守山もりお

59歳 芸術大学通信部 文芸コースの学生! だったけど卒業し、現在の肩書は「無職」or…

守山もりお

59歳 芸術大学通信部 文芸コースの学生! だったけど卒業し、現在の肩書は「無職」or「フリーター」 工学部機械工学科卒 → 機械エンジニアとして30年以上勤めた会社を56歳で早期希望退職 → 芸術大学生に転職 → 卒業 京都の嵯峨在住

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  • 50代の大学生日記

    56歳で会社を早期退職して通信制大学に入学したおっさんが、59歳で卒業するまでの3年間の日記

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京都お花見事情【嵯峨野ぐらし43】

 春爛漫ですね。  ただいま京都は満開の桜が桜吹雪となり花筏になりと、日本人のDNAに花見に行こうぜ!と訴えかける季節です。  とはいえ、オーバーツーリズムでどこに行っても外国人観光客ばかりで、ウチから嵐電に乗って街に出るのも常に満員でイヤになる今日この頃、それでも年に一度ぐらいはお花見を!ということで、早朝の嵐山と夜の祇園圓山公園へ出かけてきました。  嵐山も朝七時はまだこんな感じ。  最近は朝の散歩もごぶさたでしたが、この時間なら、人混みを気にせず歩けそうですね。それ

    • 【50代の大学生日記 最終話(第58話)】ああ、卒業式で泣かないと~

       3年にわたってお送りしてまいりました「50代の大学生日記」シリーズですが、ついに今回が最終回となってしまいました。私が「50代」を卒業し60代になるまではあと9ヶ月ぐらい猶予があるのですが、それ以前に、私は今年度、めでたく京都芸術大学通信部 芸術学部芸術学科文芸コースを卒業したので、明日からは大学生ではなくなるからです。しかし、私から「学生」の肩書きを取ったら、「フリーター」か「無職」になってしまいます。Noteで有料記事を書いて、確定申告できるぐらいになったら「文筆家」と

      • ご近所を歩く(伝説の泡姫編)【嵯峨野ぐらし42】

         相変わらず昼間は外国人観光客で満員の嵐電、春節の前にはオール中国語の広告が登場するなど、ますますの盛況ぶりです。  でも、嵐山周辺は、実は高齢者人口比率が高かったり、渡月橋周辺は景観保護のため街灯がなく、店屋さんも日暮れと同時に一斉閉店するなど、昼間の賑わいがウソのように夜は寂しく静かなところで、JR嵯峨嵐山駅や嵐電嵐山駅も早朝夜間は無人駅になるぐらいです。夜の9時過ぎに嵐山から市内へ向かう嵐電に乗ると、乗っている人の多くは嵐山の店屋さんでの仕事を終えてヘロヘロになった人

        • 【50代の大学生日記 第57話】堺で火縄銃を作っていた話

           大阪の堺に住む娘に野暮用があり、ちょこっと出掛けてきました。堺市は関空や和歌山へ行くときに何度も通っていますが、これまで駅で降りたことはほとんどありません。  せっかくなので、娘宅の近くに観光できるところはないかと調べてみたら…  ありました! 鉄炮鍛冶屋敷! 今月オープンしたばかり! 日本で唯一現存する鉄炮鍛冶屋さん跡のようです。  先月、韮山反射炉で、電気がない時代に大砲の砲身をどのように作ったかを知り、驚嘆したばかりですが、鉄炮は大砲以上に精度よく作らなくては命中率

        京都お花見事情【嵯峨野ぐらし43】

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        • 50代の大学生日記
          59本

        記事

          【50代の大学生日記 第56話】2月も終活旅行(後編 韮山反射炉の巻)

           土肥温泉で一泊し、翌朝路線バスで修善寺へ向かいました。土肥の漁港街をひと回りしたバスは険しい山に入って行きます。伊豆の山々がこんなに険しいとは知りませんでした。山を下ると修善寺、三島からこのあたりまでは平地が広がっています。  修善寺駅から伊豆箱根鉄道駿豆線(通称いずっぱこ)に乗り伊豆長岡駅で下車。  今日の目的地へはこの駅から徒歩で向かいます。人も車もあまり通らない、両側に田畑が広がる道をとぼとぼと歩くこと約30分、ようやく到着です。以前は伊豆長岡駅からバスもあったよう

