四賀マイル

ぼくはぼくだ

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最近の記事

ぼくは他大学の男子にキスされる

 ぼくは先日、「ぼくは男女の友情を考える」という、実際には男女の友情について何一つ考えていない記事をnoteに投稿した。その記事の最後に「春休みに白洲くんにキスされてドキッとした」的なことを書いてしまったので、まあ、今さらだがその時の話を書くことにする。いや、大した話ではないどころか変な話なので、本当は書くつもりなんてなかったんですけどね。でもまあ、思い出してしまったので「乗りかかった舟」だ。  ぼくは現在大学4年生で、3年生の12月まで大学の放送研究会の現役だった(その後

    • ぼくは男女の友情を考える

       新年度が始まって3週間が経った。大学の構内で1年生(知り合いではない)とすれ違うと、「あ、いますれ違ったのは1年生だな」となんとなく分かる。……いや、本人に尋ねたりはしないので、本当は何年生なのかは分からないんですけどね。高校生なら制服の着こなしで察しがつくけど、大学生は私服だし。顔つきも18歳ともなれば出来上がってくるので、「大学4年生に見える大学1年生」もいれば「大学1年生に見える大学4年生」もいるし。  じゃあ、ぼくは他人のどこを見て「いますれ違ったのは1年生だな」

      • ぼくは新入生を勧誘する

         ぼくは新入生を勧誘する。去年ぼくが中心となって立ち上げたインカレの放送サークルには、おかげさまで(?)2人の新入生が入会した。文学部の津山くんと、経済学部の三崎くんである。オリエンテーションの日に構内を歩いているところを声をかけ、9号館のラウンジに連行して活動内容を紹介し、LINE交換をして新歓コンパへおびき寄せた。完全にカルト宗教かマルチ商法の手口である。  だが、ぼくは去年と一昨年もこれと同じようなことをやっている。今年になっての違いといえば、新入生を連行した場所が「

        • ぼくは三島由紀夫に追いかけられる

           ぼくは三島由紀夫に追いかけられる。突然だが、ぼくは三島由紀夫があんまり好きじゃない。どこがどう好きじゃないのかって聞かれると答えるのが難しいのだが、うーん……ぼくは三島由紀夫という人物とその作品には心を惹かれないのだ。  「心を惹かれない」だけなのになぜ「好きでも嫌いでもない」ではなく「好きじゃない」なのかというと、まあ、これは三島由紀夫がカリスマ視されている作家だからっていうのが大きい。なんていうか、三島由紀夫をディスるのは現代日本的にタブーみたいなところがあるじゃない

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        マガジン

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        記事

          ぼくは馬込文士村へ行く

           新年度になって半月経過したが、もうちょっとだけ春休みの話をさせてください。春休みの最終週、ぼくの彼女は大学の女友達たちと2泊3日の国内旅行へ出かけた。ぼくの生活圏からぼくの彼女が一時的に消えたわけである(不穏な表現)。その結果、お互いのバイトの日程が前後していたこともあり、ぼくと由梨は一週間会わなかった。ぼくは普段、最低でも週に2回は由梨と会っている(会わされている)ので、この「一週間に一度も会わない」というのはぼくらが付き合って初めてのことだった。  この時のぼくの正直

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          ぼくと友人は極限下のエンターテイメント展へ行く

           ぼくと友人は『極限下のエンターテイメント』展へ行く。学校帰りに香川(学科の友人)と一緒に紀伊國屋書店新宿本店へ行ったあと、ぼくと香川は平和祈念展示資料館(総務省委託)へ行った。正確には、ぼくが「どうせこのあと暇なんでしょ? ちょっと付き合ってよ」と誘って香川を連れて行った感じである。香川は自分が興味がないことには興味を持とうとすらしないタイプだが、この誘いには「いいよ、行こう」と乗り気だった。  ぼくが平和祈念展示資料館へ行こうと香川を誘ったのは、今年の1月に始まった企画

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          ぼくは大学4年生になる

           新年度が始まった。大学4年生である。自分が4年生になったなんて信じられないし、まったくうれしくない。変な言い方になるが、自分には「大学2年生」が向いている。放送研究会に現役部員として所属していて、上には先輩がいて、下には後輩がいて、バリバリに台本を書いたり脚本を書いたり編集したりしているあの感じ。忙しすぎて睡眠時間少なすぎて錯乱しそうになることもあったが、2年生の時の一年間はぼくの黄金期だった。  ぼくは一生「大学2年生」のままでいたかった……と思ったが、そうなるとぼくは

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          ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する(完結編)

           というわけで、今回は「ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する」の完結編である。ぼくが他大学の彼女から「わたしの弟(新高校3年生)の友人がそっちの大学に興味を持っているらしいから案内してあげろ」と頼まれて春休み中のキャンパスを案内してあげた、という話の続きをご披露したい。といっても、ご安心ください。今回は短めに済ませますので。めざせ500文字以内!(それは無理そう)  学食にて。ぼくと孝彦くんと添田くんは、昼食を食べ終えたあと、ほうじ茶を飲みながら雑談に花を咲かせた

          ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する(完結編)

          ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する

           ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する。ぼくには一昨年の5月(正式には6月)から交際している彼女がいる。彼女とは首都圏の大学の放送サークルの懇親会で知り合った。彼女は横浜市内の一軒家でお父さん・お母さん・弟(新高校3年生)と一緒に暮らしている。先月の下旬、ぼくは彼女の弟とその友人を、ぼくが通う大学のキャンパスに案内した。いわば大学キャンパス個人見学ツアーである。  どういう風の吹き回しでそんなことになったのか。話は先月中旬にさかのぼる。ぼくは由梨から「今月の最終週

          ぼくは彼女の弟とその友人をキャンパスに案内する

          ぼくは送別会を開く

           ぼくは送別会を開く。先日、ぼくは送別会を開いた。送別の対象は、大学の放送研究会の先輩である七尾さんと森さんだ。二人は先日大学を卒業し、4月から社会人となる。放送研究会では卒業式の日の晩に4年生の追いコンを開いたのだが、七尾さんからは「行かない」、森さんからは「行けるかどうか分からない」と事前に聞かされていたので、それじゃあ……ということで、ぼくは二人のための送別会を独自に開くことにしたのだ。  なぜ七尾さんと森さんのためにぼくは送別会を開いたのか。答えは簡単。二人とは「七

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          ぼくと彼女は出久根育展へ行く

           ぼくと彼女は『出久根育展』へ行く。ぼくと彼女は二人で吉祥寺にいることが多い。ぼくも彼女もJR中央線沿線の大学に通っていて、由梨の大学は吉祥寺の近くにあるからだ。ただ、大学の長期休業期間に入ると、ぼくらが吉祥寺にいることは少なくなる。ぼくは東京都大田区、彼女は神奈川県横浜市に住んでいるので、それぞれの自宅から離れた吉祥寺までわざわざ一緒に行くことはどうしても少なくなるわけですね。  とはいえ、吉祥寺は魅力的な街である。ぼくと由梨にとって吉祥寺は「学校帰りに落ち合う場所」とい

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          ぼくは彼女のお母さんからバレンタインクッキーをもらう

           ぼくは彼女のお母さんからバレンタインクッキーをもらう。ぼくには交際2年目の彼女がいる。一昨年の春、首都圏の大学の放送サークルの懇親会で知り合った。だから「交際2年目」というより「そろそろ交際3年目」なのだが、もしかしたらそれまでに別れるかもしれないし、そうなったら「そろそろ交際3年目」なんて能天気に発信していた自分が馬鹿みたいになってしまうので、ここでは「交際2年目」と書くことにする。ぼくはプライドが高い悲観主義者なのである。  さて、今年のバレンタイデー。ぼくは今年も3

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          ぼくの自転車が壊れる

           ぼくの自転車が壊れる。ぼくは自転車を日常的に使っている。小学1年生の時に自転車に乗れるようになって以来、ほぼ毎日、自転車に乗っていると言っていい。小学校と中学校は近所だったので徒歩で通学していたが、高校からは通学時に自転車を使うようになった。といっても、学校まで直接自転車で行くわけじゃなくて、自宅の近くの駅まで走らせて、駅前の駐輪場に停めて、そこから先は電車に乗るわけですけどね。  ぼくがいま乗っている自転車はぼく史上三代目か四代目の自転車で、高校入学のタイミングで親に買

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          ぼくと彼女は中平卓馬展へ行く

           ぼくと彼女は『中平卓馬展』へ行く。なんだかこのnote、ぼくと由梨のデート日誌みたいになってしまっているが、書いている本人にそのような意図はないのであしからず。むしろぼくがnoteに書きたいのは、大学の放送研究会の後輩の深田(高身長の爽やかなイケメン)とのデートである。ただ、残念ながらそれをここに書くことはできないんですよね。なぜなら、ぼくは深田とデートしていないから。去年の8月以来デートしていないから!(そもそもアレをデートと呼んでいいのか怪しいが)  片想い中の男子と

          ぼくと彼女は中平卓馬展へ行く

          ぼくは彼女を地元に案内する

           ぼくは彼女を地元に案内する。先月末のある平日のことである。ぼくと由梨は東京国立近代美術館の『中平卓馬展』(正確には『中平卓馬 火―氾濫』)へ行くことになっていた。JR蒲田駅のホームで待ち合わせ、途中で乗り換える新橋駅の周辺でお昼ご飯を食べるか、もしくは、展覧会を見たあとに有楽町あたりで遅めのお昼ご飯を食べようということになっていた。ぼくとしては「遅めのお昼ご飯」のほうになるだろうなと予想していた。  もちろん、ぼくはこの日も集合時間に遅刻した。ぼくには「少しだけ遅刻する」

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          ぼくは芸術の真実に気付く

           ぼくは芸術の真実に気付く。一昨年の5月(正式には6月)に彼女と付き合い始めてから、ぼくは博物館や美術館へよく行くようになった。デートのためである。キャンパスメンバーズ制度(大学と各種施設の癒着制度)を使えば常設展は無料だし、企画展も割引になったりするし。ぼくと彼女が展覧会や美術展によく行くのは、ぼくも彼女も放送サークルで作品を作るひとだったからっていうのも関係ある(大学・団体は異なります)。  由梨と付き合うまで、ぼくは展覧会や美術展にはほとんど行かない人間だった。由梨に

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