なおたか

東北地方の小さいけれど素敵な私立小学校で働いています。 教育に関することをつらつらと書…

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東北地方の小さいけれど素敵な私立小学校で働いています。 教育に関することをつらつらと書いています。 ただし、ここで書かれていることは個人の見解であり、勤務校や法人の意見を代表するものではありません。

マガジン

  • なおたかの『縦横無尽』

    高橋尚幸と申します。。 教育に関する雑感、授業実践の紹介、校長としての発見などを書いています。 週に1~2度程度、記事をアップします。やる気を強制的に維持するため、毎月100円をいただいております。 なお、記事の内容は個人の見解であり、所属先を代表するものではありません。

最近の記事

「教室内の差別構造」誕生前夜その2 そして発生へ

行事で「みんな楽しく」!?みんなで楽しい学校を作ろうとする時、まず利用されることが多いのが学校行事だ。 東北地方は今が運動会シーズンである。運動会と言えば秋!という学校も多いかもしれないが、東北地方は春に運動会をやる学校が多いらしい。秋は稲刈りで忙しいから保護者が運動会に来られないために春の運動会が増えた、という説を聞いたことがある。本当かどうかわからない。そもそも、春だって田植えで忙しい農家さんも多いんじゃないかなあ。 それはさておき、教員が「楽しい学校にしよう」「みんな

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    • 「教室内の差別構造」誕生前夜その1

      まだ待っていただきたい前回の記事にも多少なりとも反響をいただいた。本当にありがたい。 心から御礼申し上げます。 「どうやって壊すのか」というコメントもいただいたが、でも、まだ待っていただきたい。世の中はどんどん待てなくなっている。ヒット曲からイントロもAメロもBメロも無くなり、サビから始まるようになったと言われてい久しいが、教育に関する話も「サビから始める」風潮だ。 けれど、教育に関しては、それではうまく進まないと思っている。 教育の「やり方」には「考え方」が透けて見える。教

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      • 教室内差別構造を壊す

        2年前にブログに書いた内容を大幅にリライトしたものである。 何かが変わったここ数年、私が取り組んできたことを一言で表すなら“教室内の差別構造を壊す”である。 教室内の差別構造 7~8年前から「学校で何かが変わった」と感じ、5年前から発信を始めた。私が管理職になる決心をしたのも、教室内の差別構造を完全に壊すには、1年や2年では不可能だと思ったからである。 以前は「スクールカーストを壊す」という言い方をしていたが、世間一般で言われるスクールカーストの問題と、私の言いたいことに

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        • プロとして

          大学受験の面接で私は、地方の国立大学教育学部を卒業した。最初は別の大学を志望していたが「教員になるなら、ここがいい」と高校3年時の担任である佐川先生に勧められて決めた。しかも、佐川先生は、他の先生から大反対を受けたにも拘わらず、私を推薦入試に推してくれた。センター試験を使う推薦だったが、私はセンター試験を大失敗して、予想よりも50点近く低かった記憶がある。一般だったら、もしかしたら危なかったかもね。というわけで、佐川先生は私の大恩人だ。お元気だろうか。 さてさて。私が受けた教

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        記事

          「良い授業」は立場で変わるのだ

          こんな授業、あなたはどう感じるだろうか架空の授業である。 国語。「書くこと」の授業。自分の大切にしてる「宝物」について、理由をつけて紹介する作文を書く単元。 授業者が単元のねらいを簡潔に説明し、授業者が書いた「先生の宝物」という作文を読む。 授業者「先生の作文には『宝物』と『なぜそれが大切なのかの理由』が書いてありました。理由にはどんな種類があるかもプリントにのせておきました。あなたは何を紹介しますか。なぜそれが大切なのですか。ノートに書きましょう。書き終わった人は、友達と確

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          研究授業100回

          定期購読100円、1記事でも100円私は心配性だ。 記事を一つだけ購入できるようにしたら、数名の方が購入してくださった。しかも、複数の記事を購入してくださった方もいらっしゃる。ありがたいけれど、ふと心配になった。 定期購読(読み放題)でも100円なのに、200円、300円を払ってくださっている方がいる。もしかして、1記事100円にしたから、定期購読と間違えたのかもしれない。どうすれば良いだろうか。1記事50円の設定ができればいいのに。 研究授業は無駄だ!?さて。「最近聞かな

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          続・一斉指導ができるようになってから『学び合い』を始める

          ちょっと驚きました予想していたよりも、反響が大きいので、このテーマについてもう一度書いてみようと思う。感想などをくださった皆様、ありがとうございます。私自身は、一斉指導ができるようになってから『学び合い』を始めた方が良いと思わないので、そうおっしゃる方の本当の気持ちは分からない。半分予想半分妄想といった感じで、どうしてそうおっしゃるのかを考えていきたい。 授業技術が必要だから!?「一斉指導ができるようになってから『学び合い』を始めるべきだ」 と主張するのはなぜか。 第一の理