          【50代の大学生日記 第56話】2月も終活旅行(後編 韮山反射炉の巻)

          【50代の大学生日記 第55話】2月も終活旅行(中編 土肥金山の巻)

           前編で清水港から駿河湾フェリーで伊豆半島に向かった私、わずか70分で半島西海岸の土肥港に着きました。  前編で書き忘れてましたが、清水港は日本三大美港のひとつだそうです。「日本三大○○」は往々にして、「三大大仏」が奈良、鎌倉ともうひとつのように2つ目までは誰もが納得できるけど、3つ目を名乗る大仏が明らかに2つ目より格下だったり、われこそが3つめだと名乗る大仏が全国にいくつもあったりとしがちですが、「三大美港」は全国どこで聞いても神戸港、長崎港、清水港で統一されており、「清水

          【50代の大学生日記 第55話】2月も終活旅行(中編 土肥金山の巻)

          【50代の大学生日記 第54話】2月も終活旅行(前編 清水港の巻)

           卒業制作の単位が認定され、よっぽどの計算間違いか大きな勘違いがない限り、3月には大学を卒業できそうです。とはいえ、私から「大学生」という肩書を取り上げたら、職業は「フリーター」になっちゃうし、この「50代の大学生日記シリーズ」も強制終了になってしまう。4月からは、『生きているうちに行ってみたかったところへ行ってきた! 終活旅行シリーズ』にでも改めようかと思案している今日この頃です。  学生バイト(自称)で書道用品店の肉体労働全般をやっている私、先日京都の某「外資系超高級ホテ

          【50代の大学生日記 第54話】2月も終活旅行(前編 清水港の巻)

          【50代の大学生日記 第53話】私はマイクロ地主

           バイトの昼休みにコンビニに行ってみると、こんなことになっていました。ミニのり弁が山積み! 発注数を2にしようか3にしようかと悩んだ末に、32とインプットしてしまったようです。  いや、全然値引きしてないじゃん。関西人はよろしくお願いされても、この値段じゃあ買いませんぜ(笑)  と人のことを笑っていますが、バイト先に戻ると倉庫に巻紙がいっぱい! 全部で560本あります!  巻紙は腐るものではないので、いったいいつからあるのかわかりませんが、アウトレット品で安売りしても売れ

          【50代の大学生日記 第53話】私はマイクロ地主

          【50代の大学生日記 第52話】 卒業旅行? いや終活旅行? (後編)

           東京一泊二日の旅の2日め、寄席の昼の部を見るつもりだったけれど、昨夜の浅草演芸ホールで笑い疲れてお腹いっぱい。2日めは何をして時間をつぶそうか?  この年齢になるまで箱根には行ったことがないから死ぬまでには行きたいけど、どうせなら温泉旅館にでも泊まってゆっくり行きたいし、日光にも行きたいけど半日やそこらで満足に観光できないだろうし、映画「下妻物語」を見てその存在を知った牛久大仏も一度は拝ませてもらって登頂したいけど、アクセスを調べたら平日は路線バスが3往復しかないようだか

          【50代の大学生日記 第52話】 卒業旅行? いや終活旅行? (後編)

          【50代の大学生日記 第51話】卒業旅行? いや終活旅行? (中編)

           福生をあとにした私が次に向かったのは浅草でした。私は落語が好きで、東京へ行くときはたいてい、浅草演芸ホールや新宿末廣亭、池袋演芸場といった寄席へ立ち寄るので、浅草へはちょくちょく行っているのですが、浅草寺を参詣したのはたぶん30年ぶりぐらい。現在の戸籍上の妻と結婚する前に「花やしき遊園地」にいっしょに行ったような記憶があるので(どんなシチュエーションだったか思い出せないが・・・・・・)それ以来かもしれません。  ということで、まず訪れたのは金龍山浅草寺。  しかし、そこら

          【50代の大学生日記 第51話】卒業旅行? いや終活旅行? (中編)

          【50代の大学生日記 第50話】卒業旅行? いや終活旅行?(前編)

