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佛立魂

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平成5年(1993)4月3日、横浜妙深寺のご住職が瀕死の重体となりました。 突然の出来事に戸惑いながらも教えのままに祈り続け、ついに奇跡が起こりました。 この奇跡を「佛立魂」と呼… もっと読む
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記事一覧

石川御導師の御三回忌

石川御導師の御三回忌

本日は名古屋建国寺において門祖会、そして大恩ある石川日翠上人の御三回忌のご奉公をさせていただきました。

私が石川御導師とお会いしたのは31年前の春、ちょうど今頃のことでした。31年前の4月3日に妙深寺の先住松風院日爽上人がお怪我をされました。何度かお話していますが、桜満開の中、本山の修行から戻ったばかりの私の目の前で、高さ6メートルから転落し、頭蓋骨骨折、頭蓋底骨折、脳挫傷、脳内浮腫、自発呼吸も

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親の想いを知らない子。今こそ『閑愁録』

親の想いを知らない子。今こそ『閑愁録』

幕末、坂本龍馬率いる海援隊の公式出版物『閑愁録』を絶賛した僧侶がいたことをご存知でしょうか?

その人の名は長松清風、後世「幕末 維新の仏教改革者」と呼ばれた人物でした。

『閑愁録』は龍馬存命中に出版された唯一の海援隊による出版物です。この著書が注目されないのは明治新政府が維新直後に取った神仏分離政策や廃仏毀釈運動が要因の一つとして挙げられます。明治維新は国家神道による宗教革命の側面がありました

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妙深寺のお葬式

妙深寺のお葬式

妙深寺の葬儀。どんな違いがあるでしょうか。

生きている間、食べる物にこだわり、レストランにこだわり、シェフや産地にまでこだわるのに、死んだらお葬式は何宗か分からない、どんなお坊さんがするかも分からない、というのは、本当の本当におかしなことだと思います。

それが、日本人?現代人?でしょうか?

ある意味で、どんなこだわりより大切なのが、誰に、どんなふうに、見送ってもらうか、どのような葬儀をするか

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奇跡のお寺であるために

奇跡のお寺であるために

妙深寺創立80周年の高祖会。この後10時から第二座を仙台 妙法寺・気仙沼 清護寺・一関 一乗寺ご高職 小原日諭御導師にご唱導いただきます。

奉修の間に慈しみの雨が降り、大地を心地よく潤してくれたようです。すでに青空が広がり、1時間後のご奉修をお待ちしています。

30年前、50周年の高祖会は歓喜の中で迎えました。

4月3日、絶体絶命の死の宣告、49日間も意識不明だった先住が、見事に奇跡の回復を

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今生人界の思い出の写真

今生人界の思い出の写真

きっと、一生ずっと見返す、今生人界の大切な一瞬、写真となります。

昭和18年ご染筆、妙深寺の前身、神奈川妙証教会護持名の金丸御本尊さまの前で、妙深寺80年の歴史の全て、昭和17年生まれの母と、その妹である伏見妙福寺の松本素江姉さまと一緒に、三人で写真を撮りました。

81歳の母、71歳の素江姉さん、泣きながらの撮影でした。本当に、長い長いご奉公、ありがとうございます。ネパールに来てくれて、ありが

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ホームレス住職

ホームレス住職

ブラジルとのウェブ会議、海外部会から、京都への往復を断念してやっと期限を過ぎた原稿を書き終えました。

23年間、毎月2回以上、京都と横浜を往復してきましたが、コロナ禍で淳慧師へ代行をお願いする回数も増えました。

「長松家を相続する男子で本宗の教師であるもの」が住職として長松寺を守る。古い寺院規則に定められたとおり、何とかご奉公して参りました。永遠に生きる者はいませんから、しっかりと受け継いでも

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壮大なドラマの始まり

壮大なドラマの始まり

空路、大阪から青森へ到着しました。

明日、青森 青松寺さまのご宝前にて、相模原妙現寺の濵田現慈師と、青松寺の小原日盛ご住職のご長女・芳さんの結納式を奉修させていただきます。

私のような者が申し訳ないのですが、現慈師のお師匠さまである鈴江昭薫ご住職からのご下命、現慈師の得度親としてのご縁、さらに小原旭くんを通じた小原ご住職ご夫妻との御縁、特に旭くんの妹である芳さんとのご縁で、ご奉公させていただく

