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正座ができなくなったら、危険信号です!

昨日は肩関節のお話をしました。今日は膝関節の話をしておきましょう。

年を取ると膝が痛くなる人が多くなります。痛みがあれば動かしたくても動かせなくなります。それ以上悪化するのも怖いですから、痛みが出ないよう、ゆっくりとした動作になるのが普通です。正座が辛くなり、歩く距離を減らし、階段をやめたりすることでしょう。とくに下り階段は辛くなります。

安静にして何日かすると、膝の痛みがマシになってきた時、もう大丈夫かなと思いつつも、また痛みが出ると嫌だから、無理のないような生活をするようになっていきます。膝の痛みが無くなってきたにもかかわらず、膝を動かそうとしないものですから、膝が徐々に曲がりにくくなっていきます。

この辺りまでは多くの人が、それなりの年齢で経験することでしょう。問題はここからです。ここで安心してはその先が大変なことになっていきます。

膝が完全に曲がらなくなったら、どうしますか?


あまり膝を曲げたり、動かすことをしていない日が続くと、曲げようとしたら痛みが出るので、曲げない生活を続けることになります。その悪循環から、そのうち完全に膝が曲がらなくなってしまいます。膝関節が固まった状態です。怖いですよね。

そうならないためにも病院へ行く人もいます。初期段階では、おおむね湿布薬をもらって(本当は買っている)、安静にしなさいと言われますので、真面目に動かさない日々を続けることでしょう。

医師は痛みがある時は必ず安静にしなさいと言います。それは医師マニュアルにも記載していることですが、なにより保身のためです。痛みがあるのに動かしても大丈夫と言ってしまって、悪化したら医師に責任がかかってしまいます。だから基本的に安静にするようにしか言わないことでしょう。

いつから動かしても良いかは、結局のところ自己判断になります。おそらく恐る恐る動かし始めることでしょう。多少動かしても痛みが出なければ、日常生活に戻って行けるはずです。しかし、一度痛みを経験してしまったら、激しく動かすのはやめておこうとなるのが普通です。

ここからが分かれ道です。

①正座ができるよう、少しずつ膝関節を曲げる練習を始める。
②正座できなくてもすぐに支障があるわけではないので、痛みが出ないよう心がける。


あなたはどちらの道へ行きますか?

大袈裟な言い方をしますと、①は挑戦、②は諦めです。


多くの人は②を選びます。では②を選んだあなたがその先どうなるかを書いておきましょう。実際に私が見てきた人の現実です。

膝を曲げない生活が続くと、そのうちまったく曲がらなくなります。


膝関節を曲げない生活をしていると、徐々に曲がりにくくなっていきます。膝周辺の筋肉が硬くなり始め、歩き方が変わっていきます。痛みが出てきて、なんとなく本人も気付いているのですが、怖さがあって膝に負担をかけないような生活を続けていきます。それでも生活に大きな支障があるわけではないので、我慢します。私の助言を聞いていても、怖さが先に立つため、膝を動かそうとしなくなっていきます。

そんな日が、しばらく続きます。そのうち正座がまったくできなくなり、膝の曲げ伸ばしも困難になっていきます。膝関節の可動域が狭くなるということです。もちろん運動なんてできていません。歩くことも難しくなってきます。立つ、歩くということのバランスが保てなくなり始めます。安静にしていても膝に痛みが出始めます。もう私の話すら聞いてくれなくなります。

そんな日が、もうしばらく続きます。いよいよ、まったく膝関節が動かなくなります。石膏で固めたかのように硬くなっています。寝ていても痛みが出るようになります。「なんとかなりませんか?」と私に泣きつくように来られますが、時すでに遅しです。

私は何度も助言してきましたが、本人がその気にならないのでどうしようもありません。痛みや怖さがあって、行動できなくなっていくのでしょう。そこへ年齢的な気力の衰えも入り、何もできなくなるようです。

さて、あなたは①の道を選ぶことはできますか?

試しに膝を曲げないで歩いてみてください。膝関節が曲がることの有難みを感じることでしょう。


サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。