里村仁志

構成作家・放送作家・漫才作家をやっています。 NSC・松竹芸能養成所・放送芸術学院講師…

里村仁志

構成作家・放送作家・漫才作家をやっています。 NSC・松竹芸能養成所・放送芸術学院講師の経験を活かして ネタの作り方や、お笑いについての思ったことを書いていきます。

マガジン

  • 賞レース感想

    賞レースの感想です。基本、いい所を褒めまくります。

  • 思い出

  • ネタの作り方

    ネタの作り方を1から詳しく解説しています。

最近の記事

  • 固定された記事

僕と学天即~ほとんど奥田、時々四条~

構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 M-1グランプリが終わり数日たちましたが、毎日1回は見直しています。あれから「漫才じゃない」議論なんてのも起こっていましたが、そんなにみんな「漫才」を求めてたんだなあと思うと、あのコンビを決勝で見てみたかったとさらに思うようになりました。学天即です。 芸人としての初舞台がM-1という「M-1の申し子」。そんな漫才に生きてきた彼らが、M-1の決勝に一度も出ることなくラストイヤーを迎えてしまったというのは、同じく2018年ラストイヤー

    • R-1グランプリ2022の感想(と本音)

      1年ぶりです。 構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 ひらがなからカタカナになり2回目のR-1グランプリが終わりました。 前回がなかなかに香ばしい回ではあったので (↓よければ前回のnoteもどうぞ) 新生R-1グランプリの感想(と本音)|里村仁志|note 今回もどんな焦げ付きを見せてくれるかと期待した人も多いと思いますが 終わってみればよい大会でしたね。 今回はシンプルにネタのレベルが高かったです。 敗者復活も見ましたが非常にレベルが高く 設定のバリエーションや

      有料
      100
      • 松本家の休日ありがとう

        構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 第1回から最終回まで6年半担当させていただいた「松本家の休日」がついに今日終わりました。これだけのメンバーが出演するレギュラー番組にガッツリと関わるのは初めてだったので大変貴重な経験となりました。 番組が始まる3か月前くらいに、たむけんさんとご飯を食べてると「もうすぐ吉本からビックリするような連絡来るで」と言われ、数日後にマジでビックリしました。 まず、松本さんが関西で番組をやることがビックリですし、宮迫さんまでいてビックリ、こ

        • 新生R-1グランプリの感想(と本音)

          お久しぶりです。 構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。

          有料
          100
        • 固定された記事

        僕と学天即~ほとんど奥田、時々四条~

        マガジン

        • 賞レース感想
          5本
        • 思い出
          2本
        • ネタの作り方
          5本

        記事

          漫才の作り方の前に「漫才じゃない」論争について今さら考えた

          あけましておめでとうございます。 構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今回からネタの作り方ということで、まずは漫才の作り方から書いていこうと思います…が、その前にM-1でも話題になった「漫才じゃない」論争について考えていきます。 「漫才じゃない」の前に「漫才」って何?マヂカルラブリーの吊り革ネタを「漫才じゃない」と言ってる人の言い分はだいたいこうです。「喋りもせずに暴れていただけだった。それに面白くなかった」と。じゃあ、この人達に聞きたいのですが 「逆に『漫才』っ

          漫才の作り方の前に「漫才じゃない」論争について今さら考えた

          ツッコミの正体

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 前回ボケについて書いたので、今回はそれの対をなすツッコミです。いや、対を成していると思われがちですが違いました。なぜなら、ボケというものがそれ単体で成立するものであるのに対し、ツッコミはボケが無いと存在しえないものなのです。実は一方的なんですよね。だからと言って、ツッコミがボケより立場が下かと言うとそうではありません。なんなら僕は上くらいに考えています。なぜなら、ツッコミは面白くないボケでも面白くするからです。 ツッコミが上手くな

          有料
          200

          ツッコミの正体

          M-1グランプリ2020を分析してみた

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今年もM-1グランプリが終わりました。毎年終わった後の余韻がえげつないですが、一視聴者の目線から作家目線で振り返りたいと思います。 まず今回はテクニックよりもパワー勝負の大会となりました。松本人志さんがかつてハリウッドザコシショウが優勝したR-1後に「R-1は人を笑うかネタを笑うか、今年は人やったね」とつぶやきましたが、まさしく今年のM-1も人が勝負を決めました。マヂカルラブリーがあれだけウケたのも、上沼恵美子に過去にあれだけ酷評

          有料
          100

          M-1グランプリ2020を分析してみた

          M-1グランプリ2020敗者復活戦の感想

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今年も非常にレベルの高い戦いとなったM-1敗者復活戦。各コンビの良かった点を褒めまくってみました。 ①金属バット まさかのトップバッター。ネタやキャラ的に劇場でもやったことないんではないだろうか。しかしこれが抽選の面白い所。 いきなり友保がポケットに手を入れての肩の力を抜いて登場。これで金属らしさも見せつつ、お客さんの固さも取れたのでは。トップから大きくウケていた。 テーマ自体は結婚という分かりやすいもの。内容も決勝を狙って毒をか

