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【物語】やさぐれ魔法の王女様

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完結済みのオリジナルの小説です。全21話。文字数は大体18万字あります。少々長いですが良ければどうぞ。
「龍を倒す」こと。剣や魔法でドラゴン退治はファンタジーの王道ですが、そんな王道から少し外れた先の未… もっと詳しく
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記事一覧

「やさぐれ魔法の王女様」 0、魔法の国家 レトリック

 ここは「魔法の国家 レトリック王国」  大陸の内陸に位置するこの国は、絶対的な王政と魔…

「やさぐれ魔法の王女様」 1、毒龍 ジニー

 この国にかつて多く生息していた魔物達。その頂点である「龍」その強さはまさに災害。ひとた…

「やさぐれ魔法の王女様」 2、カレン・レトリック

 レトリック王国の首都イントラ。カレンたちが今いるアレストからは遠く離れており、そこから…

「やさぐれ魔法の王女様」 3、クロム・レトリック

 王都から少し離れた地方都市「バンデル」という街でクロムはガルド国王の第12子として誕生…

「やさぐれ魔法の王女様」 4、クロムの呪縛

 次の日、カレンたちはある場所に向かうためにユイが運転する車に乗っていた。助手席にクロム…

「やさぐれ魔法の王女様」 5、「レトリック」と言う歴史

 クロムが屋敷に来る事を知ると、カレンは咥え煙草でバケツを手に取り水を入れ始めた。太…

「やさぐれ魔法の王女様」 6、分かれ道

 カレンが魔法を受け取る日まであと2週間。カレンが魔法の秘密を探ることを諦めると自分が王女だという事を思い出した。それまであまり手を付けていなかった国務に取り掛かるが全く筆が進まない。 カレン 「・・・新しい市長の就任祝い。なんて書けばいいのよ、知らないわよ、こんなやつ」  書類をデスクに叩きつけると灰皿を引き寄せて煙草に火をつけた。ぼーっと文章を考えるふりをして考えないというサボリをしていると、クロムがユイを連れて部屋に入ってきた。その手にはバケツとスコップが握られてい

「やさぐれ魔法の王女様」 7、ペデフィルの手記

 ユイに連れられてクロムが部屋に入ってきた。社交パーティー用のドレスと綺麗な髪飾りを付け…

「やさぐれ魔法の王女様」 8、刺繍家ナリア

 次の日の朝、ユイはカレンの部屋で目を覚ました。あの話が終わった後、クロムは今日どうして…

「やさぐれ魔法の王女様」 9、本当の心色

 屋敷に戻るために車を走らせているとユイが「そういえばお昼まだでしたよね」と言って街にあ…

「やさぐれ魔法の王女様」 10、最高級のブラフマジック

 一か月振りにエドワードが実家から戻ってきた。彼は帰ってきた報告と合わせて今日の新聞を片…

「やさぐれ魔法の王女様」 11、ガルド国王

 会場はダンスホールにも使われているほどの大きさ。その天井には豪華なシャンデリアと壁には…

「やさぐれ魔法の王女様」 12、ぜろことめ

 パーティーから3日経ち、日付は11月22日になった。普通ならば豪華な誕生日パーティーが…

「やさぐれ魔法の王女様」 13、それぞれの思惑

 次の日、ニュースは大々的にカレンの魔法の伝授成功を伝えたのと同時に、カレンに与えた魔法が強力なモノを与えたと報じた。それにより一時的にカレンは副作用に苦しむことになり、しばらくの間安静を取る必要があると国民に説明がされた。 カレン 「もちろんでたらめである。おじいさまが流した嘘の物語。隠ぺい工作」  カレンは自室でお茶を飲みながら新聞を広げてユイとクロムに話していた。 クロム 「・・・つまりカレンの突拍子もないわがままで父上のご機嫌を損ねた。その罰が決まるのを待ってい