しょうた

末っ子。ゲイ。

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最近の記事

曖昧なリリックが響くほどに

曖昧なリリックが響くほどに 弱ってしまった夜に こんな夜を大切にしたいと 世界でぼくは 大切にされていい存在だと 気づかせてくれたのは 紛れもなく あなたでした。 生きる度に積み重なっていく 悲しい思い出たちに さよならを言わないで要られたのは 紛れもなく あなたのおかげです。 君とまたね!をした後の昼寝は とても憂鬱で 決まって寂しさと一緒に ぼくはその昼寝から目覚めるのだけれど それは君がぼくにくれたぬくもりを 表しているようで まるで嫌いになれません。 愛されてい

    • 自分を知った日に

      「秋やのに、こんなに寒いなんて、もう冬やん!」といえる季節も過ぎ、もう冬だと言われても多くの人が疑わないだろう。 春夏秋冬、季節を感じ、これが冬で、あれは夏だったと分かるように、僕も自分が「ゲイ」であることを認識した。 だが残念ながら、今この社会は そういった存在にひどく厳しい社会だという。 僕の性別(sex)は、男性である。 性的指向も男性に向いている。 ことば上ではただそれだけのことが こんなに大きなことだなんて 気づく前の自分は想像もしていなかった。 ならば、

      • 僕の生まれ持ったものと、得たものの間で

        高い建物の間で ふと空を見上げる。 平行線に挟まれた空は 冬にピッタリの曇天だった。 悴んだ手をポケットの中に入れ 何も流れていないイヤホンが 耳にぶらさがっている。 じーーんとする。 寒い。 冬のビルの間に吹く風は 恐ろしく強く そして恐ろしく寒い。 全身の感覚をまるまる 吹き去ってしまおうとしているようで 負けじと体を大袈裟に動かしながら 風に向かって歩いている。 イヤホンで耳を塞いでいるせいか 寒さで耳が聞こえにくいせいか それとも風の ボボボボボという音が う

        • フラワー

          君と会うと 君の瞳の奥の煌めきを見ると ぼくの胸の中には 一輪の花が咲く。 たくさんの花でいっぱいになったら 君にもその花を渡せたらいいなと思う。 なぁ、しあわせ?たのしい? 君の心にも花が咲いているのだろうか。 花、ほしいね 花屋の前で呟いた。 でもね、この胸の奥に 大きなお花畑があるんだ。内緒だよ。 夜になって 空を星が飾って ぼくの携帯電話が鳴ると 君の声が聴こえる。 そのとき ぼくの胸の中には 一輪の花が咲き始める。 やさしい声がぼくの涙腺を刺激するのは こ

        曖昧なリリックが響くほどに

          ペーパーペーパー

          人は紙製のドールみたいなもので。 その紙は、藁半紙なのかコピー用紙なのか高級和紙なのかは分からない。 降る雨は等しいとは思わない。 その強さも様々だと思う。 そんな彼に屋根の下から同情してあげることは出来ない。 ボロボロになっていく姿を見ることは出来てしまう。 そして、もう1つ出来ることがあると思う。 それは傘をさしてあげることだ。 紙製のドールは傘なしで歩き続けることは出来るだろうか。 時には晴れ空で濡れた体を乾かし、またリスタートできるかもしれないが、梅雨が来てしま

          ペーパーペーパー

          もしぼくが星になったら

          もしぼくが星になったら。 もしぼくが星になってしまったら。 ぼくが作った関係や気持ち、ぼくの知った愛。 ぼくの知った人間の汚いところ。 ぼくの知った人間の美しいところ。 春の風。ウクレレの音。 彼の胸の鼓動。北海道の雪の冷たさ。 2人きりの時あの人がくれた言葉。 全部いっしょに星になるのだろうか? それともぼくだけが星になるのだろうか? ぼくはぼくだけではできていない。 ぼくのなかでぼくは軸になる部分だけであり、 ぼくはいろんな要素でできている。 だったらぼくが星に

          もしぼくが星になったら

          もうすぐ春

          甘い甘い、冬が過ぎている。 カカオ75%な毎日が、嘘みたいに感じられる。 君と居れば。 春、永遠の恋に落ちた。 虹もない真っ暗な夜だった。 盛んな商店街は夢のような街で 君は僕を待っていた。 僕はもっと君を待っていた。 君が後ろから僕を抱いた。 感覚は忘れられず、今日も胸元で響く。 もし僕がロックスターなら 大それたオーケストラと シンプルなベースラインで この瞬間を歌うだろうと思った。 夏、君とロックスターの音楽に出会った。 何気ない日常の一ページになった。 こんなに

          もうすぐ春

          Star gazer

          秋、もう中秋の名月だと世間が少し賑わったあの日からも、何日かを経た。 秋, 冬は、星がキレイにみられる。 澄んだ空気に感謝をする。 水蒸気量が減り、かつ対流運動が弱まることから、夏よりも澄んで見えるという。 いつからか、目眩がするほど、 世界はぐるぐると高速で周り、 そして高速で変化していっているように 勝手に僕は感じてしまっていた。 夏に公園でうたったあの歌も 遥か空の向こうに溶けていき、 ホンマに暑いなぁと 君の声も遥か海の向こう きっと太平洋よりも遠くへと 旅に出

          木の葉の去った大樹

          凍えている指先を 手のひらにしまって 喉の奥に冷たい空気が含まれる こんなに寒い季節になったねと だれより君にいちばんに伝えたい 隣に居ることが 当たり前じゃないことくらい知っている だからこそ思うんだ 木の葉の去った あの大樹のように ありのままの思いを 飾らずに伝えたい 世界にはできないことの方が きっと多いから 素直になれない 飾ってしまった 眩しいあの並木のように 鮮やかなライトアップは なくても良い ただありのままの詞で 伝えたい

          木の葉の去った大樹

          がんばりの像

          「頑張っても頑張っても 頑張っている気がしない」 という気持ち そうして自分を責めてしまうことは よくあることです ですが、この言葉には 1つ大きな仕掛けがあると思います 次のように2つに分けてみたいと思います 「頑張っても頑張っても」 「頑張っている気がしない」 実はこの言葉を使うとき 「頑張っても頑張っても」と 自分の頑張りを認めることが できているのです ではなぜ後半の 「頑張っている気がしない」に 繋がってしまうのでしょうか それは"がんばりの像"のせいだ

          がんばりの像

          やさしい

          目をつむりまぶたの裏に星をみると 眠たい気持ちは飛んでいって ただ君のことだけで いっぱいいっぱいになってしまう こんなに疲れた夜だって 目をつむってしまったら ただ君のことだけで いっぱいいっぱいになってしまう 四六時中、考えているわけではない ただこの夜のじかんだけ 君のことだけで いっぱいいっぱいになってしまうのだ そしてまた眠れない夜を過ごしてしまう 疲れた朝に思うことは それでも幸せなのかもしれないということ ひとつのことだけじゃない 複雑な世界の中で ただ

          やさしい