三太

中学校教員。国語科。好きな作家は吉田修一さんです。このnoteでは「吉田修一作品による…

三太

中学校教員。国語科。好きな作家は吉田修一さんです。このnoteでは「吉田修一作品による映画ガイド」を作っていきたいと思います。

マガジン

  • 閑話休題

    ちょっと息抜きができるような文章を書いていこうと思います。全く関係ないことではなく、ちょいずらしぐらいを目指します!

  • 吉田修一 作品

    吉田修一作品を読んで、あらすじ・感想、そしてそこに出てくる映画をまとめています。

  • 作家論

    ◯◯論という作家に関する本・論考をまとめていきたいと思います。

  • 柳町光男シリーズ

    吉田修一『さよなら渓谷』の文庫解説を書かれた、映画監督の柳町光男さんが、吉田修一作品と共通点が見られる映画を解説にまとめておられました。 それらの映画を見ていきます。

  • 吉田修一作品 登場映画

    吉田修一作品に出てきた映画について、あらすじや感想、そして作品とのつながりなどをまとめています。

記事一覧

固定された記事

はじめまして

はじめまして、三太(さんた)です。 普段は中学校で教員をしております。国語科です。 これからnoteを始めるにあたって、このnoteの概要・ゴールについて書いていきたい…

三太
2年前
260

【閑話休題#47】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 2024年の本屋大賞受賞作です。 以前から購入して積んでいて、本屋大賞を受賞されたのをいい機会だと考え、読も…

三太
4日前
59

【作品#41】『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』

こんにちは、三太です。 GWに入りましたね。 毎年4月はなんだかんだ忙しいのですが、今年は特にその忙しさにやられています。 仕事もプライベートも色々と重なってし…

三太
11日前
48

【作家論#2】酒井信『吉田修一論』

こんにちは、三太です。 4月も下旬に入ってきました。 少しずつ自分が受け持つ授業も始まってきています。 今年度は読書に関わる授業があります。 授業を通して、生徒た…

三太
2週間前
58

【柳町光男シリーズ#5】「非情の罠」『さよなら渓谷(文庫解説)』より

こんにちは、三太です。 新学期が始まり、怒濤の一週間が過ぎ去りました。 本当に「怒濤」と書いてしまうぐらい、公私ともに多忙でした。 けっこう自分は日々のルーティー…

三太
3週間前
43

【映画#117】「喜劇急行列車」『国宝』より

こんにちは、三太です。 今日から新学期が始まります。 本当にここまでの準備の期間が怒涛の毎日でした。 今は新入生とのどんな出会いがあるのか、楽しみにしております。…

三太
1か月前
65

【映画#116】「喜劇・駅前女将」『国宝』より

こんにちは、三太です。 noteを始めて2年が過ぎ、3年目に入りました。 これまで「週に2回、月・金に投稿する」ということを自分の中の暗黙のルールとしてきました。 こ…

三太
1か月前
57

【作品#40】『国宝』

こんにちは、三太です。 いつもどおり朝に投稿しようとしていたのにやってしまいました。 「無事、投稿できたわ」と思ってみてみると、画像を添付し忘れている。 そこで…

三太
1か月前
71

いつもどおりnoteの記事を投稿しようとしたのですが、画像を貼るのを忘れて投稿してしまい、そのあと焦って削除してしまいました😭
夕方には再投稿したいと思います😅

三太
1か月前
26

【閑話休題#46】山田詠美『つみびと』

こんにちは、三太です。 今回はこちらの作品を読みます。 これまでこのnoteで吉田修一作品を読んできて、『ウォーターゲーム』までまとめることができました。 『ウォー…

三太
1か月前
63

【閑話休題#45】内田樹『うほほいシネクラブ』

こんにちは、三太です。 前回の記事で『ウォーターゲーム』に出てきた映画「カサブランカ」を紹介しました。 これは『ウォーターゲーム』内に出てくる映画3作のうちの2作…

三太
1か月前
61

【映画#115】「カサブランカ」『ウォーターゲーム』より

こんにちは、三太です。 先週は無事、卒業式が行われました。 コロナ禍が明けたため、在校生も同席し、式歌も復活しました。 不要と言われれば不要、けれどもやはりあると…

三太
1か月前
52

【映画#114】「愛人/ラマン」『ウォーターゲーム』より

こんにちは、三太です。 本日は中学校の卒業式です。 3年生にとっては、義務教育最後の晴れ舞台です。 「たかが卒業、されど卒業」ということで、最後を良い形で締めくく…

三太
1か月前
51

【閑話休題#44】モダニズムの水平線「渡邊英理先生の基調講演」

こんにちは、三太です。 吉田修一さんの作品を追いかけている過程で作家論、というか作家を中心に述べた文章に興味を持つようになりました。 作家論のマガジンも作ったの…

三太
2か月前
56

【閑話休題#43】祝!映画化!!

