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サウンドスケープ考察

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私的なサウンドスケープ研究紀行です。
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父母ヶ浜(香川県三豊市)のサウンドスケープ雑記

父母ヶ浜(香川県三豊市)のサウンドスケープ雑記

四国の香川県三豊市にある父母ヶ浜(ちちぶがはま)に、縁あって訪問してきた。

引き潮時にできる巨大な水たまりを使った、ウユニ塩湖のような鏡面になる神秘的な写真が撮れると話題になり、いわゆる「映え」スポット化したことで、年間来訪者が5,000人→50万人(100倍!)になったビーチだ。

特別な場所になるに至る2つの画期サウンドスケープを味わう前に、このビーチが地域にとって特別な場所である理由につい

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私とシェーファー(日本サウンドスケープ協会誌 Vol.23 に掲載)

私とシェーファー(日本サウンドスケープ協会誌 Vol.23 に掲載)

私が会員として所属している「日本サウンドスケープ協会」の協会誌へ、サウンドスケープという概念の提唱者であるR・マリー・シェーファー(1933〜2021)との出会いについて寄稿させていただいた文章を転載します。

※ 一般公開版は一部非公開となりますが、充実の内容でワタシ的にはとても楽しい。

それでは、以下寄稿文となります。

私とシェーファー

シェーファーをどこで知ったのか、実はよく覚えていな

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マイク立ててきました@西鶴屋橋(横浜駅西口付近)

マイク立ててきました@西鶴屋橋(横浜駅西口付近)

大学院の研究がひと段落したところで、身近なサウンドスケープスポットの情報を聞きつけました。横浜駅西口近くにある「西鶴屋橋」には、日本初となる橋へのサウンドスケープデザインが施されているとのことです。早速行ってみましょう。

上記の通りの奥に、今回のフィールドレコーディングスポット、西鶴屋橋があります。

そして、石碑には橋に込められたデザインの意図が記載されていました。

特に最後の一文に、デザイ

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南魚沼市浦佐地域のサウンドスケープ(音風景)を捉える調査

南魚沼市浦佐地域のサウンドスケープ(音風景)を捉える調査

※ 私は京都芸術大学大学院の学生(MFA課程)でもあり、デザイン思考と地域風土の研究を行っています。大学院ライフも残り半年となりましたが、今回は取り組んでいる研究についてのnoteです。

先日の現地調査にて行った、フィールドレコーディングの記録をまとめてみます。場所は、新潟県南魚沼市浦佐地域です。
この地域では、イギリス発祥の歩きながら自然を楽しむ「フットパス」というアクティビティを提案、展開し

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