために何をしている?」の二つを共有する事です。 何よりも、初

          土・牛・微生物 根の周りでは何が?

          緑の革命の裏側 昨日は緑の革命の裏側の話を書きました。 人類に食べ物の安定を与えてくれた反面、環境問題や化学肥料依存などの副作用的な面がありました。 前のnoteにも書いたかもしれませんが、今日は根の周りで何が起きている?を書こうと思います。(知識の多くはこの本からもらっています) 土壌を勉強すると「土壌分析をしよう」という場面に行き着く。 分析の意味は「作物の成長を促すために何が必要か?」ということ。僕のnoteを読んでくださっている方は知っていると思いますが、植物

          土・牛・微生物 根の周りでは何が?

          土・牛・微生物 緑の革命の裏側

          緑の革命 皆さんは「緑の革命」という言葉を知っていますか?化学肥料や農薬、大型機械の出現で食料の大量生産が可能になった。という画期的なものです。 このおかげで米や麦が安定的に取れることが分かり、政府は農業政策として農家さんを支援するようになったのです。今の補助金の原点がここにあるのですね。 今日のタイトルに「裏側」と書いたのは、人が手を加えた事には副作用があるからですね。ただ、緑の革命自体を悪くいうつもりは全くありませんので悪しからず。 化学肥料と農薬 植物に必要な

          土・牛・微生物 緑の革命の裏側

          土・牛・微生物 犂(すき)と環境

          今日から僕らsoilのバイブルである「土・牛・微生物」の書評です。 サブタイトルは文明の衰退を食い止める土の話とするくらい、土を大切に扱おうという話です。 更に、最初に出てくる文言の抜粋です。 熱意と本気度を感じますよね。モントゴメリーさんは本気でそう考えているんですね。そして今の僕もそれに共感しています。 農家の最高の投資は土づくり まず、今日の話は土の話をする背景です。 大前提です。 コレをやれるのは「懐疑的な企業やコンサルタントに逆らって新しいことに挑戦す

          土・牛・微生物 犂(すき)と環境

          土・牛・微生物

          一通り土と微生物の話をしたので、のんびりと書評でもして行こうかと思います。 やっぱり最初の本は僕のバイブル 「土・牛・微生物」にしようかと思います。 この本はsoilを始めるにあたって、弟と頭を悩ませながら少しずつ読み進めた始まりの本です。 何せ内容が難しくて、調べながら読んでいました。 読書が趣味の僕でも、1ヶ月毎日読んで70ページしか進まなかったというヘビーな本でした。。。 そしてこの本は、共にsoilで働く大貴くんが紹介してくれたので、僕らの行動のきっかけは彼が作

          土壌菌と土 その4

          その0で書いた順番だと「風化の防止」ですが、それは土壌の構造の改善と被るので、飛ばします!植物が生きている場所だと、土が削れたり消えることはない。 みなさん自然を大切にしましょう。 病気の予防・防虫 土壌菌には面白い効果があります。 「誘導抵抗性」といって、病気や害虫から植物を守るという働きです。 これは、根元に定着した土壌菌がつくる防御システムです。植物から糖などの栄養素をもらった土壌菌は、天然の抗生物質を出します。それにより、防虫や病害の効果があるのです。 これが

          土壌菌と土 その3

          今日はアンモニアと硝酸の分解。 毎日更新のはずが、昨日は夜な夜なの打ち合わせで日を跨いでしまい…勝手に続けていた連続更新が途切れてしまいました。 また今日から再開です!少しずつ難しくはなりますが、読んでみてください。 小難しいのは必要ない人は、すっ飛ばして読むルートがあるのでそちらへ! 土壌菌は有機物をエサにする。 前回は土の構造をお話しするのに、有機物の話をしましたね。今日はそれのもっと細かいバージョン。 有機窒素の話。 有機物=炭素を含む物質 これは覚えていまし

          土壌菌と土 その2

          昨日は有機物とは?の話をしました。 有機物は微生物のエサになるもので、Cを含む物質でしたね。 今日はその有機物を使って、土壌菌はどんな働きをするのかを書いていこうと思います。 グロマリンという水のストロー。 微生物は植物の根元に集まります。 その理由は、植物が根元に糖をまとって菌を呼びよせるからなのです。 植物にとって糖分はエネルギーです。 それなのに放出するのには意味があります。 微生物が「グロマリンというストロー」を根本から伸ばしてくれるからです。 その管は、遠

          土壌菌と土 その2-1

          今日は物性と改善。についてです! 簡単に言うと「菌が土を柔らかくして、保水性を高めてくれる」という事です。その仕組みを書いてみますね。 土壌菌は分解者。 土壌菌の役割として一番大きい事は 「有機物の分解」です。 おさらいですが、有機物=微生物のエサ。土壌の話ではこれを鉄則にしましょう。 「おぉ!有機物があれば微生物が増えて、土が良くなるのね!!!」 と、思ってくれた方が行き着くのは 「有機物ってなに???」 ですよね。(僕がそうでした。笑) 土壌における有機物の

          土壌菌と土 その1

          今日から土壌菌の働きを詳しめに書いていきます。 少し専門的なお話になるかと思いますが、よろしくお願いします! その1 鉱化 鉱化とは「鉱物を水溶性にする」という働きの事を言います。この働きがあるから植物は栄養を吸収できると言ってもいいと思います。 特にP(リン)です。 リンは植物の根を伸ばしたり、花や種子を成長させる重要な役割を持っています。大切な要素なのに、鉱物と結合していて吸収しにくい形になっています。 こういった鉱物を水に溶かして植物に届ける。 その代わりに植物

          土壌菌と土 その0

          気がつけば秋は深まり、紅葉が進んできましたね。 肌寒い気温の中、落ち葉でふわふわな土の上を歩くと「いい土になっているんだろうな」と温かい気持ちになります。 今日からは少し具体的に、土の中で菌がどう働いているのかを書こうと思います。書くのは土壌菌としてのお話しで、発酵食品を作る乳酸菌とかのお話しではないです。 1日1つずつ(これで5日は題に困らないぞ。と、少し頭をよぎりました。笑)できるだけ丁寧に、優しく伝えられたらと思います。お付き合い下さい。 土壌菌の作用。 1鉱化(

          発酵と腐敗

          僕らの日常には、菌が溢れています。 食べ物や薬、環境問題にしてもそうですよね。 当たり前に食べているヨーグルトやキムチも菌の作用を得て、美味しく食べられています。 しかも、菌の解明率はまだ1%未満だとも言います。(飽き性な僕が続けられる秘訣です。) 今日は「発酵」と「腐敗」 どちらも菌による作用で、変化したもの。 皆さんはこの二つを説明出来ますか? 正解は 「人の役に立つかどうか」 これだけで呼び方が変わっています。 僕が関わる酪農業界でも、菌の作用をたくさん使っていま

          設計の意味を。soil

          僕は牛の飼料会社に11年勤めていました。 その後、牛の添加剤屋さんにも2年。 そして今は有機肥料の会社をやり始めています。 このどこをとっても出てくる言葉が「設計」という言葉。 この設計とはメニューのこと。 1頭あたり何Kgのエサを給与するのか?その草地に対して肥料を何Kg撒くのか? というもの。 しばらく取り組んで思うことは 「それ、重要になってくるのはしばらく後じゃない?」ということです。 そもそも牛は24kg食べるんです。 その中の500gの量を調整したり、もっ