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パニック障害や広場恐怖と横浜ラグーン

パニック障害や広場恐怖と横浜ラグーン

またまた遅くなって申し訳ございません。先週の「横浜ラグーン」はリスナーの方々のお話にお応えする回でした。

お便りから「広場恐怖」について思いあたり、自律神経失調症やパニック障害について触れました。不安神経症など、たくさんの心の疾患があります。想像力を働かせて、寄り添うことができればと思います。

また、最近お寺のことやお坊さんのことについてトラブルなどのお便りが届きます。正直なところ、本当に困っ

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ひとつの夢が叶った日

ひとつの夢が叶った日

すでに23時を回りました。先ほど大白蓮寺からホテルに戻りました。感動の法要、コンサートの後、ご奉公者総勢70名と共に夕食のご供養をいただきました。すごい盛り上がりでした。

スリランカ清涼山大白蓮寺の寺号公称法要、スリランカ開教25周年の記念法要、引き続いて午後からの「ホワイト・ロータス・コンサート」が無事に終了いたしました。

力を与えてくださった方々のおかげで、このような日を迎えることが出来ま

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ビハンガとニマシャ

ビハンガとニマシャ

アップが追いつきませんが、昨日はシャンタ・ペレラさんが護持する香風寺スリランカ別院で開教25周年の特別御講を奉修させていただきました。

2階に立派な本堂が完成し、ご宝前がご遷座されました。御導師用のお部屋も出来ています。経済危機を越えて、このように整備がなされ、ありがたいです。

何よりも有難かったのはビハンガくんとニマシャさん、マヌルくんたちが待っていてくれたこと。

これまでのご奉公、これま

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世界最古の仏教国に佛立寺院が誕生する

世界最古の仏教国に佛立寺院が誕生する

怨みを抱いている人々の間にあって怨むことなく、われらは大いに楽しく生きよう。

怨みをもっている人々の間にあって怨むことなく、われらは暮らしていこう。

悩める人々の間にあって悩みなく、大いに楽しく生きよう。

悩める人々の間にあって、悩みなく暮らそう。

貪っている人々の間にあって患いなく、大いに楽しく生きよう。

貪っている人々の間にあって、貪らないで暮らそう。

何ものをも所有することなく、

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スリランカ 清涼山 大白蓮寺

スリランカ 清涼山 大白蓮寺

妙深寺にとって、私の生涯にとっても、昨日は特別に意味のある一日となりました。

本山宥清寺ご宝前において、ご講有 髙須日良上人よりスリランカ教区 妙深寺コロンボ別院の寺号公称の允許証、併せて住職任命辞令を拝受いたしました。

妙深寺コロンボ別院は、妙深寺所属のスリランカ宗徒1049戸(うち正宗徒181戸)を割譲して、末寺「清涼山 大白蓮寺」となりました。

妙深寺の山号は「清光山」、末寺 法深寺の

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30時間

30時間

2023年7月5日、コレイア清行師とウィニーちゃんはネパールへ引っ越し、転居いたしました。

泣いた目のウィニー。写真を見ていられない。ありがとうございます。

小さな出来事と思われるかもしれませんが、彼らの人生にとってだけではなく、歴史的な、想像を絶する出来事であると思っています。

20年後、とっくに僕がいなくなった世界で、ミュージアムで「ネパールと仏教展」が開催されたなら、「あの日だね」と言

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お教化のできる御会式

お教化のできる御会式

本当に素晴らしい御会式でした。何もかもが、ありがたかったです。

妙深寺の夏の御会式。土曜日のお参詣の集計は約580名。皆さまのお参詣、本当にありがたいです。ありがとうございます。

ギリギリまで御法門の準備をしていて、下駄のまま走って本堂に駆け上がった第一座でした。

久しぶりに本堂にいっぱいのお参詣。大広間も第二本堂もたくさんのお参詣でした。

大阪の本成寺さまからもお参詣をいただき、本当にあ

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