こんにちは、三太です。 吉田修一さんの作品について続々と映画化の知らせが届いています。 吉田修一さんの作品が好きで、「吉田修一作品による映画ガイド」を作っている…

三太
2か月前
57

【作品#39】『ウォーターゲーム』

こんにちは、三太です。 いよいよ学期末が近づいてきました。 3年生の卒業に向けて、各学年取組が進んでいます。 「たかが卒業、されど卒業」ということで人生の節目の…

三太
2か月前
45
はじめまして

はじめまして

はじめまして、三太(さんた)です。

普段は中学校で教員をしております。国語科です。

これからnoteを始めるにあたって、このnoteの概要・ゴールについて書いていきたいと思います。

noteを始めた動機 まずはnoteを始めた動機をいくつか書いていきます。
 一つ目は、インプットとアウトプットのバランスを取りたかったということです。
 これまで本を読んだり、漫画を読んだりインプットは多かった

もっとみる
【閑話休題#47】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

【閑話休題#47】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』

こんにちは、三太です。

今回はこちらの作品を読みます。

2024年の本屋大賞受賞作です。
以前から購入して積んでいて、本屋大賞を受賞されたのをいい機会だと考え、読もうと思いました。
また、それ以上に成瀬あかりというキャラがとても気になったというのもあります。

吉田修一さんの作品にも「横道世之介」というとても良いキャラがいます。
作品としても『横道世之介』『おかえり横道世之介』『永遠と横道世之

もっとみる
【作品#41】『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』

【作品#41】『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』

こんにちは、三太です。

GWに入りましたね。
毎年4月はなんだかんだ忙しいのですが、今年は特にその忙しさにやられています。
仕事もプライベートも色々と重なってしまいました。
なかなか大変ですが、noteの投稿、そして毎日の1時間読書は継続していきたいと思っている今日この頃です。

では、今回は『おかえり横道世之介(続 横道世之介)』を読んでいきます。
単行本の名前は『続 横道世之介』でしたが

もっとみる
【作家論#2】酒井信『吉田修一論』

【作家論#2】酒井信『吉田修一論』

こんにちは、三太です。

4月も下旬に入ってきました。
少しずつ自分が受け持つ授業も始まってきています。
今年度は読書に関わる授業があります。
授業を通して、生徒たちと本の話ができるのが楽しみだなと思っている今日この頃です。

さて、今回は「作家論」の本ということで、酒井信さんの『吉田修一論』を読んでいきます。

あらすじ本書は「長崎出身の吉田修一にとって、長崎という場所はどのような意味を持ち、そ

もっとみる
【柳町光男シリーズ#5】「非情の罠」『さよなら渓谷(文庫解説)』より

【柳町光男シリーズ#5】「非情の罠」『さよなら渓谷(文庫解説)』より

こんにちは、三太です。

新学期が始まり、怒濤の一週間が過ぎ去りました。
本当に「怒濤」と書いてしまうぐらい、公私ともに多忙でした。
けっこう自分は日々のルーティーンが多いのですが、そのルーティーンも崩れるほど、追われまくっていましたが、少し落ち着きつつあります。
この落ち着きを保ちつつ、生活していければと思っている今日この頃です。

では、今回は以前、『さよなら渓谷』の作品紹介をしたときに取り

もっとみる
【映画#117】「喜劇急行列車」『国宝』より

【映画#117】「喜劇急行列車」『国宝』より

こんにちは、三太です。

今日から新学期が始まります。
本当にここまでの準備の期間が怒涛の毎日でした。
今は新入生とのどんな出会いがあるのか、楽しみにしております。
また、仕事全般に対して目的意識を持ち、目標を立てて頑張っていきたいと思っている今日この頃です。

では、今日は『国宝』に出てきた「喜劇急行列車」を見ていきます。
『国宝』に出てくる映画3作のうちの2作目です。
3作目の「歌舞伎役者 片

もっとみる
【映画#116】「喜劇・駅前女将」『国宝』より

【映画#116】「喜劇・駅前女将」『国宝』より

こんにちは、三太です。

noteを始めて2年が過ぎ、3年目に入りました。

これまで「週に2回、月・金に投稿する」ということを自分の中の暗黙のルールとしてきました。

この暗黙のルールはほぼほぼ達成できたので良かったです。

ただ、最近感じていたのは少し余裕がなくなってきたということでした。

余裕がないというか、遊びがないというか、投稿にめちゃくちゃ追われているわけではないですが、他にやりたい

もっとみる
【作品#40】『国宝』

【作品#40】『国宝』

こんにちは、三太です。

いつもどおり朝に投稿しようとしていたのにやってしまいました。
「無事、投稿できたわ」と思ってみてみると、画像を添付し忘れている。
そこで焦らず更新(修正?)などの策もあったはずですが、焦ってすぐに削除を押してしまいました。
復活する方法がわからない・・・。
大体のデータは残っているので、それをもう一度noteに載せればいいのですが、そのデータが手元にない・・・。
という

