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詩No.121「命の価値」


本当に助けてほしいときに
誰かが助けてくれるとは限らない。

何かを諦めるということもまた
人間の嗜みのひとつなのかもしれない。


僕は言った。
なら何の為に生きるのって。

僕は言った。
分からない、だから今を生きている。


季節の境なんて曖昧なもの
他人の興と同じようで
気がついた時には終わっていて
僕はまた僕になっている。


寂しいなんて
つらいなんて

僕が僕だからそうなんだろう。


テレビは言った。
僕は聞きたくなかった。
何の為に生きるのって
その度に何度も思った。



生き方の正解を決めるのが自分なら
そもそも命の価値って何ですか?

僕は誰ですか?




「若いね。」で片付ける
そんな大人になりたくなかった。
滲み出るこの気持ちを
忘れずに取っておきたかった。

なのに時々青い他人に
僕は懐かしさを覚えるようになった。

僕もまた誰かを
無責任な言葉で傷つけてしまうんだろうか。
その時
僕を叱ってくれる人はいるだろうか。


永年繰り返すものがあると信じて
限られたこの命を使い果たすんだろう。
やり方を教えて、正解を教えてって
誰かにすがりたかった日がいくつあるか。



理性の無いなにかになりたかった。
ただ咲いて散る華に、なりたかった。



毎日を毎日として過ごせるのは
あとどれくらいなんだろう。

その全てに意味を持たせることは
僕にできるだろうか。

果たして、

僕は僕を僕として生きたと
言えるように生きるのか。

僕は僕を殺すのか。


生きるとは。

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