森原正希_Masaki_Morihara

早稲田大学建築学科中谷研究室在籍。 国際NGOを経験後、建築デザインファームやクリエイ…

森原正希_Masaki_Morihara

早稲田大学建築学科中谷研究室在籍。 国際NGOを経験後、建築デザインファームやクリエイティブチーム、スタートアップにて活動。社会変革と建築デザインを紐付けたプロジェクトを展開している。研究テーマは「解築学としての生きもの建築史」

マガジン

  • 週間レビュー

    個人的な頭の中のアーカイブ用。1週間のうちに考えたこと、出来事、ちょっとした論考や批評や気になっていることなど。主に建築方面の論考の種やアイデアの種が多め。

  • 論考

    書評や個人的な論考やリサーチ、研究のまとめなど

  • NESS Project

    私たちNESSは「生成AIのLoRA(追加学習)を用いた、地域性をもとにしたボトムアップデザインの探求」を行うプロジェクトチームです。 画像生成を用いた建築設計方法や生成AIをコンヴィヴィアルな道具と見立てた新たな建築デザイン手法の研究の記録、イベントレポートをまとめています。

  • 解体建築学ゼミ

    • 1本

    大地を「解く」。それは建築の出発点であった。人間は大地から土、石、木、鉄を「ほどき」、その性格を「とき」、それによって自らの環境を築いてきた。建築は文字通り「建てること」「築くこと」のみでは語り得ないのである。 やがて人間の生活圏はほとんど人工物で覆い尽くされる。そして我々の眼差しは「大地」からその「人工物」へと移りつつある。それら先行する人工物と我々の創造力との協働、それが解築ゼミが扱う領域である。 https://www.nakatani-seminar.org/seminars/

  • #水素エネルギーと私

    • 6本

    Hydrogen to Xのメンバーが水素エネルギーの好きなところについて書いてくマガジンです。

最近の記事

週間レビュー(2024_1_14)_お気持ちな議論をやめて、素早く形を作ろう

▪️1月8日 昨夜は深夜までよく飲んだ。これからのこと、この先のことは不安になることは多々あるが率直に話せる友人は大切だなと思った。しかしお金は使いすぎたなあ…起きてからは二日酔いであまり作業はできずだったが、色々なベースのリサーチを進めたり、卒制の作業を進めたりした。研究室初日で久々に会った友人たちがたくさんいてよかった。最近宇宙兄弟を改めてみているが学びになることが多い。夢を追う話ではあるが、その過程における人間的な気づきや努力や個性について示唆深い瞬間が多い。現実に

    • 週間レビュー(2024_01_07)_新年と祈り、学業と仕事の始まり

      ▪️1月1日_新年会 ぐっすり寝てから、千葉に向かう。親戚の新年の顔合わせのために祖父母の住まいまで母と2人で向かう。バスや電車内で母とゆっくり話せて良かった。母は店長になり、新しいことに対してすごく頑張っている、毎朝早いし毎夜遅く帰ってくる。疲れているはずだけど顔に出さない。年齢を気にせず、才覚があるのだからたくさん挑戦して欲しいと思う。その為にも頑張らないといけない。駅で従姉妹の家族と会い、一緒に向かった。新年会はいつもの挨拶に始まり、近況を聞かれたり、説明したりと色

      • 祈りを棄てる

        建築やデザインという存在を、自身のアイデンティティの拠り所にするために縋ってきたところがある。巨大な概念、社会に対する姿勢や切り開いてきた先人に憧れることによって、現在的で即時的な行動を正当化してきたことは否定しようがない。母数が少なくそれらしいので対外的な説明にもなる。 好きなことだから、建築やデザインを表現するために手を動かしていることも、頭を使っているのもやはり気持ちが良い。快楽になりうる。コンペで勝てば、競争に勝ち表現を認められた全能感を味わえる。周辺に集う仲間や友

        • Review of the Year 2023_Masaki Morihara

          新年と災害気持ちの良い日差しを浴びて新年の挨拶を終えてソファでくつろぎ、隣ではいとこがゲームをするサウンドを聴きながら、時折親族からの質問に答える。そんな年明けゆったりとした時間の流れの中で、2023年を静かに振り返っていたら能登で地震が起きた。 ひとまず自分の親戚や友人らは安全だったが、まだ小学生の従兄弟はずっと怯えていた。それもそうだと思う。自分も小五で体験した東日本大震災の被災映像や津波の様子、その後の原発の危機迫る状態や放射能汚染のニュースを見ていたとき、その詳細

