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地方自治体の障害者枠ですがフキハラで気が狂って辞めました


私の上司はアンタッチャブル

やっと安定した職場に就いたと思ったのに

 私は発達障害及び精神障害が発覚してから初めて、ハローワークのパート以外の仕事に就くことができた。仕事は地元自治体の教職関係。いうなれば事務方である。私は自分の欠点をめいいっぱい補おうと努力し、上司に命じられたことはすぐに行った。
 上司は所謂「バリキャリ」だった。仕事の内容は的確で、処理は素早く、ただ大食らいでやたら私語が多い。支持も一部分が欠けていたり、それでもめ事が起こるなどして、それを何とか乗り越えて仕事をしていた。彼女は今までの女性上司と違ってヒステリックであったり理不尽であったりせず、指示も
「ここが間違ってるよ!惜しかったね!」
 などと具体的なものであった。本当に助かった。私が色々不安だった時も、上司以外の他上司が
「考えすぎない方がいいですよ」
「思いつめすぎないで。考えすぎないで」
 と言ってくださった。だから頑張ろう、と思えた、のに。

年度末に豹変した人々

 皆、年度末という鬼気迫る時期が近づいてきておかしくなり始めた。私が何かを質問しても
「そんなこと自分で考えたら?」
「そんなことくらい自分で考えたら」
「それ、先やっといてって言わなかった?(言ってない)」
 など、指示が錯綜したり語気がきつくなるようになってきた。そして、極めつけはある日私が直属の女性上司に
「おはようございます!!」
 と挨拶をすると、いつもは「おはよう」と返してくれるのに
 
 露骨に無視をしたのだ

 それ以降無視はずっと続いた。というか、挨拶の類は基本無視された。会話はダメ出しだけ。それも
「こんなことしちゃダメでしょう。これじゃダメでしょう」
こんなことされたら迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。あなたの存在が迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。迷惑なんですよ。
 と繰り返して語気強めに詰めて来る。
 そして男係長は
「そいつ頭おかしいしあぶねーんじゃねえの。こえー」
 と私が泣き出すと露骨に機嫌を悪くする。私が支持を受けられなくなってどうしようもなくなって泣くと事務グループはもうあからさまに溜息をついて私を無視する。私は壊れ始めた。というか、もうおかしくなって限界でぐしゃぐしゃになってもうどうなってもいいと思った。

それでも許された女性上司

 女性上司は私にパワーハラスメント、不機嫌ハラスメントを行っていたとしても黙認されていた。誰もが彼女を面倒くさがって、遠慮して、問題行動を無視した。対立する女性上司がもうひとりいたが、波風立てない様に水面下でピキっているだけだった。ただ愚痴でみんな私に
「あいつと仕事するのキツくない!?だいじょうぶ!?」
「辛かったらいつでも言ってよねー!」
 と言うのに、いざとなったら自分事ばかりで声を誰も聞き入れてくれない。女上司は就業中でも平気で何十分も離席し、どっさりと菓子を買い込んで帰って来る。そしてそれをもっしゃもっしゃと就業中に食べながら係長や男性職員と私語を続けるのだ。パソコンの画面は愛娘だし、もう完全に公私混同しているのだ。休み時間も好き勝手に取るし、パートだったら次の更新が危ぶまれるところである。業務も効率化というよりは自己流に切り替えているようで、頑なに自己流を周囲に押し付け、その結果業務が滞っても
「私悪くない」
 のような態度をとり、他人の机のものを勝手に持ち去り、自分の机の上にファイルの山を築き、それを崩し、それを拾おうとしたら
「触らないで!」
 と逆切れして、挙句の果てには私に対して曖昧な指示を下した挙句指示通りに行えば
「あなたのやったことは迷惑なんですよ!迷惑なんです!迷惑迷惑迷惑!貴女の存在は迷惑なんです!」
 と入り口に立ち塞がり中に入れてくれない。障害者雇用における合理的配慮の真逆を行く。その後私はパニックに陥り、割腹した。