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          子供達は教師の鏡だ

          かつては散々聞いた言葉だけれど私が初任の頃には散々聞いた言葉だけど、最近はとんと聞かないこの言葉。 「子供達は教師の鏡だ」 どうだろう。皆さんは今でも耳にするだろうか。 その意味は、「子供達の言動は教員の指導の結果であり、子供達がどんな状況かは、教員の立ち振る舞いや指導力を反映している」といったところだろうか。 この言葉、私は初任者の時に、指導のF先生に言われた記憶がある。才色兼備で、英語もフランス語もピアノもできて、授業も素敵で、本当に素晴らしい先生だった。私みたいなダメ初

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          子供達は教師の鏡だ

          一斉指導ができるようになってから『学び合い』を始める

          最近、あまり語られない言葉noteはいい!非常にいい!書こうとする気持ちが湧いてくる。 わざわざお金を払って読んでくださる方が数人であっても居てくださることが非常に嬉しいからだ。感謝しております。ありがとうございます。 これから2、3回書こうと思っているテーマがある。それは「最近、あまり語られない言葉」だ。 今回は「『一斉指導ができるようになってから『学び合い』を始めるべき」について、私の考えをつらつらと書いていこうと思う。 なぜなら荒れるからこの言葉、最近もちょくちょくネ

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          ライフ・ワーク・バランスが苦手だ

          私には無理だ何が無理って、「ライフ・ワーク・バランス」ってやつである。 ライフ・ワーク・バランスについて検索してみたら、こんな説明が出てきた。 簡単に言えば、「仕事も、私生活も、どっちも充実」ということだろう。と、簡単に言ったが、果たしてこれを実現させられる人がどれほどいるだろうか。 「どっちも充実なんて無理。『どっちもそこそこ』で良いじゃない」と言いたくなるところだが、そこそこだってかなり難しい。あくまで私が見てきた範囲に過ぎないが、「そこそこで良い」と言ってそこそこの

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          『学び合い』批判と私の責任

          『学び合い』への批判2010年から、私は『学び合い』を始めた。 そして、ほどなくしてブログやTwitterでの発信も始めたのだけれど、それから数年間は、よく批判的なコメントを書かれていた。具体的な批判ならまだマシなのだけれど、私の授業を全く見たことがないはずの人たちから、かなり酷い言葉を投げつけられたこともある。 その後、私は「自分の実践を広く公開する」という作戦をとった。教育実践論文を書いたり、雑誌に記事を書いたり、多くの人に授業を見てもらったり。それによって、私個人への批

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          『学び合い』の魅力

          本当に「見捨てたくない」と思っているのか『学び合い』を象徴する言葉が「一人も見捨てない」だ。 「だった」と言ってもいいかもしれない。 「一人も見捨てないためには、『学び合い』しかない」というような断定的な主張だと受け取られた結果、「一人も見捨てない」という言葉がネガティブな作用を生むこともあったようだ。段々とネット上では見かけなくなってきたように感じる。 「なおたかさん、そんなの当たり前だよ」私自身も嫌な経験がある。 先輩に、 「『一人も見捨てない』なんて、そんなの当たり前

          『学び合い』の魅力

          『学び合い』と私

          昨日から公開している「定期マガジン」と言う名の不定期マガジン。 お陰様で数名の方にご登録いただいた。 noteに毎月500円支払う必要があるらしく、さらには手数料なども必要なのだけれど、とりあえずはトントンになるくらいの人数のようだ。購読料100円は利益目的ではないが、でも、感謝である。読んでくださる方がいるのだから、可能な限り書きたい。 最低限のノルマは月に2回、目標は週に1回の更新と思っているが、こんなのは初速はよくても段々失速するのは分かっている。とりあえず、最初くらい

          『学び合い』と私

          自己紹介

          過去の私私は2010年ごろから『学び合い』(二重カッコの学び合い)を実践してきた。2011年に東日本大震災で被災し、非常に苦しい経験をしたが、私は『学び合い』のおかげで教員を続けることができたと本気で感謝している。その恩返しの気持ちを込めて、それから10年間ほど、アウトプットに取り組んできた。 私の過去の実践がネット上で読めるものがいくつかあるので、自己紹介代わりに紹介させていただく。 ①「東書教育賞」に応募した論文 https://ten.tokyo-shoseki.co

          定期マガジンを始めることにした

          筆力が確実に落ちている自分に文才があるとは思わない。回りくどい文章を書くタイプだと分かっている。でも、文章を書くこと自体は好きだ。 以前は、ほぼ毎日、ブログを書いていた。仕事が忙しくても、子供が生まれても、それでも書いていた。 書くネタが豊富にあったわけでもない。書けたのは「書く」と決めていたからだ。書けるから書いたのではなく、書いているから書けたのである。 理由はそのうち明らかにするけれど、数年前からブログを書かなくなった。そうすると、どんどん文章を書くのが遅くなっているの

          定期マガジンを始めることにした

          マスクの話

          4月1日から学校でもマスクは任意の扱いになった。いやいや、ちょっと待て。もともとマスクは任意たったんじゃないの!?と言う話は置いといて、とにもかくにも、4月1日からは学校においてもマスクの着用は個人の判断となったわけである。 もちろん一足先に3月13日から、一般生活においては、マスクは個人の判断に任せるとなっていたわけだが、一応小学校で働く身として、3月31日まではマスク着用と、自分の中で決めていた。 4月1日土曜日、私の勤務校は、第一、第三、第五土曜は勤務日となっている。4

          マスクの話