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377.撮る側って、逆に考えると、意外と、撮られるのは嫌がる。それは、何かで利用されたら困る、と考えているのだから不思議ですね。

撮る側の身勝手な解釈がある。

相手に気づかれなければ写真や映像を撮ってもいい、と言う人がいる。そうでなければ写真なんて撮れないし、人を傷つけているわけではない、という。
だが、「見る自由」「撮る自由」などと言う権利を主張していようが、それは「隠し撮り」「盗み撮り」、「盗撮」ですよね。

今や、どこでも、かしこでも誰もが写真や映像を撮りまくっている。
町を歩いているだけで誰かしらがシャッターを切っている。
もちろん、居酒屋でもカラオケ屋でも、どこでも撮る。

もう、写真を撮ることが当たり前。
マナーや常識などない気がする。

それでも「撮る自由」を言い続けている人たちがいる。
写真は凶器、いつでも暴力になりえるもの。

ほとんどの人たちが内容こそ違うが「盗撮集団」のように思えてしまう。
街を歩いている可愛らしい女性がいればすかさず撮る。
格好いい男性がいれば女子たちは騒ぎながら写真を撮る。
相手に写真を撮っているということがわかれば「暗黙のルール」だといって許可済みだという人がいる。
嫌なら「やめてくれ...」と言えばいいし、言わなければオッケーだと勝手に解釈する人たちもいる。
しかし、相手が気づかないものがほとんどだとしたら。
それは「盗み撮り」「隠し撮り」「盗撮」と言える気がする。

そして、あくまでも取るだけの行為でSNSに投稿しているわけじゃあない、と言い張る人たちもいる。
「使用していない」「利用していない」と言う言い分だが、それでも人に不快感を与えたり、傷つける場合がある。

なんのために写真を撮るのか?
可愛らしい女性、美人だから撮る。
だけどその写真は自分だけ保存して見るだけのものなのだろうか?

写真を撮る者たちはその写真が気に入ったものであれば必ず誰かに見せたくなるもの。ラインやメールで送る場合もある。
だが、その送った者がなにかしらで拡散する恐れもある。

「肖像権」って、一言で言えば、「個人が私生活において、自分の顔や姿をみだりに撮影したり、撮影されたものを勝手に公表されない権利」(憲法13条)のこと。

ただ、他の何かに使用しなくとも、相手に何かしら不快を与えたり、傷つける行為自体「肖像権侵害」になる。

もし、自分の写真が誰かに撮られたら、怖いと思いませんか?

それも信頼関係のない見知らぬ相手。
「撮らせていただいて良いですか?」と断る人であれば、誰もが嫌だとか、良いですよといえるが、勝手に撮るという行為は人を傷つけてしまう。

撮る側って、逆に考えると、意外と、撮られるのは嫌がる。
それは、何かで利用されたら困る、と考えているのだから不思議ですね。

【記者登場】自らも被災、故郷でシャッターを押した 「写真を撮らないでと言われ…」

Twitter画像投稿で肖像権違反の損賠賠償とされた裁判例


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※本内容は、しばらく「肖像権」シリーズとなります。
我が国、1億数千万人、すべてがスマホを持つ、一億総カメラマン時代。
現在、様々な場所でこの写真、映像の問題がトラブルとなっています。写真や映像を撮影した者には「著作権」があり、写された者には「肖像権」があります。「撮る側」には「撮る権利」があるといいますが、撮られる側には「撮られたくない権利」というものがあります。
もっとも大切なことは「撮る側」は人を傷つけてはならないという最低限度のルールやマナーが必要になります。
撮っただけであくまでも「個人的利用」「私的使用の範囲」だという人もいますが、たとえ、公表し、使用しなかったとしても、「隠し撮り」「盗撮」のような、悪質なものもあります。「撮る行為」というのは利用の仕方によっては「暴力」と化します。あまりにも安易に写真や映像が簡単に撮れる時代だからこそ、注意と配慮が望まれます。

本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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