          有料
          100

          M-1グランプリ2020敗者復活戦の感想

          ボケの種類を知る

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 前回フリについて知っていただいたところで、今回はボケについてです。 一般的な認識として、ボケが「変なことを言う」であることは前回書きました。そして、ボケの本当の役割は「フリで『共感』させてボケで『驚かせる』」ことであることも覚えていただいてると思います。では、今回はボケの種類について考えていきたいと思います。 ボケの種類ってどれくらいある? はりきってボケの種類をまとめてみようと考えてみたんですが、あらためて考えると無茶苦茶あるこ

          有料
          200

          ボケの種類を知る

          THE W決勝の各コンビを褒めまくってみた

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今年もTHE Wの優勝者が決定しましたね。吉住さん、おめでとうございます。今回で4回目となりましたが、年々レベルが上がっていってると思います。1回目の時は叩かれまくったものですが、優勝者をスターにすることで番組の格を上げ、女性芸人の底上げに貢献しているのは間違いないです。 それぞれのネタの感想を書いていこうと思うのですが、作家が単なる感想を書いても仕方ないので、それぞれのネタがなぜ決勝に行くに値したのか、ネタの優れた部分を挙げてい

          有料
          100

          THE W決勝の各コンビを褒めまくってみた

          R-1グランプリに出場したいアマチュアの方へ

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 R-1ぐらんぷり改め、R-1グランプリのエントリーが始まりましたね。 芸歴10年以上は出れないとか、名前がカタカナ表記になったとか色々変更点はありますが、地味にアマチュアが3年ぶりに出れることにもなりました。ここ2年、アマチュアは1分動画でエントリーするという謎仕様でしたが、これを機会に出場する方も増えるんじゃないでしょうか? でも「出てはみたいけどネタが無い」「ネタは書いたけど誰にも見せてないから心配」といった方も多いと思います

          R-1グランプリに出場したいアマチュアの方へ

          漫才にはフリが必要…フリって何?

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今回から漫才の作り方を、誰でも分かるレベルで書いていこうと思います。もちろん、すでに漫才を作っている人にもタメになるかと思います。 ウケる漫才とは まず、漫才を書く前に言っておきたいのですが、たぶん漫才っぽいものを書こうとすると大体誰でも書くことが出来ます。なぜなら、普段皆さんが使ってる日本語で書くものだからです。音楽で言うところの、作曲は出来ないけど作詞なら出来る的なことです。しかし、作詞っぽいものは出来ますが、それがいいものか

          有料
          200

          漫才にはフリが必要…フリって何?

          ネタを分類してみた

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 さて、今回からネタの作り方について書いていこうと思いますが、その前にまずネタとは何なのか、どんなネタがあるのかについて考えます。料理と一緒で、どんな調理法があるか、どんな料理があるのか知らないと料理出来ないですからね。 ネタとは まずネタって何なのか。漫才、コント、ピンネタ、歌ネタ、色々な手法がありますが、全部に共通して言えるのは「面白い」ただ1つです。料理の共通点が「美味しい」というのと一緒ですね(今日は料理のたとえ大さじで入れ

          有料
          200

          ネタを分類してみた

          "芸人"になるには

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 前回は作家の仕事についてと、作家になるにはどうすればいいかについて書かしてもらいました。今回は芸人になるにはどうすればいいかというお話です。 芸人とは? じゃあまず”芸人”ってなんだろうというと、前回の作家の時と同様で、自分が名乗った時点で芸人です。違うところは、作家は金にならんとやってられんのですが、芸人は金にならなくてもやっていけるというところです。 僕が、芸人と作家の両方をやって確実に言えることは、「芸人の方がお金を稼ぐの

          "芸人"になるには

          結局、“作家”って何なの?

          構成作家・放送作家・漫才作家の里村です。 今回は上記3つの肩書それぞれについて「どんな仕事をしているのか?」を綴っていこうと思います。 構成作家・放送作家・漫才作家ってどんな仕事? まずは構成作家。 どんなイベント・ライブをするかを考えたり、その中で行うコーナーを考えたり、単独ライブでは芸人さんと一緒にネタを考えたり、ネタとネタの合間に流すVTRを撮影(時には編集)したりと、劇場周りでの仕事が主となります。 単独ライブなどで特定の芸人にがっつりついている作家を「座付き作家

          結局、“作家”って何なの?

          note、はじめてみました

          みなさん、はじめまして もしくは、あらためまして 構成作家・放送作家・漫才作家の里村と申します。 肩書きが多くてすみません。分からない人のためにそれぞれを説明したいのですが、僕もあまりよく分かっていません。 なんとなくですが、劇場でのイベントやライブの構成をしているのが構成作家。 テレビやラジオなどのメディアの仕事をしてるのが放送作家。 漫才やコントなどのネタの台本を書いているのが漫才作家。 という感じです(個人の見解です)。 普通はどれかに絞って活動してる方が多いのです

          note、はじめてみました