仕事を干され、聞いてはいけないものを聞いた

休職し、出社したところ

 割腹の傷は浅く、GW直前であったためそのまま休職に入った。休職明け即ちGW明けに出社したら、机の上は荷物置き場になっていた。私は仕事を女性上司に仰ごうとしたが、挨拶どころか一切無視するようになった。というより、女性上司どころか全員が、事務グループ全員が私を無視するようになった。仕事を結託して干されたのであった。大声で女上司に
その仕事しなくていいですから—!
 と笑いを交えて言った言葉が忘れられない。私は何とかその日の仕事を終え、次の日からまた休職に入った。何度も自殺未遂をしたし、結果入院をした。職場のパワハラ窓口である人事課に証拠を差し出し、女性上司を訓戒処分にしてもらうなどした。どれほど彼女が理解したかわからないが。

荷物の中のボイスレコーダー

 私はイタチの最後っ屁というか、極小のボイレコを忍ばせていた。長大な音声記録が撮れていた。音声加工ソフトを落とし、調整し、何とか聞こえる範囲にまで調整した。その結果、出るわ出るわ私への罵詈雑言。
「迷惑なんだよ、ホント迷惑。頭悪すぎ。わかんねえのかな。やっぱり障害者だから?」
「ホント勘弁してくれよ。頭おかしいんじゃねーか」
「もうお世話役勘弁してほしーですよ」
「もう君たちはさ、優秀だけどさ、○○さん(私)がやったらぐじゃぐじゃになるだろうねw」
「タヌキって聞くと○○さん(私)を思い出すから、私はちょっと嫌だなw」
 もうやめて。もうやめてよ。最初の頃に笑ってたのも全部嘘だったんじゃないか。全部嘘だったんじゃないのか。
 嘘だったんじゃないのか。
 
私はこの音声を念のため数か所に残して他は消している。非公式の録音だからだ。裁判の証拠にも、何にもならない。ただ私は泣き寝入りして、こんなもの聞くんじゃなかった、最初からあの場所に味方はいなかった、と泣いた。同時に、こんなもんだよ。と思った。
 私は死ぬべき人間なんだから。

いつでも私ひとりが矢面に立つ

 私自身の問題の矢面には、いつだって私自身が立ってきた。しりぬぐいまでは出来ない。もう立つ鳥後を知らず。ただ、矢面には私が立って頭をフル回転させて色々なものと戦ってきた。自分が蒔いた火種、小説の事、小説クラスタのこと、誹謗中傷の事、職場のパワハラの事、セクハラの事、障害の事、誰も助けてくれない。表立って一緒に戦ってくれる人はいないし、飛んでくれるファンネルは小説クラスタやアルファ垢の皆さんのようにはいない。
 私はもう入院する頃には、弁慶の立ち往生のように、たった独りで全身に矢やらちいかわの二股のアレやとにかく突き刺さるものを全部ぶっ刺されて尚生きていた。同じ発達障害者にも、昔あんなに盛り上がった小説クラスタにも、職場であんなに打ち解けていた人々にも、自分自身の妄念にも、全身に刺突武器を刺されて尚私は血みどろで立っていた。立ったまま瀕死だった。泣いていては笑われていた。被害者面するな、死んだ方が世のためになる、と言われていた。
 きっと今後も私は、独りで矢面に立つだろう。この地獄のような自治体、なにが真面目なのか、嘘偽りに塗れた自治体で、呪われた狂人としてすべての重荷と矢傷を背負って私は歩き続けるしかないのだろう。
 
 私だけが悪いんだろう。そうじゃないと、辻褄が合わないだろう。こんなに私が矢面になってズタボロになるのは。
 これから「早く死ぬべき障害者」としてどれほど生きて行けるのかな。大勢の呪いを背負いながら。

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