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求道学 Seekers light

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このマガジンのテーマは「真摯に未来を企み、真摯に人生を創る」です。 それは社会の枠組みが猛スピードで変わる我々の時代の「新しい道徳」を目指す求道学のメッセージです。 求道学は… もっと読む
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記事一覧

求道具2Side A 人生の学びを再定義する   LIFESHIFTの時代を生きる

求道具2Side A 人生の学びを再定義する   LIFESHIFTの時代を生きる

学ぶこと/学習を再定義する

ここ10年ほど、前職パイオニアとマイクロソフトの時代に、テクノロジーを通して、教育にいろいろな変革を起こすお手伝いをしてきました。そのなかで、日本における教育の過去を調べ、現在を共に生き、そして自分なりに未来を見渡してきました。

活動をすればするほど「どうもなにかが違う」と、違和感を抱き、この違和感がどこから来るのかをずっと考え続けてきました。

結局、いまのように

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求道具1 FIRE世代へ ゴキゲンでヤリガイのある人生のために伝えたいこと

求道具1 FIRE世代へ ゴキゲンでヤリガイのある人生のために伝えたいこと

ハイペースな時代だからこそ、大事なことはゆっくり考える

とてもスローなペースで書き進めているnoteがあります。

「求道学 Seekers Light」といいます。

求道学 Seekers light|太田泉 / 太泉|note

5年ほど前から取り掛かっていて、やっと半分程度仕上がった段階で、少しずつ発表しています。

3か月で1章程度書き足しては、戻って修正してと、どうもバルセロナの聖家

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序 はじまりの詩

序 はじまりの詩

大寒の頃  門前で私を迎えながら 師匠が 語りました

友よ
あなたに 迷いがあるなら
あなたが ここに来たのは正しい

わたしは 友として あなたに言おう
まず 止まれ
そして 正しく問え と

正しい問いを得れば
正しい行いは そこに現れる

安易に 答えだけを求めて
あてもなく さまよってはいけない

だから 友よ
あなたは 正しい問いを 得て 
ここに来たのだ

なぜなら ここは 
正しい

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正問  嘆く人よ

正問  嘆く人よ

立春の頃 梅のつぼみを眺めながら 師匠が 語りました

さて 嘆く人よ

あなたは どこかで 行き詰っている
あなたは 失敗して 行き場をなくしている
あなたは 孤独で 誰も信用できないでいる
あなたは 不満と欲望だらけで
なにをしても満足できないでいる

では 友よ
いったい あなたの苦悩は どこから来るのだろうか

あなたの嘆きが どこから来るのかを
正しく 問いかけたことが あるだろうか

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人生編 1 より善く行う 営みの積み重ね

人生編 1 より善く行う 営みの積み重ね

雨水の頃  たちのぼる霧を目の前にして 師匠が 語りました

友よ
大事なものは ひとの目では見えない
星の運行も 太陽の動きも 地球の回転も

おごってはいけない
人は目で見ていながら その本質をとらえていない
風の行方も 潮の満ち引きも 大地の移動も

あなどってはいけない
人は理解したつもりでも それを制御できない
季節の変動も 生物の生死も 時間の連なりも

ただ あきらめてはいけ

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人生編2 あなたのデスマーチに 気づけ

人生編2 あなたのデスマーチに 気づけ

春分の日  遠い雷を耳にして 師匠が 語りました

友よ

まず 止まれ

そして あなたの デスマーチに 気づくんだ
 

あなたは 

毎日毎日 指示だから 進む

毎日毎日 命令だから 進む

毎日毎日 規則だから 進む

なぜ なんだい

あなたは そのデスマーチのなかで 自分を 見失っている

あなたは 周りの人々の歩調に 合わせることに 必死で

やみくもに 前進するだけさ

あなたは

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人生編3 あなたのまわりに なにが ある?

人生編3 あなたのまわりに なにが ある?

