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家族の介護で考えたはなし

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両親、兄の介護、気がつけばヤングケアラーをやってたのかも知れません 渦中ではなかなか客観的にみることの出来ない介護のことをこの歳になり考えてみました
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目玉焼きのはなしと障がい者

玉子が好きである。 餃子とカレーの次に玉子料理が好きである。 目玉焼き、ゆで卵、スクラン…

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もがり笛の泣く里で

忙しかった一月は行ってしまい、気がつけば二月となっていた。 この二月を逃がさぬように急遽…

宮島ひでき
3か月前
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サイボーグが生きる町

海岸沿いの緑あふれる町で目を覚ました。 それはそれはすがすがしい朝だった。どこまでも続く…

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桜の思い出

誰でもある程度年齢を重ねれば、こんな思い出はあるのではないだろうか。 三月が終わりかける…

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頂戴したハガキに思う

年賀状は書いていない。 両親、兄貴の介護・看病の重なった一大事に乗じてバッサリ止めてしま…

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そして、考える

職場の調理の年上の女性から完熟トマトを頂戴した。 この季節、ご主人とともに貸農園で毎朝収…

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茶色の弁当

昨晩、台湾の母、黄絢絢さんから電話があった。私の書いたハガキが手元につくといつも老人ホームの若い女性職員の手を借りてLineで電話をくれる。 今月末に絢絢は94歳の年齢を迎える。絢絢たちも自分の意思ではない大きな時代の流れに木の葉のように翻弄され生きて来た人である。五人兄弟姉妹の中、絢絢一人がお母さんの面倒を看てきた。そして今を一人で生きている。 二年前他界した母ハルヱの事を絢絢はひできがいるから幸せだといつも言ってくれた。 絢絢は子が幸せでなければ親は幸せではない、とい

エッセイ 菊地教室『納得』

頑固な子どもであったそうな。 一度決めたことは何が何でも最後までやり通す、そんな頑固さが…

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単色のしゃぼん玉

出生時の無理が原因で生涯にわたる障害を背負わされた兄の治療費の大きさを感じ、私は子どもの…

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椿のいさぎよさ

先々週、愛知県田原市まで兄貴をたずねて行ってきました。 大阪から新幹線です。 今の流行り病…

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『サイボーグになりたい』

それはそれは切ない話です。 時は21XX年、地球上の環境問題は解決され、地球上の貧困は無くな…

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歳をかさねる

歳を重ねるってのは素敵な言葉だと思う。 でも、子どもの頃に自身がこんなに長生きするなんて…

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傍から見る他人のまんぞく

兄のいる障害者支援施設から「個別生活支援計画書」が送られてきました。 生活支援を受ける兄…

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ツバメが運ぶしあわせ

私の勤務先の最寄り駅、駅舎に巣作りしたツバメ、子たちは成長し、今にも羽ばたかんとしている。 この写真を見ながら話をしていると「つばめは幸運を運んでくれるんですよ」と教えてくれる人がいた。 ずっと忘れていた子どもの頃母が読み聞かせてくれたであろう『幸福な王子』を私は思い出していた。 王子の像はある街に立っていて、街を見渡し生活に困っている人々を見て心を痛めていた。 南の国エジプトに渡る予定のツバメがその旅の途中に王子の像で休憩をしたことから物語は始まった。 細かい内容は憶え