もっとみる

いつもどおりnoteの記事を投稿しようとしたのですが、画像を貼るのを忘れて投稿してしまい、そのあと焦って削除してしまいました😭
夕方には再投稿したいと思います😅

【閑話休題#46】山田詠美『つみびと』

【閑話休題#46】山田詠美『つみびと』

こんにちは、三太です。

今回はこちらの作品を読みます。

これまでこのnoteで吉田修一作品を読んできて、『ウォーターゲーム』までまとめることができました。
『ウォーターゲーム』は産業スパイ、AN通信エージェント・鷹野一彦シリーズの三部作目にして完結編で、一作目は『太陽は動かない』、二作目は『森は知っている』です。
そして、このシリーズに出てくる鷹野一彦という登場人物は、大阪二児置き去り死事件か

もっとみる
【閑話休題#45】内田樹『うほほいシネクラブ』

【閑話休題#45】内田樹『うほほいシネクラブ』

こんにちは、三太です。

前回の記事で『ウォーターゲーム』に出てきた映画「カサブランカ」を紹介しました。
これは『ウォーターゲーム』内に出てくる映画3作のうちの2作目でした。
3作目は「セブン」で既出なので、『ウォーターゲーム』に登場する映画紹介は一段落にしたいと思います。

では、今回は閑話休題ということで、こちらの作品を読みます。

「吉田修一作品による映画ガイド」を作ってきて、これまでたくさ

もっとみる
【映画#115】「カサブランカ」『ウォーターゲーム』より

【映画#115】「カサブランカ」『ウォーターゲーム』より

こんにちは、三太です。

先週は無事、卒業式が行われました。
コロナ禍が明けたため、在校生も同席し、式歌も復活しました。
不要と言われれば不要、けれどもやはりあるといいものがある。
色んなご意見はあるかもしれないですが、少なくとも私にとってはとても良い卒業式でした。
残すところは修了式といったところの年度末です。

では、今日は『ウォーターゲーム』に出てきた「カサブランカ」を見ていきます。
『ウォ

もっとみる
【映画#114】「愛人/ラマン」『ウォーターゲーム』より

【映画#114】「愛人/ラマン」『ウォーターゲーム』より

こんにちは、三太です。

本日は中学校の卒業式です。
3年生にとっては、義務教育最後の晴れ舞台です。
「たかが卒業、されど卒業」ということで、最後を良い形で締めくくってほしいと思います。

では、今日は『ウォーターゲーム』に出てきた「愛人/ラマン」を見ていきます。
『ウォーターゲーム』に出てくる映画3作のうちの1作目です。

基本情報監督:ジャン=ジャック・アノー
出演者:少女(ジェーン・マーチ)

もっとみる
【閑話休題#44】モダニズムの水平線「渡邊英理先生の基調講演」

【閑話休題#44】モダニズムの水平線「渡邊英理先生の基調講演」

こんにちは、三太です。

吉田修一さんの作品を追いかけている過程で作家論、というか作家を中心に述べた文章に興味を持つようになりました。

作家論のマガジンも作ったので、どんどん読んでいきたいなとは思っています。(なかなか進んでいませんが・・・)
そんな作家に迫った本の一つに渡邊英理先生が書かれた『中上健次論』があります。

この本自体は前から知っていたのですが、最近別の事実も知りました。
それは吉

もっとみる
【閑話休題#43】祝!映画化!!

【閑話休題#43】祝!映画化!!

こんにちは、三太です。

吉田修一さんの作品について続々と映画化の知らせが届いています。
吉田修一さんの作品が好きで、「吉田修一作品による映画ガイド」を作っている自分としては、とても嬉しい知らせです。

公開の近い順から確認していきましょう。
1つ目は『湖の女たち』です。

2024年5月17日(金)、公開です。
監督は「さよなら渓谷」でもメガホンをとられた大森立嗣さんです。

2つ目は『愛に乱暴

もっとみる
【作品#39】『ウォーターゲーム』

【作品#39】『ウォーターゲーム』

こんにちは、三太です。

いよいよ学期末が近づいてきました。
3年生の卒業に向けて、各学年取組が進んでいます。
「たかが卒業、されど卒業」ということで人生の節目の一つをお祝いできればと思っている今日この頃です。

では、今回は『ウォーターゲーム』を読んでいきます。

初出年は2018年(5月)です。

幻冬舎文庫の『ウォーターゲーム』で読みました。

あらすじ産業スパイ、AN通信エージェント・

もっとみる