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日々書いた詩をまとめます。幸せな詩を書きたい。
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8月6日

8月6日

死者を弔い、祈るのは

自分と世界の折り合いをつけるため

忘れないよ

と死者に言い

忘れない

と自分に言い聞かせる

確実に、たしかに、

そこに、そのとき、

生きていた人のことを思い

2度と戦争を起こさないと誓うため

戦争は間違っていると確認するため

長風呂ファミリー

長風呂ファミリー

わたしたちは長風呂ファミリー

スマホを各々持ち込んで

交代に長風呂に勤しむ

長風呂マザーは

韓流ドラマ

長風呂ブラザーは

ゲームの動画

長風呂シスターは 

アイドルの動画

毎日毎日

長風呂ファミリー

お風呂の時間に命をかける

温かいお風呂は

長風呂ファミリーの味方

満足にお湯が出ない

シャワーは

長風呂ファミリーのエナミー

おなじあじ

おなじあじ

昨日も今日もおなじ味
今日も明日もおなじ味

何を求めていくのかは
よくわからないけれど・・・

お腹を満たすため?それを食べたいの?おいしいの?

よくわからないけれど

場所をもとめていくのだと
そこらの人が言っていた

ほんとう?

本を読むおじいさん
異常なほどの荷物を持ったおばあさん
勉強をする受験生
ぷくぷくの男の子とお母さん
つやつやな髪の毛の女の子たち

みんなはなぜここにいるの?

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あたらしい朝

あたらしい朝

おかあさんは

今日を眠ったら、朝がくると言っていた

それで、僕は思った

ずっと起きていたらなにがくるんだろうって

おとうさんは

太陽が登ったら朝がくると言っていた

それで、僕は思った

太陽が登らなかったらなにがくるんだろうって

ぼくはこうおもうんだ

ぼくや、おとうさんや、おかあさんが

朝がきてほしいと思ったら、あたらしい朝がやってきてくれるんだって

あたらしい朝はとてもやさし

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灰色の海

空はどんやりと曇っていて

雨がしとしと降っている

昨日はあんなに青かった海が

今日は白く 鈍く 光っている

空気までゆっくり ゆったり流れていて

磯の匂いを近くに感じる

鼻のおくの、おくの方に

お土産を 吟味する 旅の友を待つ

いきもの

いきもの

青々としたはらっぱの向こう

草は生い茂り

しっとりと水滴を含んでいる

少し霧がかかっていて

影はいつもより近くに見える

2本のツノがすっとそびえ立ち

2つの目がこちらをじっと見ている

ずっと、ずっと見られている

思わず息をひそめる

動いてはいけない

片方の耳が小さく動く

湿った鼻が小さく震える

(きみはどこから来たの?)

となりの村から

(きみはニンゲン?)

わか

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ひかり

ひかり

凍えるような寒い日にも、

束の間の暖かな陽射しがあること

鬱蒼とした森の奥にも、

風に揺れる木漏れ日があること

深い哀しみにくれる夜にも、

必ず朝はやってくること

君のために祈ろう

寒さの中で凍えないように

暖かな陽射しを見つけられるように

**********************

これは結構、昔、高2?のとき作った詩です。詩をまとめているのの題名を「ひかり」にしていた

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こころ

こころ

こころがしんどい夜には

赤ちゃんになって
手を握って

ねこになって
まあるくなって

いしになって
無口になって

木蓮になって
ぽっ と笑って

みかんになって
ぎゅっ として

鳥になって
空を飛んで

川になって
流れていって

星になって
光を届けて

くらげになって
海をただよって

恋人の
ふとんにもぐりこんで
寝るの

雪の日はとくべつ

雪の日はとくべつ

雪の日はとくべつ
普段とは一味違ってる

いつも緑のモミの木は
白いコートをまとってる

色白美人のあの子の頬は
かわいく赤いろに染まってる

雪がやむのを気にするみたいに
空をついつい見上げてしまう

大人も子供も近所の犬も
なんだか浮き足立っている

雪が作る非日常を誰もが愛している

だから

雪の日はとくべつ

はらっぱ

はらっぱ

このはらっぱがなくなれば
あのネコたちはどこをお散歩するの?

このはらっぱがなくなれば
虫たちはどこに住むの?

このはらっぱがなくなれば
わたしはどこから夕日を見るの?

このはらっぱがなくなれば…

穏やかな気持ち

穏やかな気持ち

それは

晴れた日に
海がキラキラ輝いているような
穏やかな気持ち

あるいは

森の中で
雨の音を聞くような
穏やかな気持ち

いろいろな種類の
穏やかな気持ち があるけど
わたしはいま 健やかな気持ち

それは

たけのこが
ぐんぐん伸びて
竹になるような
健やかな気持ち

あるいは

自転車のペダルを
力強く踏んで
風をきるような
健やかな気持ち

ピンク

ピンク ピンク
ピンクの赤ちゃん

ピンク ピンク
ピンクのおばさん

ピンク ピンク
ピンクのお兄さん

ピンク ピンク
ピンクのおじいちゃん

ピンク ピンク
ピンクのハダカデバネズミ

直立不動のおじさん

駅に
直立不動のおじさんが立っている

直立不動で
電車を待っている

黒いロングコートを着て
黒いメガネをしている
直立不動のおじさん

まっすぐ前をみて
きっと今日のご飯について
考えている