啓蟄の頃  師匠は夢虫が 桃の木をめぐるのを 目にしてました

友よ

答えを 考え過ぎると たいがい 間違える
正しい問いに 従うと たいがい 間違えない

迷えば 間違う
迷いがなければ 正しく選ぶ

なぜか
それは あなたは あなただけでは ないからさ

あなたが 正しく問えば
あなたの頭の中よりも 
あなたの周りが すべきことを 差し出す

だからこそ 正しく問うんだよ
迷いのない

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人生編4 時を重ねるものにこそ

人生編4 時を重ねるものにこそ

清明の頃 新緑の庭を歩きながら 師匠が 語りました

友よ
四季を通じて行う 農作には 
日々の労働が欠かせない

けれども わかるだろう
その労苦は 収穫の時に 報われる

木々の成長は はた目には 見えない

けれども わかるだろう
長い歳月なかで 少しづつ成長するものは 
ふと気付くと どっしりとした幹に育っている

短い時間で 果実を得ようとする行いは 
すべて 失敗する

けれども

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人生編5 自分の真摯さを 笑わない

人生編5 自分の真摯さを 笑わない

穀雨の頃 作付けの種を選びながら 師匠が 語りました

友よ
ここに 種がある
しかし 種は 私の手のひらでは 芽を出さない

種を 大地に 植える
すると 根を張り 芽を出す
いずれ それは 実りをもたらす

種は 真っ直ぐに そのためだけにあるのさ

友よ
あなたに どんな独自な夢や志があっても
あなたの手のひらでは 目を出さない
 
種を 大地に 植えるように
自分の志を 世の中に植え

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学び編 1 立ち止まることなく 常に学ぶ

学び編 1 立ち止まることなく 常に学ぶ

立夏の日 大師匠の墓前で 師匠が 語りました

万物は 立ち止まると よどみ 
そこから腐っていく

常に 前へ進むものだけが それを まぬがれる

常に 変わり続けるものだけが それを まぬがれる

時は 止まらず 環境は 変わり続け 足場は 必ず崩れる

常に 多くの選択肢を持つものが それを まぬがれる

常に 器を作り変えていくものが それを まぬがれる

無限に 変わること

無限に 変

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学び編 2 捨てるたびに 学ぶ

学び編 2 捨てるたびに 学ぶ

小満の頃 ひばりのさえずりに呼応して 師匠が 語りました

自然に 悠然と 無駄なく 身体が動く

瞬時に きつ然と 迷いなく 行動する

学ぶ者の強さは そこにある

その人の 動きが 技になる

その人の 営みが 型になる

学ぶ者の高みは そこにある

人の世には 学ぶ者と 学ばない者がいる

その違いが わかるかい

学ぶ者は 一見すると 静かで 派手さに欠ける
学ばない者は 一

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学び編 3 師匠を求め 道場を探す

学び編 3 師匠を求め 道場を探す

種の頃  稲苗を水田に植えながら  師匠が 語りました

芸の精進において 大事なことは
自分のいまの限界を 
わきまえるということさ

そのうえで 自分の限界を越える
その意欲が 芸を磨くのさ

自分のことを わきまえている人は
自分が わかっていない領域があることを
自分が 体現できない技芸があることを 
ちゃんと 理解している人だよ

自分のことを わきまえている人は
自分が わかっていない

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学び編 4 独自を育て 工夫で磨く

学び編 4 独自を育て 工夫で磨く

夏至の頃 降り続く雨音を聞きながら 師匠が 語りました

雨の日が続くと 晴れを願う
日照りの日が続くと 雨を乞う

だけど 長雨の日々に 雷雨を調べ
日照りの日々に 太陽を観察する人は 少ない

学ぶ者は 
雨の日に 洪水への工夫を学び 
晴れの日に旱魃への工夫を悟る

学ぶ者は 
雨の日も 
晴れの日も 
日々 工夫をし 
日々 精進する

万物は 粗野に発する
時をかけて 磨かれる

学ぶ

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学び編 5 次につなぐ

学び編 5 次につなぐ

小暑の頃  白南風を受けて  師匠が 語りました

つなぐべきものを つなぐ

時間は前にしか 進まない

遺伝子の継承を 見てみなさい  
遺伝子は ひとつひとつの世代を 着実につないで 
悠久の時間を生きる

自分の型を 明確な設計図にして 
次の世代に引き渡して 
悠久の時間を生きる

設計図を 単にそのまま 引き継ぐだけでなく 
他と融合し 変化して 
悠久の時間を生きる 

行き止ま

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