           私のひとつめの本業である通信制大学生は、すでに卒業制作を提出したので、今月末の口頭試問までとりあえずお休み、ふたつめの本業であるサンタクロースは支部会計などの支部代表としての年度末のシメの仕事が若干残っているとはいえ、それさえ片付ければ半年ほどはお休み期間。本業ではないけど唯一の収入源であるバイトも歳末セールが終わりただいま絶賛閑散期。 ということで、ようやく時間ができたので、平日にバイトの連休を取って一泊二日の旅に出てきました。  こんなおっさんでも一応大学生なので、この

          【50代の大学生日記 第50話】卒業旅行? いや終活旅行?(前編)

          【50代の大学生日記 第49話】全然知らんかった書初用紙の世界

           皆さん、明けましておめでとうございます!  私は今年、大学を卒業できそうで喜ばしいことなのですが、学生という肩書がなくなってしまうと私の職業は「フリーター」になってしまうわけで、「文筆家」とか「書家」と名乗れるように頑張りたいところです。昨年は卒業制作に励むあまり疎かにしていた書道や短歌の道も、今年は五感を磨いて精進していきたいものです。  さて、京都の書道用品店で「学生バイト」をしている私、店で扱っている書初用紙といえば「八つ切り」と呼ばれるサイズと「六つ切り」と呼ばれる

          【50代の大学生日記 第49話】全然知らんかった書初用紙の世界

          【50代の大学生日記 第48話】訪問サンタさんからブックサンタさんへ御礼

           今年も残りわずか。Noteの次回作は来年だなと思いつつ、一週間前のチャリティーサンタ活動を思い出して、「#ブックサンタ」で検索をかけてみると・・・・・・  ブックサンタ2023で、ひとり親家庭や貧困家庭の子ども達に本を寄付いただいた方の記事が何件も! 初めてサンタになりました!という方も半分ぐらい。この活動が年々拡がりをみせているのは嬉しい限りです。これは今年のうちにお礼を言っておかないと!!ということで、急遽執筆を始めました。  申し遅れましたが、私はNPO法人チャリティ

          【50代の大学生日記 第48話】訪問サンタさんからブックサンタさんへ御礼

          【短編小説】サンタ採用試験

           「では、次回は来月5日の10時に来てください。ご苦労様でした」  ハローワークは指定された時間に出頭しても、就職相談窓口で呼ばれるまで30分は平気で待たされる。どうせおまえら失業中でブラブラしてるんだから少しぐらい待ってろとでも言われているようだ。今日などは1時間以上待たされた。このペースだと定時に帰れなくなりそうだと相談員が悟ってペースアップしたのか、就職活動の状況を根掘り葉掘り聞かれることもなく、俺の番はあっさりと終わってしまった。 「あぁ、ところで三田さん」  俺が席

          【短編小説】サンタ採用試験

          ラジオが聞こえにくくなった話【嵯峨野ぐらし41】

           私の朝はラジオから始まります。子どもの頃からラジオで育ち、英語はNHKラジオと「百万人の英語」で、受験勉強は「旺文社提供 大学受験ラジオ講座」で学んだ筋金入りです。今にして思えば、ラジオ講座では、竹内均先生に物理を習うという普通に高校や予備校に通っていてもできない経験をしていたわけで、もっと真剣に聞いておくのだったと反省したいぐらいです。(竹内均先生は東大名誉教授にして日本を代表する地球物理学者でしたが、「青少年への正しい科学知識の啓蒙」に情熱を注ぎ、科学雑誌『Newton

          ラジオが聞こえにくくなった話【嵯峨野ぐらし41】

          【50代の大学生日記 第47話】かしもんやってなにもんや?

           祝 阪神タイガース 38年ぶりの日本一! 38年前、私は下宿にテレビがなかったので、名古屋出身でドラゴンズファンと、タイガースには縁もゆかりもない小林くんの下宿でテレビ観戦してました。小林くんは今も昔もタイガースなんてどうでもいいと思っていることでしょう。タイガースが今後38年間日本一にならないとすると、次の日本一のとき、私は96歳。まあ生きてないでしょう。38年前、48歳だった私の父は、阪神優勝にかこつけて飲み歩いていたことでしょう。しかし、結局、生きているうちに再びタイ

          【50代の大学生日記 第47話】かしもんやってなにもんや?