        週間レビュー(2024_1_14)_お気持ちな議論をやめて、素早く形を作ろう

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        • 週間レビュー
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        記事

          「行動する建築」-ASIBAの目指す実装するデザインスタジオの姿

          3ヶ月ほど前から、ASIBA(Architecture Studio for Impact Based Action)という都市建築学生向けのインキュベーションスタジオを完全持ち出しで友人たちと始め、実験的に運営してきた。まさにLinkedInの創業者リード・ホフマンの「崖の上からから飛び降りながら、飛行機をつくる」という言葉通り、1つの事業体を構想/改善/実行を繰り返しながら組み立てていく日々であった。 まだまだ、ASIBAのコピーやブランディング等も落ち切っていないし、

          「行動する建築」-ASIBAの目指す実装するデザインスタジオの姿

          巣という構築技術の可能性+ヴァナキュラーとしての巣(編集中)

          ※本文章は現在執筆中の論考の部分的公開であり、編集中です。 巣という構築技術の可能性<地中生活者モグラと地下鉄の形> 動物園かどこかでモグラの巣の展示を見た時、近くにいた小学生らしき子供が地下鉄みたいだと率直な感想を述べていたのを聞いた。確かに、モグラの巣のようなチューブ型の地下ネットワークは私たちの日常では地下鉄の路線ネットワークと類似した造形的形態をしている。差し当たり、地上の地下鉄の入り口はモグラにとっての巣穴への入り口、つまり公園などで見られるようなモグラ塚であり

          巣という構築技術の可能性+ヴァナキュラーとしての巣(編集中)

          週間レビュー(2023.10.08)_ロングライフな技術とよるべなさの技術

          インフルエンザA型に罹患したのもありここ数日忙しさが落ち着いた。(とはいえやらないといけないことが全然進んでおらず焦っている。)高熱にうなされながら、自分のことについてもゆっくりと考えることができている。動くことと止まることのバランスは大事だと思うし、今回こんなに高熱を出したのは身体的なアラートだったのかもしれない。そしてすっかり寒くなってしまったけれど、夏の期間にしていたことや旅行や視察のことなどどこかでまとめたいと思っている。 *** ずっと企画してきた、HUB&ST

          週間レビュー(2023.10.08)_ロングライフな技術とよるべなさの技術

          Review of the first half of 2023/第三の道を目指す

          すでに下半期なのだけど、お盆なので今日あたりで振り返りをと思い書いている。追われながら過ごしてきているからなのか、現実や日々に今はどこか何か物足りなくもある。しかし、ここ数年だと圧倒的にフロー状態の日々が多く、メンタルもかなり快調だった。周りの人々にとても感謝である。 ※半年前の振り返りも置いておく。 研究室研究室での数ヶ月の日々は、これまでの大学生活の中で最も充実した学びの時間と言えると思う。研究室メンバーとのゼミでの議論や何気なく過ごす日々も、似ている属性だからだろう

          Review of the first half of 2023/第三の道を目指す

          週間レビュー(2023.7.8)_知は行ないの始め、行ないは知の成れるなり

          すごい速さで時間が流れていく、上半期も終わってしまった。 いまだに毎朝起きて不安になるけれど、夜になると疲れてすっかり忘れているので、それなりに進めているのかもしれない。午前中はほとんど8:50から講義なのでそれに間に合うように起きて、午後から夜にかけて働いたりプロジェクトのことをしたりする。そして死んだように寝て、なんとなく朝起きるを繰り返している。上半期は新しく研究室という場所もできて、大学での学びが豊かになったと思う。ただただ、じっくりと意味性を往復しながら考える時間が

          週間レビュー(2023.7.8)_知は行ないの始め、行ないは知の成れるなり

          都市の均質化に対抗し、ボトムアップな建築生成を目指す京島LoRA Project(考察編)

          1.GenerativeAIと建築の現状ついて考え始め、そしてコンペに挑戦した背景 今日GenerativeAIの社会実装によるさまざまな業界変化の速度は凄まじい。特に職能で言えば、これまでの建築も含むデザインやクリエイティブ的な業務が代替、またはプロセスの変化は過渡期にあるように思う。(誰がAIによってこの様に変化せざるを得ない状況に陥ると考えていただろうか、メタバースとWEB3で熱狂していた時ですら古典的建築産業は大きく変化することはなかった) とは言いつつも建築産業

          都市の均質化に対抗し、ボトムアップな建築生成を目指す京島LoRA Project(考察編)

