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子供が動物から人間に進化するために、親ができること。

どうして子供って、何回注意しても同じことを繰り返すんでしょうか…

こんにちは!
【子供の能力を高める】子育て研究者kotoです!

前回の記事では、子供の「~したくない」という感想をただ受け止めることで、子供自身がどうすればいいのか、考えるチャンスになる。ということをお伝えしました!

▼くわしく知りたい方はコチラ!

今回の記事では、何度言っても繰り返してしまう、子供の困った性質について、子供の脳の育ちの面から考えていきたいと思います!

◆「この前も言ったでしょ!」が通用しないわけ

子育て中のイライラの原因として、常にトップを走っていること。そう、それは「なんで同じことを何回も言わせるの!」案件。この前も、その前も言ったのに、なんで同じことを何回もするんでしょうか…この前注意したときは「分かった!」って言ってたんじゃないの?!なんてことが、日常茶飯事。

怒っちゃいけないと思いながらも、されて困ることを何回も繰り返されたらさすがにイライラします。後片付けが必要なことならなおさら。

親としては、ひじょーに頭が痛いこの問題ですが、実はこれらのできごとが起こるそもそもの原因として、子供の脳の発達が関係しています。

生まれてから3年ほどの間、子供の脳の中でも非常に原始的な部分が発達していきます。原始的な脳というのは、私たち人間の先祖が、かつて狩猟や採集をして生きていた時代に多く使われていた部分です。

危険を第6感で察知し、すぐに逃げなければならない。獲物が獲れそうだと感じたら、あれこれ考えていないですぐに行動!そうすることによって自らの命を守り生きながらえてきた、その名残が現代の私たちの脳に今も備わっているのです。

子供時代とは、そういった原始の時代に生き残るために働いていた、野性的な脳が強く働いている時代と言うことができるかもしれません。だからこそ、子供は衝動に勝つことがとても難しいのです。

何度ママやパパに「しちゃいけない」と言われても、野性的な脳が優位に働いている状態だと、興味や好奇心の方がまさってしまい、なかなか行動をコントロールできないことも。

◆3歳未満は、野生児でも仕方ない?

だからと言って、子供を原始人のままにしておくわけにはいかないですよね。現代の生活に適した、人間らしさを表す脳も育てていかなければいけません。人間らしさを司る脳は、それこそ人間を人間たらしめている部分とも言えます。

この、人間らしさを司る脳がうまく作用することによって、動物にはできない、高度な思考をすることができるようになります。

例えば…今までの経験から未来のできごとを予想して、対策を立てること。相手の気持ちを想像して、それに合わせた言動をとること。将来のより大きな収穫を得るために、自分の欲求を一時的に我慢すること。などなど。

これらは、現代の社会で生きていくためには欠かせない大事な能力です。これらの力がうまく発揮されるのは、野性的な脳ではなく、より高次な人間らしい脳が十分に育っているから。そしてこの脳が育ち始めるのは、3歳ごろからと言われています。

では、この人間らしさを司る脳が未発達の子供は、野性の脳のまま過ごすしかないのでしょうか?

実は、3歳未満の子供の脳は未発達といっても、将来的にこの脳が活躍するための大事な下ごしらえを3歳までにしておくことができるのです。

子供の脳は、生まれてからとてもたくさんの刺激を受けて発達していきます。おっぱいの味、抱っこしてくれる人の柔らかい手の感触、微笑みかけてくれる人の笑顔や優しい声。そういったたくさんの情報を、5感を使って脳にインプットしていきます。

生まれてから3歳ごろまでにインプットした情報量はかなり膨大です。けれども、これらの情報量をもったまま、成長していくわけではありません。3歳ごろからは、インプットした大量の情報を、必要な情報といらない情報に仕分けしていく作業が始まります。情報の精査です。

3歳ごろまでに、使う頻度が高かった情報や、周りの大人から重要だと教えられてきた情報が、脳の中に生き残っていくのです。

◆人間的な脳を育てるための下ごしらえ

つまり、自分の意思をコントロールして、人間的な脳の力を発揮できるのが3歳ごろからでも、それまでにその力を蓄えておくことができるのです。

脳が必要な情報をしぼりこむ段階で、人間らしい行動を親が子供に何度も丁寧に教えていく。そうすることによって、脳はそれらを重要な情報だと認識し、その回路をしっかりと残していきます。

そうすると人間らしさを司る脳がぐんぐん発達していく段階に入った時に、脳の中に刻まれた人間らしい行動を自分の意思でコントロールして使っていくことができるようになるのです。

その下ごしらえは、実は生まれた瞬間からすることができます。もちろん月齢が低いうちは、まずは原始的な欲求を満たしてあげるとが優先ですが、自分で体を動かせるようになってきた3、4か月ごろから、身近な大人が意識して働きかけることによって、まだまだ未発達な人間らしい脳に刺激を与えることができます。そして繰り返し受けた刺激は重要だと認識され、その後もしっかりと残っていくのです。

特に2歳ごろから始まるイヤイヤ期では、自分の意思を主張することと、周りの環境との折り合いを学んでいくとても大事な時期。自分の思いを表現できるというのはとても大切な事ですが、それがいつも通るわけではないということを学んでいくのもこの時期です。

子供が「イヤだ!」と感じた気持ちは十分に認めてあげながらも、「今はこういう状況だからできない」と、できる・できないの枠をしっかりと保っておく。そしてその枠の中で「その望みは、こうしたら叶えられるかもしれない」と子供の気持ちに寄り添ったアイディアを一緒に考えてあげる。

子供の原始的な脳が強く働くイヤイヤ期に、周りの大人が丁寧に関わることによって、子供の人間らしさを司る脳に必要な刺激を与えることができるのです。それらの刺激を繰り返すことで、欲求を抑えたり未来の予測を立てたりして、行動をコントロールする回路が強いものへと育っていくのだと思います。

◆まとめ

今回の記事では、子供の思いを大切にしながらも、子供の人間らしさの脳を育てていくことで、行動をコントロールするする力が伸びていく。というとをお伝えしました!

大人にとっては時間も手間もかかる、ちょっと大変な関り方かもしれません。けれどその丁寧な関りが、3歳ごろからの脳の育ちに大きな違いとなって表れてきます。

子供の心も、脳の発達も両方大事にする、バランスをとった子育てをしていけたらな、と思います。

明日も一緒にがんばっていきましょう!


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