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書評#1 「月山」(森敦)──私小説的冥界譚という試み
ちょっとくれえ生きてる証拠を見せておかないとほんとうになにもせず死んでいくのではないかと思われていそうなので、2022年はすこしはnoteの更新をしていこうと思っている。ほんとうは年明けすぐに所信表明的なこともしようと思っていたのに気づいたら1月が終わりそうで唖然としている。開いた口が塞がらないまま1月が終わっては事なので、大急ぎで口を閉じて書き始めている。
社会問題とかには実作に落とし込んで首
劇団はるさめ『仮葬空間』に関する重大なネタバラシ、あるいは感染症禍における演劇について考えること
この文章には、劇団はるさめ第2回公演『仮葬空間』(2020年12月26, 27日上演、下北沢・空間リバティ)に関する重大なネタバレが含まれております。
すでにご来場の意思が固い方は、ご覧いただかなくても問題ありません(ご興味があればご観劇後にお読みください)。
もしまだ本公演をご存知ない方、もしくはご来場に迷いがあり、その原因が主にこの情勢にある方、「こんな時期に舞台なんてけしからん」とお思
在宅ワーカーに教えたい、作業効率を爆上げするたったひとつの冴えたやりかた
ツイッターなんか見てないで手を動かせ
【1月31日 08:46】
わ、昔の日記が出てきた。しかもちょうどぴったり1年前で止まってた。こんなグーゼンってある!?
最後の日記、由貴が出て行った日だったね。もう終わりにしよう、って言ったら、由貴はわかってたって顔でうなずいて、いそいそと荷物をまとめて出て行った。2LDKに残されたわたしはひとりぼっち、この広い家を持て余して暮らしてきたよ。
いまごろ由貴はどうしてるんだろう。あれから一度も連絡取ってないな。さみ
【1月31日 00:52】
丸1日ばかり涙が止まらなかった。流石にもう枯れて、泣き疲れて倒れるように寝ていたら、もう1日経っていた。目をさましてからは、からっぽの頭で終わりのことばだけを考えていた。締め切った部屋で、そんなふうに時間感覚もなくしていたから、携帯見るまで日付がわからなかった。もう31日になっていた。
カーテンの隙間が白かったからたぶん今朝方、出かける直前だっただろうか、由貴がわたしの部屋の扉に向かって、小
NovelJamを終える前に 〜1万字の意味と、キャラクターという名の球体〜
久しぶりの更新がマリ日記でないことについては、関係各位、楽しみにされている読者諸君(どれくらいいるのかはまったく不明だけれど)に大変申し訳なく思っている。だが、「これはいまのうちに書いておかなければ後悔するぞ」という気持ちが、行きつけの銭湯で茹っているあいだにふつふつと湧き上がってきた。その勢いに任せて、明日の元気を犠牲にしながら書いている。
はじめに(という名のエクスキューズ) NovelJ