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日本のものづくり|monogoto #5 京ろうそくからたどる日本文化
京都という日本の伝統文化が色濃く残る土地で、古くから寺社仏閣に”日用品”として、和ろうそくは必要とされてきた。時代が移り変わる中で、和ろうそくは私たちにどのような可能性を見せてくれるのだろうか。
今回取材に訪れたのは、京都伏見にある中村ローソクさんだ。明治20年(1887)に創業してから、現在に至るまで、京都伏見で和ろうそくを作り続けている。その起源をたどると室町時代にまでさかのぼるのだそう。
日本のものづくり | monogoto #4 新しい伝統を〜最年少の職人が目指す新たな下駄像
スポーツの祭典が行われた今夏、「世代交代」という言葉を耳にする機会も少なくなかった。伝統工芸界を俯瞰すると、この世代交代こそ大きな課題となっているのは周知の事実。実際に取材を通して、現場からもそのような声はしきりに聴こえてくる。しかし一方で、若い世代が育ち、将来を担う人材が出てきているのも見逃してはならない。
今回お話を伺った『日光下駄みやび(https://www.nikkogeta-miy
日本のものづくり | monogoto #3 変わりゆく在り方と、変わらない価値〜風鈴のこれまでとこれから
夏も終わりを迎えているが、湿度の高い日本ではまだまだ気温以上の暑さを感じられる。そんな中、暑さを和らげる様々な工夫がこの国にはある。その一つが風鈴だ。涼しむために”音”を用いる文化は、どのように形成されてきたのだろうか。時代とともに変わりゆく風鈴の在り方にも目を向けながら、江戸風鈴を手掛ける篠原風鈴本舗の篠原惠美(しのはらえみ)さんに、風鈴のこれまでとこれからを語ってもらった。
風鈴の歴史と江
日本のものづくり | monogoto #2 ガラスと自分への挑戦〜Sghrで見たガラス作りと職人像
家で過ごす時間が増えた今、インテリアにこだわる機運が高まっている。上質なモノを通して、生活に彩りを加える楽しさを多くの人が体感していることだろう。中でも今回取り上げるガラス製品は、飲み物を注ぐ・食事を盛る・花を飾るなど、日常のあらゆるシーンで頻繁に用いられている。職人の手で作られた美しいガラス製品で、暮らしを彩るのはいかがだろうか。
今回取材をしたのは、千葉県九十九里町に工房を構えるSghr(
日本のものづくり | monogoto #1 その灯火に想いを馳せる~和蝋燭の魅力
人類がここまで進化するにあたって、火の使用は欠かせない要素の一つであった。ものづくりにおいて、食べることにおいて、そして、明かりを灯すにあたって。火はあらゆるシーンで活用がされてきた。もっとも、現在は火に代わって電気が使用されることが多くなっているが、それも人類の歴史から見ればまだごくわずかな期間である。
長きに渡って人類の生活に寄り添ってきたからだろうか。灯火は、どこか落ち着きをもたらしてく