          人類と円から始まる、建築と人々の文化のための「原始的懐かしさ」について

          本エッセイは筆者が17-18歳の時に執筆し、創成入試にて提出したものである。ゆえに非常に純粋な建築学への個人的動機と思想が垣間見える。 プロローグ私が建築に興味を持ち、建築に自分の人生を投じようと決意した原因は何であろうか。 これに対して回答するのは、以前は非常に難しかった。なぜなら私は、「誰々の建築に影響を 受けたから」「建築を身近に感じた出来事があったから」などの特定の理由だけで建築を志し たとはいい難いからだ。しかし、最近になってようやく、自分が建築と向き合い始めた理

          人類と円から始まる、建築と人々の文化のための「原始的懐かしさ」について

          週間レビュー(2022-5-6)_真の建築とはお墓とモニュメントの内にしかない

          瞬く間に毎日時間が過ぎていく…起きて動いて疲れて寝てまた起きての繰り返しである。忙しない中にも生活をする時間を取らなければならないと思って、よく朝と帰りを15分程度駅まで歩いて頭と体を整える。何かをする時間ではなく、駅までの道で変わりゆく景色を見ながら自分のモヤモヤとしたものを言語にしたり、忘れてしまったものを思い出したりしてみる。毎朝瞑想をしていた時もあったが、歩きながらの方が明らかに効果的だと気がついた。そして日々のルーティンは午前中は講義、午後は研究室や大学関連、個人の

          週間レビュー(2022-5-6)_真の建築とはお墓とモニュメントの内にしかない

          週間レビュー(2023-4-23)_音楽は分かり合えない人間たちを繋げる希望だという。建築も同じなんじゃないだろうか

          春と梅雨の間、若々しくも重い空気が時々流れ込んでくるような季節で、気がつくと4月も後半戦。12月から進めてきた大きめの仕事がようやく片付いた。 プロジェクトA とても身をすり減らしたけれど自分の能力以上のことに携わらせていただき、とても学びの深い実践の時間だった。全く持ってスキルとして足りないものも、意外と戦えるのだな…という部分もこういう機会に相対化されることで自己理解が生まれる。特に多くの人が関わるプロジェクトの場合、瞬発力(=これがあったら良さそう、こういうことを言

          週間レビュー(2023-4-23)_音楽は分かり合えない人間たちを繋げる希望だという。建築も同じなんじゃないだろうか

          生成AI×グリーンエネルギー都市 三十六景

          生成AIのMid journeyを利用して、36枚のAI×グリーンエネルギー風景画を作成しました。生成AIは、いくつかの言葉からなるプロンプトに則って、無数のイメージを再構成し、新しい絵や構図を生み出し続けます。 今回出力した風景達は、今後さらに実装が早まる再生可能エネルギーやグリーンエネルギーが形づくる未来の都市形態や日常の風景です。エネルギーという言葉から連想される自然観や地球観などを盛り込んだ言葉からプロンプトを生成し、出力しています。 現実的解答としての未来都市の

          生成AI×グリーンエネルギー都市 三十六景

          週間レビュー(2022-3-26)_在りたい未来の原因をいま作る

          自由に動ける時間があるのが嬉しい週だった。(残り1週間) 春の休みの後悔といえば海外に行けなかったことだと思う。またまたお金がなかったのでしょうがないが、今年の夏の時間などでちゃんと行きたい。会いたい友人も何人かいる。 卒業できるか微妙ですよ?というお手紙を大学からいただいたので具体的に計画を立てた。意外となんとかなるのではないかな。 それ以上にAIによる学び方の変化に対してどのくらい大学が早急にカリキュラムを変えることができるかの方が僕に親身な手紙を送るよりも何十倍も大

          週間レビュー(2022-3-26)_在りたい未来の原因をいま作る

          週間レビュー(2023-2-25)

          EASTEAST ギャラリーを巨大空間で行ったようなアートイベントで、美大の卒展の延長線上のように自分には見えた。(雑多でライブ的、わちゃわちゃ感) もちろん展示会のような洗練性はないが、アーティストが在廊し与えられた展示ゾーンでインタラクティブに鑑賞する。一般鑑賞者とアーティスト(とアート)がより近く理解し合えるようなコミュニケーションデザインがなされた場所だったのではないかなと思う。建築でいう第四世代の美術館とかそのような文脈を具体化するとこうなるんだろうと思う。 しか

          週間レビュー(2023-2-25)