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毎日が病みあがり

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2022年6月の記事一覧

こどもら

こどもら

友だちと二人で、文章教室をやっている。毎週やっているのは小学校高学年のクラスだが、月に一度だけ、低学年クラスを開催する。

今日はわたしが担当の日だった。毎回、なにをやろうかなと悩むが、今回は「体の部位」を覚え、語彙力を伸ばそうと考えた。

「問題です!今から言う、体の部分を指で差してください」
かた、こし、しり、せなか、つま先などは難なく答えたが、「にのうで」「ふくらはぎ」「くるぶし」「つちふま

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つけたし

つけたし

今日、ムスメがわたしのスマホを間違って学校に持って行った。一日中、スマホのない状態で仕事をしていた。

家に帰る時、いつもは「晩ごはんになに食べたい?」とLINEしたり電話をかけたりするのだが、今日は自分で判断しなければならない。なかなかのミッションである。

そうだ。お刺身を買って帰って、手巻き寿司にしよう。なぜなら、今日はオットの晩ごはんが要らないのだ。手抜きかつごちそう。ええじゃないか。

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とりめし

とりめし

車で西に向かうと「ドライブイン鳥」という店の支店がある。初めて行ってみた。

定番メニューは、「焼き鳥」「鶏ガラスープ」「鶏めし」のセット。
「焼き鳥」は串に刺さっていない。テーブルで焼肉のように自分で焼いていくシステムである。店の特製ダレをつけて食べる。

地元の人気店のようで、駐車場はいっぱいだったし、順番待ちまでの時間をつぶすグループが敷地の内外をうろうろしていた。

肝心の味だが、鶏めしは

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おつかれ

おつかれ

やる気が出ない。もうずっとこの状態が続いている。

今日、職場に行くと、職場の長が「なんだかこのごろ、全然やる気が出ない」と言っていて、わたしは言わなきゃいいのに、「生き霊が憑いているとやる気が出ないらしいですよ」と言ってしまった。昨夜TikTokで見た情報を言ったまでだが、うっかりした軽口だった。
「えー。生き霊!?」と驚かれたが、どうしようもないので、笑顔で「塩を入れたお風呂に入るといいらしい

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くうふく

くうふく

こんな時間に腹が減っておる。あかん。あかんよ、食べたら。

子どもの頃、空腹を訴え「なんかなーいー?」と聞けば、おばあちゃんがおにぎりを握ってくれたり、有り合わせの何かをどうにかしてくれた。中学生になった時、従兄弟が生まれて、おばあちゃんは伯母の家に移ってしまった。それからは自分でどうにかしないといけなくなった。

どうにかしたいが、どうにもならない。料理のスキルが全くないので、食パンにマーガリン

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ちょうど

ちょうど

今、まさに、この時間帯。猛烈に眠い。夕食を食べ、お皿を洗い、やれやれ、やっと一息、というじかん。しかし、猛烈な眠さの前に、全ては屈する。

明日までにやるべきことはまだまだたくさんあるのだが、ちょっとだけ、寝る。(これで朝まで寝るパターンもよくある)

しゅくい

しゅくい

誕生日が来た。オットが祝意を表すために、ケーキを買ってきてくれた。ありがたきしあわせ。

「さていよいよ、誕生日シリーズが始まった」とオットが言う。わたしの誕生日に続いて、ムスメ、そしてオットとつづくのだ。

ケーキを平らげたあと、ちょっと考えた。「誕生日を祝われたというのに、ケーキを食べた皿や、フォークを洗うのはわたしなのは、なんか損した気分だ」そう言ったら、ムスメが洗い物をしてくれた。

そし

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そふぁね

そふぁね

朝、遅刻して学校に行ったムスメが、学校から戻ってきたらやたら元気になっていて、夕食後は弾むような足取りで家の中を歩く。典型的な夜型。宿題も試験勉強もしないで、ゲームをしながら、ワーワーなにかを喋っていた。テレビの音がうるさい上に、ムスメのはしゃぐ声がうるさい。

「頼む、テレビを消してくれ」と言うと、「うん」と言ってスイッチを切った。あ、静かになったな、と思った次の瞬間、ムスメまでスイッチが切れて

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ふけがお

ふけがお

サブウェイのサンドイッチを食べながら、ムスメの話は止まらない。

「それでねー、『20歳くらいかと思ってました』って言われて、そんで『あ、いや、老けてるっていう意味じゃないですよ』とフォローされて、追い打ちをかけられた」とか、「別の時には、高校生ですって自己紹介したら『えー』って驚かれた」とか、そんなエピソードをいくつも話す。ふむ。君は俗にいう「老け顔」ってやつでは?

とはいえ、おばさんっぽいと

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きんつぎ

きんつぎ

ムスメが雪崩れ込んできて、なにやらワーワー言う。「どうした。落ち着け」と話を聞いてみたら、こういう話だった。

『今日、友だちと一緒に自転車で帰ってて、その友だちの荷物が多くてカゴに入らないからって、「入れといてくれない?」って頼まれて、わたしの自転車のカゴに茶碗を3枚入れていたんだけど。
ちょっと目を逸らしたとき、前を走ってた友だちの前に車が出てきて、急ブレーキで止まった。自分はブレーキが間に合

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おきらく

おきらく

オットはたけのこが大好きで、炊き込みご飯が大好きな人だ。今日「たけのこごはん」を作ったら、ちょっと機嫌が良くなった。いや、機嫌が悪かったわけではないのだが、通常の感じからほんの少し「いいことあった」みたいな雰囲気を醸し出している。夕食におかわりをして食べた後、夜食にも食べながら、「このたけのこごはんは、『素」みたいなものがあるのか?」と聞いてきた。そうですよ、と答えたら「どこで買ったの」とさらに踏

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つっこみ

つっこみ

オットは頭の回転が速い。しかも、イヤミとか軽口とか、こっちがイラッとすることを間髪入れずに発する。この辺りの方言で「せがう」という。からかいの一種だ。なにが楽しくてそれをやるのか。本当に腹が立つ。キー。

きのう、わたしは疲れていたが、洗濯は日々の仕事である。休むことが出来ない。毎日毎日、大量のタオルを使い、1日に3回もシャワーを浴びて着替えるムスメの洗濯物の量が半端ない。洗濯機を1日に3回まわす

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どこなら

どこなら

朝、電話が鳴った。「早すぎたかしら」とその人は言う。日曜日の午前9時。わたしは起きていたので「別にいいのよ」と答えた。「3時から起きていたの」と彼女は言って、わたしには6時間も待たせてしまった、という罪悪感が芽生える。しかし、6時間も待って、わたしに知らせたかったことってなんだろう。

「お墓の抽選に当たったのよ」 なるほど。

聞けば、彼女の旦那さんの家の話だった。遠方のご親戚が高齢で本家の墓を

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