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人生が上手くいっていないあなたへ

後悔しても

僕は、いくつもの後悔を抱えている。その中には、悔やんでも悔やみきれない後悔だってある。どんなに後悔したって、そこで失ったものは取り戻すことは出来なくて辛い。だから、悔いの残らないように、そう思いながら生きているつもりです。

それでも、時々勇気がでなくて、時々弱気になって、思いもよらない後悔を作ってしまうのです。

そんな思いを味わい、人生が上手くいっていないあなたに伝えたい。だからと言って、自分を見捨てないで欲しい。後悔したって、過去は戻らないけれど、そこから、やり直すことは出来るのですから。

幾度とない後悔を乗り越えてきた分だけ、人は生まれ変わることが出来、大きく成長することができるものなのです。

過去の過ち

「どいしよう・・・。」僕は頭を抱えていました。

有名なレストランで何年も辛い修行を耐えた甲斐があって、僕にもチャンスが訪れました。あるレストランのシェフとして鳴り物入りで引き抜かれたのです。それから、一年が経とうとしていた時に、僕は何もかも行き詰っていました。毎月のコースのメニューやお店のブランディング作業、SNSでのアピール用のアラカルトメニュー。各媒体のうたい文句。考えることが次々に出てきて、追われる毎日でした。期限が迫っているのにも関わらず、何も思いつかないものだから、あたふたするばかりでした。

転職したばかりの時は、希望に溢れていました。長い間、修行のように直向きに頑張ってきたものだから。自分でも頑張ったっていえるくらい努力してきたんです。あんな風にしたい。こんな風にしたいと思いを膨らませていました。しかし、現実は毎日が追われるばかりで思考が追い付かないものでした。そして、僕は自分の才能の限界に気が付いたのでした。

大きなチャンスだったにもかかわらず、僕の考えるメニューやアイデアは、普通以外の何物でもありませでした。事態は深刻なような気がしてなりませんでした。僕はもがき続けた。何かドラマや映画やアニメといった物語なら、ここで奇跡が起きて、起死回生のアイデアが浮かぶものだろうけど、僕は期限が過ぎても何も浮かばなかったのです。

その時に、僕は人気店である様々な他店のメニューを組み合わせたのでした。全てパクリでした。

そんなことを知らずに、お店のオーナーは素晴らしいと褒めてくれる。それが、僕には嫌味に感じて、上手く喜びを表現できませんでした。そして、そのメニューの評判が悪いと、心の中で、真似たお店のせいにしていたのです。しかし、現実はそんなにも甘くありませんでした。そんな僕だから、業績は下火のままでした。

僕は、ただただ、苦しみから逃げていただけだったなのに。なのに僕は、いつも後ろ髪を引かれる思いでいた。

たぶん僕は、そのことに対して、凄く後悔していたんだと思います。そこから、激しく自分を責めてしまうようになりました。自分を強く卑下するようにもなりました。

僕のしたことは、自分を奈落に落とすようなことでした。人のアイデアを盗むなんて、はっきりとダメなことだと分かっている。それなのに、どうしてあんなことをしてしまったのだろう。あんなに夢と希望で満ち溢れていたのに。

その当時は、よく思い出していました。他店のメニューを書き写していた時の、ペンを握っていた感覚をです。あのざわざわした感覚を。僕はこんなにも情けなく、おぞましく感じたのでした。

それは、常にだれかと比較して、自分には才能がないと思い続けた結果だったのです。

才能は存在しない

僕は何も、君には才能があるだとか言われたかった訳でもありません。本当うの気持ちは、僕は自分を認めてあげたかったし、人からも認めて貰いたかった。ただ、それだけだったのです。

僕は、長い間、下積みを経験し、苦しい思いや悔しい思いを何度もしてきたのでした。そのことを自分も含めたみんなに認めてほしかった。報われたかったのです。

その思いが強すぎて、人生の見積もりを甘く見積もり過ぎていました。ひとつ人生のステージがあげれば、楽になれると思っていたのです。下積み時代から、他人と比較ばかりしていたために、社長は何もしなくていいなだとか、上司に対して、あの人はずるいとか、楽なおもいばかりしているとか、愚痴ばかり言っていました。そして、いつしか、僕も、そのステージに行って、楽な思いをしたいという気持ちでいたのでした。

そして。世の中の天才と言われる人たちは、特に苦労もしないで、アイデアを量産していると思っていたし、成功者は何もしないで、お金がザックザックと懐に入ってくるものだと思っていたのです。それが、全ての誤算だったのです。

そうした人たちは、そう見えているようで、その裏では信じられないような努力をしているのです。つまり、自分の好きなことや夢を叶え続けるためには、圧倒的な努力が必要だと言えるのです。どんなにかっこ悪くても、歯を食いしばって、じたばたもがいたって、必死になってやる覚悟がなければ、やれないものだったのです。必ずと言って挫折してしまうものでもあります。それでもやれると信じられた人だけが、周りから、天才や成功者と言われている。

才能は存在しないのです。

僕には、まだその覚悟が持てていなかっただけなのかもしれません。

今の僕は、その時の経験から、自分に問うことが出来るようになりました。
それは、本当にやりたいと覚悟を持っているかどうか。でも、これは、覚悟があるかどうかというお話しではありません。自分の心の内側と向き合う事が大切だということです。

自分の本音を受け入れることも、自分の弱さも認めることも、これからどうしたいのかも、自分の内側にしか答えはありません。僕は他人との比較の末に答えを外にばかり求めていたのです。

僕はこの後悔を乗り越えてから、自分の内側と向き合うことが大切だということを学びました。そして、自分の内側と向き合うことを意識することが出来ているものだと思います。そう意識することで、人に振り回されることも、少なくなったようなきがします。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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