変われないジレンマ

これほどまでに人生を変えたいと思ったことはありませんでした。いや、むしろ僕は、人生を変えなければいけませんでした。

成功するまでは、死んでも働けと言う信念で、なりふり構わずやってきました。家族をほったらかし、自分を捨てて、成功以外は何もいらなかった。ただ、成功すれば、何でも手に入ると思っていました。そんな先に待っていたのは、過重労働や家族の崩壊。精神がとことんまで消耗しきってしまい、自分を壊してしまいました。何もかも失ってしまった僕は、人生を変えるしか、生きることが許されないとさえ思っていましたから。

しかし、そこまで決意しても、自分を変えることが出来ずにいました。人生を変えるなんて、早々にできないし、簡単なものではないのだということ。たくさん失敗してきたから、これ以上は失敗したくなかったし、勇気が持てなかったのかもしれません。

そうしたジレンマの中で、もがき苦しみを味わいました。今でも、振り返ることは、怖くて避けたい部分です。しかし、その時の自分と向き合うことで、どうして自分が変れなかったのかが、少しずつ理解することが出来たのです。

人生が変わらないのは

結論から言えば、人生が変わらないのは、頭でばかり考えているからです。なにかあれば、ああでもない、こうでもないと自分の中で議論する人なのです。

何かを教えられたとしても、頭で情報を処理してしまうものだから、正しさや間違いにとらわれてしまう。だから、受け入れられるのは自分の理解が及ぶ範囲だけになってしまいます。つまり、自分の都合の良い部分しか取り入れないのです。

当時の僕も、自分を正当化ばかりしていました。色んな事に頑なになっていたのだと思います。言い訳ばかりが先行していたのだと思います。

言い訳って、頭でするものでしょ？心ではしないものですから。

これってどうしてなのかというと、思考は自分の意思をもとに物事を考えたりするということ。そして、何よりも思考している時は、嬉しい、悲しいなどいという気持ちは働きませんから。

自分の意思のもとだから、正しさに囚われやすくなるのです。つまり、頭で考えるばかりでは、自分の中で議論ばかりが行われて行動出来ないのです。

更に僕の実体験ですが、人生がなかなか変わらないことに、焦りや困惑が大きくなり、その思考さえもどんどん偏ったものになっていきます。ですので、本を読んだり、いい人に出会えても、どうせ自分なんてとか、自分には無理だという判断をしてしまい、どんどん行動しなくなってしまいます。

人生を変えるには

では、人生を変えることが出来る人はというと、心で感じる人です。

僕たちは人間です。時には失敗もするし、勘違いもします。しかし、その時に心から謝ることが出来るのかどうかです。思考を巡らせてばかりでは、自分に言い訳をして、出来事の意味を避けようとしてしまいます。

そこを、心で感じるのです。そうすれば、全ての意味を受けいれようとするのです。それは、思考ばかりで頭の中で議論ばかりしているよりも、多くのことから、多くのメッセージを受け取ることが出来るのです。

そのことで、生まれやすいもの。それは、感謝の気持ちです。

例えば、パートナーと口論となり喧嘩したりします。そこで、どんなに理屈を並べたところで、納得できないことは出来ないものだし、怒りや感情は収まりません。それは自分だけの価値観や意志の素に思考しているからです。
では、どうすればいいのかというと、心で相手を感じるのです。

それは、「愛や思いやり」です。相手がどうして怒っているのか。なぜ、イライラしていていたのか、相手を思いやり、相手のことを考えます。そこから、相手がどうして欲しかったのか、相手の想いに気づけるのです。心で感じようとしたから、相手の深い部分まで想像することが出来るのです。

本を読んでも、心で感じるから、深く感情を引き出すことが出来る為に、深く自分の中に刻み込むことが出来ます。より、その内容のメッセージを受け取ることが出来ます。それは、より成長することが出来ます。

何か出来事があると、思考で考えると、自分の考えの及ぼない部分では、理解することが出来ません。理解出来ないことは、受け入れられません。だから、困難や苦しさを感じやすくなります。しかし、心で感じてみて下さい。何かのメッセージではないかと思えるはずです。そう思えれば、例え、困難や苦難であっても、前を向けるのではにでしょうか。そして、それを学びだと捉えることが出来るのです。

これらのことは、全部、感謝が自分の中で生まれるものになり得ます。愛を持って受け入れることこそ、感謝の始まりなのではないかということです。

心が先。自分の中の心を意識すること。それによって物事のメッセージを感じ取れます。そこに感謝が生まれ、感謝の気持ちが行動を変えるのです。これこそ、人生を大きく変えるものになり得るのです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー