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異国でテトに想いを馳せる。

■各国開催テトのお祝い。
・最近のNEWS(2024年1月30日付)、「海外在住ベトナム人は米国135万人、日本40万人、ドイツ20万人、各国で催されるテト(旧正月)のお祝い」。数値は古いデータ含む。
・ちなみにベトナムにいる日本人の数は凡そ2万人と言われているので、世界中で暮らし働くベトナム人の数に驚かされる。

■スロバキアはベトナム出身居住者を14番目の少数民族と認定。
・米国ジョージア州アトランタ市の香港スーパーマーケットでは「菓子かご、砂糖漬けの果物、ランタン、赤い書道用紙などの伝統的なテト語製品を販売する屋台が並ぶ」。
・ドイツ/リヒテンベルク地区とマルツァーン・ヘラースドルフ地区の市長は「ドイツにおけるベトナム人コミュニティの役割を高く評価し、コミュニティが地区の社会経済発展に大きく貢献している」と示した。
・また、スロバキアの首都ブラチスラバでは「『祖国の春』イベントを催しヨーロッパのベトナム人コミュニティに温かいテトの雰囲気を届けた」。スロバキア政府は2023年に「ベトナム出身の居住者を同国の14番目の少数民族として認定」している。
・日本でも近年ベトナム関連のイベントが多く開催されるようになり、またベトナム料理を楽しめる飲食店も増えている。

■Em oi!
・余談、ベトナムに暮らす知り合いの日本人(A氏)が一時帰国で日本に戻った際、『吉野家』の牛丼を食べたくなりお店に入る、ふと彼は気付いた。そこで働く店員の接客からベトナム色強い日本語を話しているようだ、ネームカードには『グエン』という文字が目に飛び込み、「店員はベトナム人」という確信に変わった。
・A氏はグエンさんに向って「エムオィ(Em oi)/自分より年下の人に対する丁寧な呼びかけ言葉」と言った。このシチュエーションであれば日本語で「すみません」、という言葉をベトナム語で発したのだ。グエンさんはA氏を二度見&チラ見したそうだ。それもそのはず、ここはベトナムから遠く離れた日本の地、仕事先の吉野家でしかも見た目は生粋の日本のサラリーマン、そんなA氏に母国語で呼びかけられれば、一瞬耳を疑うのも当然だろう。
・グエンさんは思い違いだろうと思い一瞬目を逸らすがA氏の視線をまだ感じる、その時、A氏から更に二回目の「エムオィ」が聞こえてきた。「このサラリーマンはベトナム語で私に呼びかけているんだ」と漸く気付いた。
・グエンさんはA氏に駆け寄り、「はい」と用件を伺った、A氏は日本語で「生卵追加でお願いします」とリクエストする。このエピソードを聞いたベトナム在住の周りの日本人たちは、「注文は日本語なんだ(笑)」、とA氏は周りから突っ込まれていた。
・それでも私はA氏の言動が痛いほど良く分かるのだ。きっとA氏もベトナムが大好きなのだ。辛い事も悲しい事も楽しい事もベトナムでベトナム人と共に経験してきたのだろう。だからこそ、遠い日本の地で懸命に働くベトナム人の姿を見る、それだけで感動し嬉しくなり、そしてベトナム語で話しかけたくなるのだ。
・本報道の通り日本に暮らすベトナム人の数は多く、一時帰国する度ベトナム人や他国の人々の働く姿を目にする事が多くなった。そして異国の地でテトをお祝いできる、故郷を恋しく想うベトナム人にとってその国のお持て成しがどれほど有難く、温かく感じる事だろうか。

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